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ひたちなか総合病院

ウィルヘルム・レントゲン

 がんが不治の病と考えられていた時代と違い、現在ではがん患者さんの2人に1人が治癒する時代になっています。かつて、『がんは切り取らなければ治らない』と考えられ、多くのがん患者さんに手術が行われて来ました。しかし、放射線治療や化学療法の進歩によって、最近では切除することなく、がんを治すことができるようになっています。このことは、多くのがんの治療法にいくつかの選択肢があることを意味しています。
 放射線治療はレントゲン博士が1896年にエックス線を発見して間もなく開始されたため、すでに120年近い歴史を持っています。当初は粗末な放射線治療装置を用いて、経験に頼って職人芸的に行われていました。そのために放射線治療成績は手術成績と比較すると劣っていたばかりでなく、容認しがたい副作用も生じていました。しかし、今世紀に入って放射線治療装置や治療計画装置の進歩は著しく、がん病巣に放射線を集中させて治療を行うことが可能になりました。早期の小さい病巣に多方向からピンポイントで照射を行う定位放射線照射(SRT :Stereotactic Radio Therapy)や、周囲の正常組織の線量を軽減して、がんの複雑な形状に合わせて照射を行う強度変調放射線治療(IMRT :Intensity Modulated Radiation Therapy)が可能となりました。そこで、今では多くのがん治療で手術と遜色ない治療成績が得られるようになっています。
 当施設では、放射線腫瘍医、看護師、医学物理士や放射線治療専門技師はもとより、外科手術、化学療法、緩和医療などとチームを組み、最善な集学的治療を提供いたします。また、筑波大学附属病院をはじめとするがん診療連携拠点病院等の外部医療機関とも連携し質の高い放射線治療を提供いたします。