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    Lumadaのユースケースコード:UC-01940S

    事業実施後の街の姿を映像で説明し、道路事業を住民参加型で着実に推進(1/2)

    〜道路整備・都市開発を支援する 交通流シミュレータ「TRAFFICSS」〜

    2023年6月30日

    道路事業を着実に推進するためには、周辺住民に事業計画を正しく理解してもらうことが重要です。
    道路上で起こるさまざまな交通現象をサイバー空間上でシミュレーションし、事業実施後の将来像を可視化できれば、事業の効果をわかりやすく示すことができます。
    サイバー空間上でのシミュレーションをもとに事業計画を策定し、街の将来像を映像化して住民説明に活用したユースケースを紹介します。

    この記事のポイント

    • 道路事業の効果を定量的かつ目に見える形で説明し、周辺住民の理解と賛同を得られた
    • 周辺住民の要望を取り入れながら事業計画を作成し、住民参加型の事業として推進できた
    • 着工後のクレームが少なく、スケジュールどおりに推進し工事を完了できた

    たとえば・・・

    デジタルツインを使ったサイバー空間上でのシミュレーション技術は、不動産建設事業などにも活用できます。
    人や車が大勢集まる大型施設を建設する際に、渋滞などの交通現象をシミュレーションして周辺住民に説明。建設後の変化に対する意見や要望を取り入れて事業を進めることで、周辺道路への影響を抑えた上で住民参加型の事業としてスムーズに推進できます。
    また、渋滞の解消は自然環境だけでなく物流にも好影響を与えるため、地域への経済効果の向上が期待できます。

    Lumadaで協創!シミュレーション結果をグラフィカルに表現

    将来像をサイバー空間上で可視化し、視覚的・定量的に評価

    道路は人々にとって最も身近な社会インフラであり、人や地域をつなぐ役割だけでなく、街の環境や景観を形作り、円滑な経済活動や災害時の安全を確保するための役割も担っています。
    少子高齢化や地方の過疎化、自然災害の頻発化などさまざまな問題がある中で、誰もが暮らしやすい街を作るためには道路の整備が欠かせません。しかし、道路事業を推進しようとしても、周辺住民の理解を得られないことが原因で、事業がなかなか進まないケースが多くあります。

    事業計画を理解し事業実施後の将来像をイメージすることが難しい

    大規模な道路事業において、周辺住民の理解・協力を得ることは、予定どおりの期間で事業を進める上で欠かせませんが、周辺住民に理解してもらう必要がある情報は多岐に渡ります。
    工事の内容や期間、工事によって発生する騒音・振動の程度などは、住民の日常生活と密接に関係する情報です。また、事業内容に納得してもらうためには、交通渋滞の緩和や、歩行者の安全性向上、災害時の避難経路確保といった、事業実施による効果も丁寧に説明する必要があります。

    しかし、「車の流れがスムーズになる」「安全に歩けるようになる」と言葉で説明したり、工事前後の交通状況の変化をグラフで示しても、道路が将来どのような姿になるのかを具体的にイメージすることは困難であり、周辺住民の理解はなかなか深まりません。

    事業実施後の街の姿をアニメーションで可視化して説明

    事業実施後に車や人の動きがどのように変わるのか、実際に動いている様子を目で見て確かめることができれば、事業効果の直感的な理解につながります。
    そこで、日立のサイバー空間上でのシミュレーション技術を活用し、将来像をシミュレーションした結果をアニメーションで表現することで、事業効果を視覚的に確認できるようになります。

    シミュレーションには、現実世界の道路状況をそっくりそのまま表したデジタルツインを活用します。事業計画の中には、交差点の立体化など実際の道路上では実験困難な内容も多くありますが、デジタルツインであればさまざまな条件で何度でも、繰り返しシミュレーションできます。
    現実世界では表せない事業実施後の街の姿をデジタルツインを使って表現し、これをもとに人や車が動く様子がわかるアニメーションを作成。住民説明でグラフなどの定量的な情報と合わせてアニメーションを提示すると、事業効果を視覚的に理解してもらうことができます。

    事業計画に対する理解が進むと、周辺住民からより具体的な質問や要望が寄せられるようになります。デジタルツインを使えば、それらを取り入れた場合の人や車の動きをシミュレーションできるため、事業者と住民の双方の合意にもとづいた事業計画を策定できるようになります。
    これにより、住民参加型の事業として推進でき、着工後のクレーム対応を低減できます。

    コラム「情報伝達の際にイメージを見せることの効果」

    みなさんは、次の説明を聞いたときに、どのような図を思い浮かべるでしょうか。

    「三角形の真上に四角形がある。四角形の中には円が2つ重なっている」

    図を描いてみると左のように、人によって出来上がる図が異なると思います。同じものを言葉で説明しても、全員の思い浮かべるイメージが一致するとは限りません。
    情報を正確に伝達し、認識を一致させるためには、視覚的に理解できる実際のイメージを見せることが大切です。頭の中で思い描いているイメージを目で見て確認できる状態にすると、伝えたいことが複雑になっても認識のずれを防ぐことができます。

    道路事業や街づくりを進める場合にも、図やイラスト、アニメーションなどを使用して説明することが、より正確な情報伝達に役立ちます。

    道路事業をスムーズに推進する上で欠かせない、サイバー空間上でのシミュレーションと、住民へのわかりやすい説明。
    これらを実現できる日立のLumadaのソリューション「TRAFFICSS」の機能と特長を紹介します。

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    Lumadaのユースケースコード:
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