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2003年2月6日

工場における機器トータルの最適省エネルギー制御システムを開発

− ネットワークを活用した機器稼働実態の把握により最適運転制御を実現 −


 日立製作所 日立研究所(所長:児玉英世)は、工場内の多数の機器をネットワークで監視制御することで、工場全体の総合的な省エネルギー化が実現できるシステムを開発しました。本システムを適用すれば、冷凍機と空調機など相互に関連のある機器の運転状態をバランス良く制御し、工場の操業に支障をきたすことなくトータルの消費電力量を削減することができます。

 近年、地球温暖化防止の一対策として、一層の省エネルギー化への努力が求められております。一般に、工場などでは、冷凍機やポンプなど設備毎に省エネが行われ、負荷の大きさに応じてモーターの回転数を制御するインバータ制御技術が用いられてきました。日立研究所では、インバータによる省エネ効果を最大限に引き出すため、既に工場内に構築されている多数の機器を情報伝送ネットワークに接続し、工場全体をトータルで運転制御することに着目した「トータル最適省エネ制御システム」を開発しました。

 本システムを実現するため日立研究所では、次の5つの技術を開発しました。
  (1) 全体の省エネルギー制御をつかさどる最適制御技術
  (2) 省エネルギー機器の監視制御を実行する分散コントローラ
  (3) 省エネルギー機器とネットワークの接続を容易にするインタフェース用LSI
  (4) 交流3.3kVの高電圧に対応したインバータ装置
  (5) インバータを高効率化するための低損失HiGT*1モジュールです。

■技術の特徴
(1) エネルギーフロー方式最適制御システム:
 クリーンルームなどの熱負荷に応じ、トータルのエネルギー損失を最小にし、最適な温度設定値や運転台数を計算で求めることができます。機器の特性や設備構成が異なる場合でも、数式モデルの組み合わせを変更することで簡単に現状のシステムの最適省エネ運転が可能です。
(2) Web機能付超小型分散コントローラ:
 パソコンや携帯電話などのWebブラウザから省エネ機器を制御できます。本コントローラは、手のひらサイズに小型化しており、配電盤の扉の裏にも設置でき、設置場所の制約を取り払いました。また、制御処理のリアルタイム性も有しており、クリティカルな条件にも対応できます。
(3) フィールドネットワークのインタフェース用LSI:
 省エネ機器とフィールドネットワークの柔軟な接続を可能にします。また、スイッチング電源、絶縁、電源監視の機能を1チップ化することで、消費電力1/5、装置寸法を従来の小型化1/3に実現しました。
(4) トランスレス高圧インバータ装置:
 インバータを世の中に普及させ省エネを促進するには、インバータの小型化と低コスト化が不可欠です。これを満たすため、入出力トランスを持たない構造のインバータを開発し、装置寸法を従来の1/2に小形化しました。また、従来商用電源で駆動していた電動機をインバータで駆動する上での絶縁診断技術を開発し、信頼性確保に努めました。
(5) 低損失HiGTモジュール:
 トランスレス高圧インバータ用に低損失4.5kV3相一体型のものを開発しました。電気損失22%低減(従来IGBT*2比)を実現しました。

 日立研究所では、本システムの省エネ効果を実証するため、日立研究所のクリーンルーム(4階建て)で適用したところ、昨年12月に空調負荷の35%の省エネルギー化(製造設備負荷などを含む負荷全体では16%の省エネルギー化)を確認しています。

 なお、本技術は、2月6日〜8日に東京ビッグサイトで開催されるENEX2003(ENERGY & ENVIRONMENT EXHIBITION)「第27回地球環境とエネルギーの調和展」において、展示・発表します。
 本研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)および(財)省エネルギーセンターとの共同研究開発事業「稼働時電気損失削減最適制御技術開発」において実施されたものです。


[用語説明]
*1 HiGT;High Conductivity IGBTの略です。電流が流れたときの抵抗が小さく、しかも大電流でも壊れにくい新しい低損失IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、電気自動車などにも使われているパワーデバイスの一種)です。インバータの高効率化、省エネ化が期待されます。
*2 IGBT;Insulated Gate Bipolar Transistor/絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ



以上



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