日立金属桑名工場では配管に使われる鋳鉄製の管継手を製造しています。鋳造製品の製造工程では、原材料を溶解するキュポラ(溶解炉)の炉体保護のために大量の冷却水が必要となりますが、同工場では地下から貯水槽に汲み上げた水を、ポンプを用いて循環利用しています。これまでは、炉体を通過し高温となった水を再利用する際に、貯水槽に地下水を補給して温度を調整する必要があり、オーバーフローした水を工場外へ排出していました。
地下水の使用量を削減するため、キュポラの老朽化更新に伴い、約4,000万円を投資して炉体冷却用の貯水槽とクーリングタワーを新設しました。この改善により、炉体冷却後に高温となった水を冷却することが可能となり、必要な地下水補給は蒸発分のみとなりました。その結果、2019年度の地下水使用量は改善前の2016年度平均と比較して1カ月あたり1万6962m³削減(36.4%削減)することができました。