LEADERS MESSAGE
「Beyond smart」を見据えた
3つの職種が生み出す価値の
終わりなき探求

LEADERS MESSAGE

デジタル事業開発統括本部の3職種のトップにそれぞれの職種の特徴、そして3職種が一体となることで得られるシナジーについて語り合ってもらった。
2000年日立製作所入社。新規事業開発業務を担い、主に製薬メーカーを担当。中国の現地法人に4年間出向を経験し、日立製作所の中国ビジネスを牽引。帰国後は日立の家電関連の企業に出向し、新規事業の立ち上げなどに注力。2024年よりデジタル事業開発統括本部DXコンサルタントのトップを務める。
1998年日立製作所入社。入社より機械学習やビッグデータ、AIに携わり、社内外のデータサイエンティスト育成にも関わる。現在、デジタル事業開発統括本部データサイエンティストのトップを務める。他にも生成AI関連の要職を兼任し、日立グループの変革および各種プロジェクトをリードしている。
2003年日立製作所入社。医用計測装置や昇降機などの公共機器のプロダクトデザインを担当後、日立内にサービスデザイン領域、ビジョンデザイン領域を立ち上げ、国内外の顧客協創プロジェクトをリード。2025年よりデジタル事業統括本部デザイナーのトップを務める。
松本:私たちデジタル事業開発統括本部のクライアント先は、製造、建設、エンタメ、ヘルスケア、電力、鉄道、金融、公官庁など非常に幅広い業界を対応しています。DXコンサルタントは各業界業種に対し、幅広い知見を有しており、営業部門とともにその分野のエキスパートとしてお客様対応にあたるわけですが、その際にはお客様が抱いている漠然とした課題や不安を引き出し、それを解決するための計画や仕組みを具体の解決策として立案することがミッションとなります。
赤司:デザインといえば、多くの人はグラフィックデザインやプロダクトデザインをイメージすると思いますが、デザインの領域は時代とともに広がっており、近年ではデザインを生み出すプロセス(デザインシンキング)を事業開発に活かすことや、未来洞察から将来の社会像やビジネスを構想する「ビジョンデザイン」も私たちの重要な役割になっています。
そして多様なデザインには、様々な専門性を掛け合わせることが大切です。私達のチームには、デザインを専門的に学んだ人財に加えて、文化人類学や認知心理学、機械工学、物理学など、さまざまなバックグラウンドを持つ人財が集まっています。お客様の課題や社会課題に必要な専門性をプロジェクトごとに適切に組合せ、最適なデザインができる体制を整えています。
吉田:DXコンサルタントやデザイナーは端的にいうと定性的な業務を担っているのですが、データサイエンティストは定量的な裏付けが主な業務になります。Perception AI (認識AI)、Generative AI (生成AI)、Agentic AI (AIエージェント)、Physical AI(フィジカルAI)など、最先端なAIをフルに活用し、いかにお客様の課題に合うソリューションを提供するかに重きを置いています。
どの業界職種の方々をみても、資料づくりやアイデア出しなど、AIの利用範囲は一般社会に急速に拡大していますし、データサイエンティストの作業もAIによってかなり効率化しています。その分、近年はデータサイエンティストにもお客様のニーズをいかに引き出すか、期待値をどうコントロールするかといったことが求められており、メンバーたちは皆、データサイエンスの技術的なスキル向上とともに、コミュニケーションスキルの研鑽にも努めています。おかげで最近はクライアントから直接、AIやデータサイエンスに関する相談が寄せられることが増えており、時にはフロントに立って顧客対応を進めることもあります。
松本:我々3職種のシナジーは、ソリューションのプロセスを考案したり、各プロセスの解像度を高めたりする際に発揮されています。DXコンサルタントがとりまとめている案件に関し、データサイエンティストが各プロセスの実現可能性を定量的に裏付けたり、デザイナーに体験型ワークショップのファシリテーションをお願いし、お客様との合意形成を進めてもらったりといった感じにです。また、デザイナーの客観的な視点に助けられることもあります。DXコンサルタントは業界のエキスパートとしてお客様に向き合うのですが、どうしても時折、固定概念に縛られてしまうことがあるのです。そういった際にデザイナーがユーザーの視点でフォローしてくれると、思わぬ発見や活路が見出せることがあります。
シナジーをうまく発揮できたより具体的な例を挙げますと、ある製薬メーカーから「DXを推進したい」という漠然とした相談を受けたことがあります。DXコンサルタントがヒアリングを通じて、ある程度の方向性を策定したところ、その会社の業務データを収集・整理し、業務にフィードバックしたほうが良いということになり、データサイエンティストと連携し 、定量的な裏付けを踏まえて分析した結果、見事期待以上の成果を上げることができたのです。すると、それに満足したお客様から「将来的にDX人財を育成したい」という相談が寄せられ、今度はデザイナーと連携し、人財育成のプロセスを策定し、再びお客様に喜んでもらうことができました。
吉田:データサイエンスの現場で、デザイナーの知見が役立った例もあります。生成AIを使って、熟練者の暗黙知をナレッジ化するプロジェクトにおいて、文化人類学を専攻していたデザイナーがエスノグラフィー(対象者の行動や現場の文化・習慣を事細かく観察・記録し、その特性を明らかにする手法)を活用し、きわめて効率的かつ詳細にナレッジを収集することができたのです。以来、エスノグラフィーがちょっとしたブームになり、今ではデータサイエンティストの業務においてもすっかりデザインシンキングの手法が定着しています。
赤司:そう言っていただけるとありがたいですね。社外の例などを見るとデザイン部門は独立しがちで、そのままの枠組みだと業務が単なる��受発注�≠ノなってしまいます。ですが、デジタル事業開発統括本部ではこの3職種がワンフロアに入り、フラットな関係で業務にあたっているので、デザイナーも「一緒にプロジェクトに取り組むチームである」という感覚を持って仕事に取り組むことができています。
松本:DXコンサルタントからすると、デザイナーやデータサイエンティストの方たちは敷居が高くなってしまいかねません。だから、デジタル事業開発統括本部が設置された当初はまず部長同士が密なコミュニケーションを取るようにし、それから意識的に部門間の連携を促してきました。
吉田:そうでしたね。あとは表彰などで連携することを評価したり、褒めたりすることで、「連携するのが当たり前」という組織風土を醸成していきました。結果、日立の中でもきわめてフラットで居心地が良く、風通しの良い組織だと自負できるまでになりました。
赤司:とにかく人や部門間の垣根をなくすことに注力してきましたが、2025年あたりからは特にフラットな組織風土が感じられるようになってきたように思います。現に最近では若手同士が連携して新規プロジェクトを創出するなど、実に頼もしい動きがみられるようになってきました。日常的なコミュニケーションがこうしたシナジーにつながるので、引き続きこの好循環が起こり続けるカルチャーづくりに取り組んでいきたいですね。
赤司:日立グループの中には私たち以外にも専門領域が異なるデザイン組織が多数存在します。そういった組織や人どうしの交流をより深めて、さらに専門性の掛け合わせることで、新たな価値を生み出していきたいと思っています。いずれは我々デジタル事業統括本部のデザイナー達が日立のデザインのワンストップ窓口を担えるようにしたいですね。
松本:DXコンサルタントには今後も日立のフロントマンとして、日立の価値を表現することに誇りとやりがいを感じてほしいと思います。また、これまでは営業部門からの相談を機にプロジェクトを立ち上げるパターンが主流でしたが、これからは自ら新たなお客様を開拓するような取り組みにもチャレンジしていければと思っています。
吉田:データサイエンティストには日立の中で最もAIを使いこなせる集団になり、日立という組織、ひいては日本や世界を前進させる原動力になれればと思っています。それと同時に、日立の「Beyond Smart」という概念の下、AIとの共生を図りながらスマート社会の未来を想像し、新たな価値を生み出すことにもチャレンジし続けたいと考えています。デジタル事業開発統括本部は小規模ながらも無限の可能性を秘めていると確信しているので、これからも3職種で連携しながら、カスタマーサクセスファーストでさらなる価値を生み出していきたいですね。
松本:お客様の経営課題に対してソリューションを提示するだけでなく、その後のプロセスや社会実装まで一気通貫で関与できるのが日立のDXコンサルタントの魅力です。「チャレンジ精神」と「知的好奇心」があれば、明るく、楽しく仕事に取り組むことができると思うので、ぜひ応募してみてください。
吉田:AIの台頭によって、人は短時間で多くの学びを得られるようになりました。40代後半になってからデータサイエンスを学び始め、数年で世界有数のデータサイエンティストになった人もいるほどです。データサイエンティストになるのに早いも遅いもありません。キャリアの途中でもチャレンジしてみたいと思ったら、名乗りを上げてください。
赤司:我々は人と社会にとって幸せかどうかを考え続ける仕事を目指しています。日立の「Beyond smart」という概念にあらわれているように、あらゆるものがスマートになっている今こそ、人と向き合い、スマート社会の先にある価値をイメージし、創造しなければなりません。そんな思いを共有できる人たちと一緒に働けることを心待ちにしています。