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指静脈認証ソリューション

Hitachi

日立の指静脈認証装置で 半導体実装マシンのセキュリティ強化を実現

[写真]大崎エンジニアリング株式会社 代表取締役社長 夛田 治夫 氏

[写真]大崎エンジニアリング株式会社 第1技術本部 開発・試作センター長 岡田 薫 氏

[写真]大崎エンジニアリング株式会社 第4技術本部 本部長 川島 靖弘 氏

[写真]大崎エンジニアリング株式会社 本社営業部 参与 大図 逸美 氏

情報セキュリティの強化をめざし、製造マシンの世界でも生体認証の導入が進んでいます。
FPD(*)関連装置や、ICカード/ICタグなどの半導体チップ実装装置で業界トップクラスのシェアを誇る 大崎エンジニアリング株式会社(以下、OEC)は、新製品の高速ICタグマシン「UD-5000」において、 日立の指静脈認証装置を搭載した高セキュリティモデルを開発。
製造業のコアコンピタンスともいえる最先端の製造ノウハウや個人情報の漏えいを防ぎ、 お客さま企業の価値を向上するシステムとして、グローバルな展開が期待されています。

*
Flat Panel Display
導入された製品、ソリューション
指静脈認証装置 PC-KCA100
  • * 採用された指静脈認証装置(PC-KCA100)は、株式会社 瑞穂で販売されたものです。

フレイル実装技術で新たな付加価値を提供

1990年の創業以来、ファインピッチ(高精細)実装技術をコアと して、FPD製造メーカーやICカード/ICタグなどの半導体製造メー カーに、高効率な生産ラインを実現化する各種製造装置を提供し てきたOEC。FPD関連装置では、携帯電話やカーナビ、PCモニター などを対象とした小型FPD関連装置と、薄型テレビを対象とした 大型FPD関連装置を、それぞれ一括ラインとして納入できる最先 端技術によって業界をリード。またファインピッチ化と薄型化が要求 される半導体関連装置では、高速・高精度化に加え、超音波接合 技術や超低加重接合技術を盛り込んだ装置を開発するなど、常 に業界ニーズに先駆けた最先端の技術開発を推進してきました。

「そしていま、当社が最も力を入れているのがフレイル実装技術 です」と語るのは、代表取締役社長の夛田 治夫氏。Frailとは「極 小・微細・壊れやすい」といった性質を持つ“ぜい弱”な半導体部 品を指す言葉で、ますます薄型・小型化が進む携帯電話やモバ イル機器、ICタグなどの高付加価値製品の開発では、いかにこれ らの部品にダメージを与えず、低ストレスに実装できるかが重要な 課題になっています。

「そこで当社では、0.01N≒1gからの加圧が可能なマイクロ加圧 制御、薄さ30μmに対応した薄型チップピックアップ、加熱加圧接 合で適正な温度プロファイルを実現する8段階温度制御といった、 さまざまなフレイル実装技術を開発しました。そしてこれらの技術 を適用した第一弾の製品として提供するのがリールtoリールの フリップチップボンダー UD-5000です」

[夛田氏]

装置内の重要データを強固に守る指静脈認証

電子決済やトレーサビリティ、セキュリティ用途などに欠かせない デバイスとなったICタグや、非接触ICカードの製造プロセスに幅広 く適用できるUD-5000。従来機種に比べ、さらなる高速化とフレイ ル実装技術の投入が図られた同マシンは、もう1つ「高セキュアな 指静脈認証装置の適用」という大きな特長を備えています。

「高機能製品の開発現場では、構造そのものがシンプルでも、開 発プロセスがどんどん複雑化しており、どの作業をどのタイミングで、 何度の環境で行うかといったノウハウが、製品の差別化を図る上 での重要なポイントとなっています。このため製造マシンに蓄積さ れた各種データをいかに管理し、不正アクセスや情報漏えいの脅 威から守るかが、今まで以上に重要な課題となっていたのです」と 語るのは、UD-5000の開発にあたった第1技術本部 開発・試作セ ンター長の岡田 薫氏。従来、こうしたマシンではスイッチキーによる 操作制限や、キーボードからのパスワード入力で一定のセキュリティ を確保していたとのこと。「しかしICカードやICタグの需要が急速 に拡大している海外市場では、製造現場での従業員の入れ替わ りが激しいこともあり、設定値を勝手に変えて歩留まりを下げたり、 情報流出を招くケースも少なからず発生していたのです」

[岡田氏]

そこで業界に先駆けた生体認証の導入により、 「お客さまの不安やトラブルを解消するセキュリティ 対策を導入しようと考えました」と夛田氏は語ります。

クリーンルーム内でも利用できる可能性を評価

指紋や虹彩、手のひらなど、数ある生体認証の 中から指静脈を選んだ理由を夛田氏は、「装置 自体がコンパクトで実装スペースを取らない点、ま たクリーンルーム内でも使える可能性が高いこと などを評価したからです」と説明します。日立が 開発した指静脈認証は、生体内部の情報を利用 するため、偽造のリスクが少ないこと、肌あれなどの影響を受けに くく、高精度の認証をスピーディに実行できることなどから、銀行 ATMや入退室管理、PCセキュリティなど幅広い分野で数多くの 導入実績を誇っています。

 OECは、こうした信頼性や操作性に加え、クリーンルーム内でク リーン服(無じん衣)を着用したままでも、指静脈認証なら容易に 使えるのではないかと考えたのです。

「もともと限られた人間しか入れないクリーンルーム内での認証 は、本来の認識率の高さより、いかに簡便に使えるかが重要です。 その点、日立さんの指静脈認証装置にはソフトウェア開発キットが 用意されており、パラメータ設定で認証レベルを柔軟にチューニン グできます。当社で独自にテストした結果、薄いゴム手袋をしたま までも個人を特定できる可能性があることがわかりました」と語る のは、第4技術本部 本部長の川島 靖弘氏。岡田氏も「ソフトウェ ア開発キットを使えば、実装装置のタッチパネルと指静脈認証を 連携させたアプリケーション開発が容易に行えます。テストでは、 UD-5000を制御するソースコードに第三者がタッチできないように するための認証、お客さまが独自のプログラム設定を行った際、権 限者以外は変更できないようにするための認証など、さまざまな認 証形態を容易に組み込むことができました」と評価します。

高速ICタグマシン UD-5000の特長

  1. 1時間あたり9,000個の高生産能力(9000UPH)
  2. 同一カメラでアライメント・検査を行うため、高精度を実現
  3. フレイル加圧制御によりチップへのダメージレスを実現
  4. 指静脈認証による操作部のセキュリティ強化

高速ICタグマシン UD-5000
高速ICタグマシン UD-5000

セキュリティに加え、製造プロセスの管理品質も向上

写真:UD-5000に搭載された指静脈認証装置
UD-5000に搭載された
指静脈認証装置

最新鋭のICタグマシンに、指静脈認証によるハイレベルなセキュ リティ機能が付加されることで、「製造プロセスにおけるさまざまなリスクを大幅に低減できます」と語るのは、本社営業部 参与の大図 逸美氏です。

「例えば、ICカード製造メーカーは、製造・発行プロセスの中で、 カードホルダーとなるお客さまの膨大な個人情報を扱っています。 UD-5000ならその過程で、指静脈認証によって権限者以外は装 置を操作できない状況を作ったうえで、どの作業を、いつ、だれが 実行したか、この項目の設定変更はだれが行ったのかといった詳 細なログ管理も行えます。このためトラブルの未然回避はもちろん、 内部統制的な意味合いでも明確な証跡を残すことが可能です。 情報漏えいのみならず、製造プロセスの管理品質を向上させると いう意味でも、非常に効果的なソリューションになるのではないでしょ うか」

(大図氏)

OECでは今後、他機種への指静脈認証装置の適用や、指静 脈情報のセンター管理、遠隔地からのネットワーク集中管理(利用者確認、ログ管理、装置の状態把握等)なども実現していきた いと期待を込めます。

「私たちは創業以来、常に新しい技術開発へのチャレンジを続 けてきました。そこでは、最先端の製品開発をめざすお客さまの 開発・製造プロセスをサポートしつつ、より高品質な製品を安定的 に生み出していただくための自動化、インテリジェント化を重要な ポイントに置いてきました。そして今回の指静脈認証により、お客さ ま企業の存亡をかけた技術や製品のセキュリティを、開発段階か らトータルにサポートするという新たな価値の提供にも踏み出しま した。これからも日立さんとのパートナーシップで、機能・品質・セキュ リティをともに満たした製造装置を開発し、お客さま満足度をさら に向上させていきたいと考えています」。

(夛田氏)

写真:新しい技術開発にチャレンジを続けるOECの皆さま
新しい技術開発にチャレンジを続ける
OECの皆さま

製造現場で扱われるデータの価値や重要度が増す中で、開発・ 製造マシンにも時代のニーズを先取りしたセキュリティ機能の強 化が不可欠だと判断したOEC。同社モデルへの指静脈認証装 置の適用が、競合他社への大きなアドバンテージになることは間 違いありません。これからも日立 は、先進の技術開発とお客さま 満足の向上に向けたOECの 取り組みを、指静脈認証を核と した幅広い製品群とサービス で積極的に支援していきます

[お客さまプロフィール] 大崎エンジニアリング株式会社

[写真]大崎エンジニアリング株式会社外観

[本社] 埼玉県入間市狭山ケ原326
[設立] 1990年4月
[資本金] 16億8,442万200円
[従業員数] 155名(単体)、210名(グループ/連結)(2009年8月31日現在)
[事業内容] 液晶関連装置、PDP関連装置、 ICカード関連装置、半導体関連装置、省力機器の設計・製作・ 販売

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特記事項

  • 2009年10月30日掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客さまについて同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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