ページの本文へ

Hitachi

事例紹介:株式会社ウェルネスフロンティア

指静脈認証付きのフィットネスマシンで利用者にあわせた「介護予防運動」をサポート

課題 解決 効果

介護予防運動用フィットネスマシンの設定や運動履歴管理の負担が大きかった

指静脈認証付きのフィットネスマシンで、利用者ごとの設定と運動履歴管理を自動化

介護保険請求プログラムとの連携により、業務負担の軽減とコンプライアンスも強化

北海道帯広市に本拠を構え、幅広い事業を展開する生活応援企業オカモトグループ。スイミングスクールやスポーツクラブ「ジョイフィット」などの運営で培ったノウハウを生かし、2004年に設立したのが健康運動専門のデイサービス企業の株式会社ウェルネスフロンティア(旧社名・株式会社パワーリハ。以下、ウェルネスフロンティア)です。

同社は、2007年から、要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと、または、さまざまな疾病などによって要介護状態にあっても、その悪化をできる限り防ぐこと、さらには軽減をめざす「介護予防」の運動のための専門施設「ジョイリハ」の運営を開始しました。

ビジネスモデルの成り立ちを、代表取締役社長の岡本 将氏は「高齢者であっても、多くの方々は常に自立した生活を送りたいという願いを強くお持ちのはずです。ジョイリハは、介護予防やさまざまな疾病によって、要介護状態を余儀なくされた方々の自立回復や後遺症改善などを無理なく、明るく、楽しく実現することを目的に、介護保険を適用できる介護予防運動専門のデイサービス施設として誕生しました。一般的なデイサービスは1日7〜9時間が主流ですが、ジョイリハでは入浴や食事の提供はせず、負荷の軽い運動や体操の指導を約3時間行い、お仲間たちとの楽しい交流の輪を広げながら、ご利用者さまのADL(日常生活動作)の改善をめざします」と説明します。

スタッフの負担が大きかったマシンの設定や運動履歴の管理

写真:指静脈認証付きフィットネスマシンの利用風景
指静脈認証付きフィットネスマシンの利用風景

高齢化社会の進展を背景に、介護予防・自立支援を目的としたフィットネス事業が注目されています。その中で「介護予防運動」という概念をいち早く確立したウェルネスフロンティアは、介護予防型機能訓練専門施設・ジョイリハに、日立の指静脈認証付きのフィットネスマシンを導入しました。

ジョイリハでは、従来のデイサービスへ通いにくい、介護度の比較的軽い「要介護認定3」以下の利用者が大部分を占めています。この潜在的なニーズをくみ取ったことで、同社の事業が成長を続け、現在は全国62店舗(直営26、フランチャイズ36)に拡大。その発展を支える大きな原動力となったのが、ジョイリハオリジナルの日立の指静脈認証付きフィットネスマシンです。

「開設当初のマシンは、利用者の負荷や体型に合わせ、人手でおもりを増減したり、シート位置を調整したりしていました。また、どのマシンで何回運動したかの履歴も紙ベースで記録していたため、スタッフがずっと付きっきりにな ることがあるなど、人手が足りなくなるときがあることが課題でした」と振り返るのは、運動プログラムの作成を行う本部ゼネラルマネージャー 作業療法士の今井 悠人氏。そこでウェルネスフロンティアはマシン開発事業部にて、上半身、下半身、腹筋、背筋などの訓練部位ごとに最適化した指静脈認証付きのフィットネスマシンをジョイリハ向けに開発したのです。

指静脈認証で認証し、重さなどの負荷やシート位置を自動設定

「このマシンは初回に設定しておけば、2回目からは指を差し入れるだけで、ご利用者さま一人ひとりに合わせた重さなどの負荷やシート位置、運動スタート位置が自動設定されます。運動履歴もサーバに自動記録されるため、私たちはご利用者さまへの指導やサポートに専念できるようになりました」とジョイリハ両国・東日暮里・亀戸エリアマネージャーの内山 剛男氏は語ります。

これらの設定では、個々人向けにセットされた運動規定数に達しないと、画面で継続を促したり、規定数を終えた運動を再び行おうとすると注意が表示されたりします。指静脈認証の活用で、利用者によるセルフサービス化が実現され、「適正量を超えたムリな運動や過重負荷を防止するリスク管理にも役立っています」と、今井氏はその機能を高く評価します。

株式会社ウェルネスフロンティア 代表取締役社長 
岡本将氏、株式会社ウェルネスフロンティア 本部ゼネラルマネージャー 作業療法士 今井悠人氏、株式会社ウェルネスフロンティアジョイリハ両国・東日暮里・亀戸エリアマネージャー内山 剛男 氏

コンプライアンスの強化にも貢献

このほか指静脈認証を、利用者のチェックインシステムにも利用されています。最も重要な効果は「コンプライアンスを強化できたこと」だと岡本氏は強調します。

「介護保険法に基づいた認可施設であるジョイリハでは、月末にケアマネージャーさんヘの報告や、国民健康保険団体連合会へのレセプト請求を行います。従来はこの作業に膨大な労力がかかっていましたが、指静脈認証と連携したプログラムですべてが自動化されたため、手間やミスがなくなりました。コンプライアンスも強化されたことで、ご利用者さまのご家族やケアマネージャーの方々からも、大きなご信頼をいただいています」と岡本氏は、今後も介護予防運動による利用者の自立支援と健康増進によって、地域社会に笑顔を提供していきたいと語っています。

[お客さまプロフィール] 株式会社ウェルネスフロンティア

株式会社ウェルネスフロンティア
介護予防フィットネス ジョイリハ
ジョイフィット

[所在地]東京都墨田区江東橋4-26-5 東京トラフィック錦糸町ビル6階
[設立]2004年7月6日
[資本金]1,000万円
[従業員数]866名(2014年2月28日現在)
[事業概要]介護予防型機能訓練施設。健康運動専門のデイサービスと して、FCを含め全国に62店舗(2014年4月現在)を展開

特記事項

  • 2014年4月9日掲載
  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細はお問い合わせください。
  • 事例は特定のお客さまでの事例であり、全てのお客さまについて同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe Acrobat Readerが必要です。