日立グループは、環境長期目標「日立環境イノベーション2050」において、「2030年度までに自社の事業所(ファクトリー・オフィス)におけるカーボンニュートラル」を達成する目標を設定しました。これは、自社の事業所で発生するCO2排出量を、従来目標の2010年度比50%削減から、2030年度までに実質100%削減、つまりカーボンニュートラルを目指すというものです。
2020年度には、日立ハイテクのグループ子会社の3つの事業所で、カーボンニュートラルが達成されました。それらの事業所では、計画的に高効率器機器の導入・更新や、設備のエネルギー効率最適状態での稼働、より低炭素排出燃料への転換などを推進し、最終的に排出量削減ができない部分だけを再生可能エネルギー由来の電力導入で排出ゼロを実現することにより、事業所全体でのカーボンニュートラルを実現しました。
これらの事業所では、カーボンニュートラルを達成した後においても、引続き製造工程の効率化など省エネルギーに取り組んでいます。
2020年度カーボンニュートラルを達成した事業所
なお、2020年度にカーボンニュートラルを達成した日立ハイテクグループ会社の3事業所を含めて、日立グループの米国と欧州にある下記の9事業所では、使用電力の100%を再生可能エネルギー由来の電力で賄いました。日立グループ全体では、2020年度に再生可能エネルギー由来電力を116,211MWhを使用しており、2019年度比で約3倍になりました。これは、日立グループ全体での電力使用量の2.6%に相当します。
日立コンピュータプロダクツ(米国) | 1サイト | 12,056MWh(風力発電由来の電力) |
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Hitachi Rail Italy(イタリア) | 3サイト | 27,813MWh(水力発電由来の電力他) |
日立Astemo(英国、ドイツ) | 2サイト | 3,635MWh(水力発電由来の電力他) |
日立ハイテクグループ | 3サイト | 11,809MWh(水力・地熱・風力発電由来の電力) |
また、日立グループでは、事業所に太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる発電設備の導入も進めています。2020年度の発電量は、日立グループ全体で2019年度比20%増となる22,000MWhに達しています。これは日立グループ全体での電力使用量の0.5%に相当します。