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1989年、地方自治体として日本で初めて風力発電施設を建設した北海道の寿都町(すっつちょう)。その背景には、1978年に始まった第二次オイルショックの影響から灯油・重油など燃料の高騰が相次ぐなか、街の活性化にかけた挑戦がありました。

(2008年8月掲載)

悩みの種だった風を街づくりに活かす

寿都町は北海道の日本海側、積丹半島の南にある寿都湾に面した街です。全国でも有数の強風が吹く街として知られ、岸から海に向かって押し出すことから「だし風」と呼ばれ、その強風は昔から漁業関係者を悩ませてきました。
強風の原因は、この地域一帯の地形にあります。日本海側の寿都湾と太平洋側の内浦湾(噴火湾)は、最短距離でわずか20kmしかありません。しかも長万部町から寿都町にかけて低地が続き、その両側は小高い山に挟まれています。このため、谷間を吹き抜けるような風の通り道となっていたのです。

[画像] 寿都町の地図

日本海に面して寿都湾を望む寿都町。かつては北海道でも有数のニシン場として栄え、人口も最盛期には2万人とたいへんなにぎわいを見せました

[画像] 内浦湾から入る風の通り道の概要図

内浦湾から入る風の通り道は、地形の影響でどんどん狭くなり、寿都湾を抜けるときに強風になります。また、冬には厳しい季節風が日本海側から吹きぬけます

ちなみに寿都町で最も強い風を観測したのは1952年のこと。このとき最大風速49.8mを記録し、北海道で観測された風の中では一番強く、全国でもなんと4番目の記録でした。
寿都町にとって、長い間悩みの種であった「だし風」。この風を有効に活用できる方法はないものかと考えた人物がいます。当時、寿都町役場に職員として勤めていた現寿都町長の片岡春雄氏です。
そこで風力発電が導入された背景を片岡春雄町長にお聞きしました。

インタビュー

[画像] 片岡春雄町長

北海道寿都町 片岡春雄町長:
「自分は寿都町に拾ってもらったんです」と語る片岡町長。同町出身ではないが職員として長年お世話になってきたので、何か恩返ししなければという思いがあるといいます。

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