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2002年11月21日

世界最小のフラッシュカード「リデューストサイズ マルチメディアカード」を製品化

−ウェアラブルなモバイル機器向けに、マルチメディアカードの約半分のサイズで16/32/64Mバイトの大容量を実現−


リデューストサイズ マルチメディアカード(RS-MMC)
リデューストサイズ マルチメディアカード(RS-MMC)
一番右は標準サイズのマルチメディアカード<比較用>


 日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 伊藤 達)は、このたび、次世代携帯電話やPDA等の小型モバイル機器、デジタルカメラ等の携帯画像機器のデータ記録用に、マルチメディアカード(MultiMediaCardTM (注1))と同機能ながら約半分のサイズを実現したリデューストサイズ マルチメディアカード(Reduced Size MultiMediaCard、以下RS-MMCTM)を製品化しました。
第一弾として16Mバイト品「HB28H016RM2」、32Mバイト品「HB28D032RM2」、64Mバイト品「HB28B064RM2」を2002年11月25日よりサンプル出荷します。
 本カードは、マルチメディアカードの標準化団体であるMMCA(MultiMediaCard Association)で規格化し、本年11月11日に発表された( http://www.mmca.org/press/press.html )新タイプ・マルチメディアカードの初めての製品であり、フラッシュカードとしては世界最小の18mm×24mm、薄さ1.4mmを実現しています。機器のダウンサイジング化に対応すると共に、今後のより小型でウェアラブルな機器の登場にも貢献します。
 なお、当社では引き続き128Mバイト、256Mバイト品を2003年後半に製品化する予定です。

<背景>
 マルチメディアカードは大容量かつ小型でリムーバブルなデータ記録メディアで、使い勝手の良さからデジタルカメラや携帯電話、PDAや音楽プレーヤ等に幅広く使用されており、今後もさらなる需要の拡大が期待されています。
 当社ではこれまで16/32/64/128Mバイトまでのマルチメディアカードをラインアップし、小型・大容量・高速化のニーズに対応してきましたが、次世代携帯電話やその他モバイル機器の高密度・小型化、さらにはウェアラブル化に対応すべく、今回、MMCAの標準規格に基づく、マルチメディアカードの約半分のサイズを実現した新タイプのマルチメディアカード3製品を製品化しました。

<製品について>
 本RS-MMCは当社マルチチップモジュールの実装技術を駆使し、多値(注2)AND型フラッシュメモリとコントローラをマルチメディアカードの約半分のサイズに搭載しています。また、当社の高速版マルチメディアカード(製品名「HB28xxxxMM2」シリーズ)と同じフラッシュメモリ、コントローラを使用しており、同一性能を実現しています。
主な特長は次の通りです。

1. 世界最小・最軽量のフラッシュカード
 
マルチメディアカード(32mm×24mm)のほぼ半分にあたる18mm×24mmサイズ、重さもほぼ半分の0.8gを実現しています。薄さもマルチメディアカードと同じ1.4mm(typ.)であり、次世代携帯電話等の高性能モバイル機器への高密度・小型化を可能にし、また、リムーバブルメディアとしてのみでなく、増設やリプレースの容易な超小型組込み用メモリ・モジュールとしても使用可能です。

2. マルチメディアカードと互換
 
 機能、ピン数、薄さは標準サイズのマルチメディアカードと同じであり、マルチメディアカードとの互換性を維持しています。
このため、別にサードパーティから用意されるアダプタを使用することにより、外形寸法を標準サイズのマルチメディアカードと同じにすることができ、マルチメディアカード対応機器でも同様の使用が可能です。

3. 業界最高水準の書込み速度、低消費電力を実現 
 
当社の高速版マルチメディアカードと同様、書込み速度は1.0Mバイト/秒*を実現しています。
(*プレーヤ側の処理時間を除いた、カード自体の書込み時間)
また、読出し時電流28mA(typ.)、書込み時電流33mA(typ.)の低消費電力を実現しており、モバイル機器のバッテリーでの長時間駆動に寄与します。

<サポートツール>
 本RS-MMCを採用したシステムを設計する際の開発サポートツールとして、当社マルチメディアカードと同様のサポートツールが使用できます。ドライバソフト、ファイルマネージャ等のソフトウェア(注3)、H8Sマイコンベースの開発プラットフォーム等のハードウェア、さらにはシステムの解析ツールであるマルチメディアカード専用プロトコルアナライザ(注4)等が各サードパーティから発売されています。
 また、マルチメディアカード対応機器での使用時に外形寸法を標準サイズのマルチメディアカードと合わせるためのアダプタや、機器組込み用に RS-MMCを実装ボードに装着するためのオープントップ型のソケットも、各サードパーティ(注5)から用意される予定です。

 今後は、さらなる大容量品の展開を行い、128Mバイト、256Mバイト品を2003年後半に製品化する予定です。


(注1) マルチメディアカード(MultiMediaCardTM):MultiMediaCardは、独Infineon Technologies AGの商標であり、MMCA(MultiMediaCard Association)にライセンスされています。
日立はMMCAのボードメンバーです。 http://www.mmca.org/
(注2) 多値:チップサイズの縮小に有効な大容量フラッシュメモリに適した技術で、通常のメモリでは'0'/'1'の2つの値を記憶しているのに対し、'00'/'01'/'10'/'11'等4つ以上の値を持たせるものです。4つの値を持つ場合、1セルで2セル分の働きを実現します。
(注3) ドライバソフト、ファイルマネージャソフトは、株式会社エーアイコーポレーション( http://www.aicp.co.jp/ )から発売されています。
(注4) H8Sマイコンベースの開発プラットフォーム、マルチメディアカード専用プロトコルアナライザは、国際電気アルファ株式会社( http://www.ke-alpha.co.jp/ )から発売されています。
(注5) アダプタは三和電気工業株式会社( http://www.snwd.co.jp/japanese/topics/frame.html ) から発売されています。
また、超小型実装ソケットは日本圧着端子製造株式会社 ( http://www.jst-mfg.com )、山一電機株式会社( http://www.yamaichi.co.jp/index2.shtml )、アルプス電気株式会社( http://www.alps.co.jp/ )等から用意される予定です。

■応用製品例
携帯電話、ページャ等の携帯通信機器
PDA、電子手帳等の携帯情報機器
デジタルカメラ等の携帯画像機器
ポータブル音楽プレーヤ、ゲーム機などの携帯エンターテイメント機器

■価 格
製 品 名 容 量 価格
HB28H016RM2 16Mバイト オープン
HB28D032RM2 32Mバイト
HB28B064RM2 64Mバイト

■仕 様
項 目 仕 様
HB28H016RM2 HB28D032RM2 HB28B064RM2
メモリ容量 16Mバイト 32Mバイト 64Mバイト
インタフェース
  • MultiMediaCard
  • SPI(Serial Peripheral Interface)
    ※ MultiMediaCard System Specification Version3.1準拠
読出速度 1.7Mバイト/秒
書込速度* 1.0Mバイト/秒
読出・書込仕様 512バイト ブロックリード/ライト
マルチブロックリード/ライトも可能
読出時電流(シングル) 28mA (typ.)
書込時電流(シングル) 33mA (typ.)
動作電圧 2.7〜3.6V
動作温度 -25〜 +85℃
外形寸法 18mm(typ.)×24mm(typ.)×1.4mm(typ.)、0.8g、7ピン
*書込速度はプレーヤ側の処理時間を除いたカード自体の書込速度

■照会先
株式会社 日立製作所 半導体グループ メモリビジネスユニット マーケティング部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号(日本ビル)
電話 03(5201)5021(ダイヤルイン)
半導体グループWebサイト: http://www.hitachisemiconductor.com/jp

■報道関係問い合わせ先
株式会社 日立製作所 半導体グループ 経営企画本部 法務・広報部 [担当:依田]
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号(日本ビル)
電話 03(5201)5250(ダイヤルイン)



以上


このニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。  


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