（株）日立ハイテク
概要
2001年、（株）日立製作所の計測器グループ・半導体製造装置グループ、およびハイテク関連専門商社の日製産業（株）が事業統合し、"開発から製造・販売・サービス"の一貫体制を確立しました。当社は、「ナノテクノロジーソリューション」「アナリティカルソリューション」「コアテクノロジーソリューション」「バリューチェーンソリューション」の4つの事業セグメントにおいて、グローバルトップとなる事業を創出し、ワールドワイドに顧客価値を高めていくことで、企業価値の最大化をめざしています。当社が提供する技術・製品群はあらゆる技術領域の集大成です。機械、電気、電子、情報、物理、化学、生物などさまざまなバックグラウンドを持つエンジニアが活躍できるフィールドがあり、好奇心とモノづくりの意欲に溢れる方を積極的に受け入れています。
事業領域
私たちの生活に欠かせない存在である半導体。さまざまな分野の機器制御において重要な役割を果たす半導体技術の革新は、私たちの暮らしをより安全で快適なものにすると同時に、各種システムの効率化、小型化そして地球環境への負担軽減をも実現します。また、あらゆるモノがインターネットにつながるIoTやAIの普及、ビッグデータやクラウドの活用により、半導体が担う役割はますます大きくなっています。当社の半導体製造装置「エッチング装置」はそういった半導体製造工程に欠かせない装置であり、最先端の技術でこれからの暮らしに貢献します。
・エッチング装置
さらなる微細化や省電力などのニーズに応える電子デバイス製造の最前線に、半導体計測・検査装置において、独自の製品ラインナップで対応しています。主力製品は世界トップシェアの測長SEMなど半導体メーカーとの共同研究開発などにより、世界トップレベルのソリューションをお届けしています。
・測長SEM
・ウェーハ表面検査装置など
環境や産業などの広範な分野で活躍する先端解析装置。当社のSEMやTEMなど電子顕微鏡は、新素材・材料の開発や、バイオテクノロジー研究など最先端科学技術の発展に貢献しています。
・電子顕微鏡(SEM、TEM)
・集束イオンビーム加工観察装置など
【臨床検査用装置】世界で初めて生化学分析装置に免疫分析機能を統合した臨床検査用自動分析装置。当社の自動分析装置は、検査の効率性や測定精度、メンテナンス性などの向上を通して、臨床検査の普及と診断支援に貢献してきました。今や世界中で人々の健康管理やさまざまな疾患の早期発見に不可欠となっています。
【遺伝子検査装置】科学の進歩が目覚ましい現代においても、未だ明らかになっていないことが多いDNA。当社のバイオ分析技術は、バイオテクノロジーの飛躍的な発展に貢献し、テイラーメイド医療・創薬といった新しい世界を切り拓いていきます。
・生化学自動分析装置
・検体前処理システム
・DNAシーケンサーなど
・検体検査装置
・デジタルヘルスケア
・スマートラボソリューション
＊(株)日立製作所の検体検査装置、デジタルヘルスケアの各事業は、2024年4月1日付で(株)日立ハイテクへ統合(承継)予定です。
日立がこれまで培ってきた加速器要素技術とプラント制御技術に基づき、国内外のお客様とともにがん治療の先進的な技術を開発し、治療システムとして提供しています。特に、放射線を用いたがん治療の中でも先進的な治療の一つである粒子線治療システムや、PET(Positron Emission Tomography)検査に関わる医療機関への支援サービスなどの製品やソリューションで、ヘルスケアが直面する課題にイノベーションで応えていきます。また、国を越えた各種プロジェクトにおいて、超電導の実験装置や超電導磁石を設計・製作し、医療機器などの民生向けにも技術を応用しており、モノづくりの立場から科学技術の発展にも貢献しています。
・粒子線治療システム
・PET支援サービス
・超電導応用機器
＊(株)日立製作所の粒子線治療システム、PET支援サービス、超電導応用機器の各事業は、2024年4月1日付で(株)日立ハイテクへ統合(承継)予定です
各製品分野を横断する職種として、デジタルエンジニアリングを推進し開発設計プロセスを改革する分野、製品における組み込み制御システムの開発を行う共通設計分野、新事業の要素試作、製品の要素・量産試作や生産設備の試作開発を行う分野、そして各製品の製造に関する加工技術や自動化技術の開発、生産ラインの設計と合理化などを行う分野が連携しながら、設計からモノづくりまでの安定した企業基盤を築き上げています。
事業開発部門では、根源的な顧客課題を発掘して、ソリューションの開発・事業化を推進しています。日立ハイテクの「見る測る分析する」技術にデータ分析・AI等を活用して、既存事業の強化と新事業の創生を進めています。技術開発部門では、将来的な事業創生を図るべく、日立ハイテクグループ全体で強化すべき基盤技術の強化、先行技術の開発促進、および技術戦略の検討を進めています。
専門商社として培ってきたグローバルな顧客基盤やビジネス創出力を活かした「フロント力・課題解決力」を活用し、協創パートナーと連携することで、モノづくりにおける一連のバリューチェーン(企画、研究開発、設計、製造、保守など)や調達、製造、販売におけるサプライチェーンでのお客様の課題解決に貢献していきます。
職種紹介
研究開発および設計開発の分野は電子線・イオンビーム応用製品、半導体計測・検査システム、ライフサイエンス製品、バイオ関連装置(ここまで全て那珂地区)、半導体製造用プラズマエッチング装置(笠戸地区)があります。設計職には機構系、電気・回路系、情報・ソフトウェア系、分析系の4系統があります。
品質保証は顧客に届ける製品およびシステムの最終的な責任を持ちます。自社の製品の機能・品質・信頼性を担保するため、設計や製造と連携しながら試作品の認定および製品の出荷試験を実施します。
自社工場の製造ラインの設計・運用・保守および効率化のためのさまざまな仕組みづくりを行います。製造現場のモノづくりを支える、製品・分野横断的な技術の開発やファシリティマネジメントを行います。
顧客に対し、弊社製品のユーザーサポートおよびトレーニング、デモンストレーションを行います。また、顧客のニーズを汲み取りながら、アプリケーションの開発を担当します。
特長的な技術
電子顕微鏡や各種評価・解析装置に応用されている電子線技術、分光分析の基礎となる超微細加工技術、電子線やイオンビームを応用した高密度エネルギー加工技術、半導体ウェーハ上のパターン認識や微小欠陥の検出・分類処理に活用される画像処理技術、回折格子を組み込んだ血液自動分析装置などに活用されているセンシング技術、タンパク質の分子構造解析や糖鎖分析などに用いられている質量分析技術など、製品開発や医療関係の最前線で欠かせない製品づくりに、日立ハイテクの電子線や光学をテーマにしたコア技術による製品が活躍しています。また、微細化に加えて材料や構造の多様化が進む次世代LSI加工を、日立ハイテクのプラズマ制御技術が支えています。日立ハイテクを代表するこれらのコア技術は、開発に携わる研究者たちや技術者たちにとって欠くことができない世界トップレベルの技術として高く評価されています。
日立の測長SEM史上、最高の分解能、測長精度、再現性を達成したCG6300。基本性能の向上はもちろん、生産性向上のため、高精度プロセスモニターとオフラインレシピ対応を実現しました。お客様の信頼に応え、日立ハイテクが自信を持ってお届けする測長SEM。世界トップシェアは、常に次世代を見つめ、新たな技術に取り組んでいる証です。
1970年代後半に開発を着手したレーザ光散乱方式のウェーハ表面検査装置。継続的な高感度化の取り組みにより、社会基盤の一つである半導体の製造を支えるのに欠かせないロングセラー装置シリーズとなりました。2005年からUVレーザを搭載した「LS9000」シリーズの開発を開始。現行機種LS9300Aは、レーザパワーの高速ダイナミック制御技術の導入や新型の高感度センサの搭載によりいっそうの高感度・高速検査を実現し、その感度と生産性の高さで半導体製造の歩留り改善に貢献しています。また、ウェーハ裏面を非接触で搬送可能なエッジグリップ搬送・検査システムを備えるLS9300AEGによりウェーハ製造においても品質の改善・維持に貢献しています。
プラズマ中のイオンと反応ガスを利用し、半導体デバイスの微細加工を行うドライエッチング装置です。20nm世代以降のデバイスにおいては、ダブルパターニングや3D構造、さらには新規材料に対応した後処理や保護膜形成などの高精度かつ複雑なプロセスが要求されます。これら次世代デバイスプロセスに対応するため、インターフェースを統一し、高精度にモジュール化した各種チャンバを搭載可能とすることで、最先端デバイスに対応した拡張性と柔軟性のあるプロセスを提供しています。
ナノ粒子を用いた先端材料の開発には、ナノレベルでの形態観察が不可欠です。日立ハイテクではサブナノメートルの分解能を保証する走査電子顕微鏡(SEM)の開発に取り組んできました。SU9000は、匠の技術を結集し、次世代の先端分野に新たな世界を切り拓く解析装置。最高峰のSEMと呼ぶにふさわしいスペックを備えています。
HT7800シリーズは、バイオメディカルからソフトマテリアル、ナノテクノロジーまで、幅広い分野の要求に簡単操作で応える120kV透過電子顕微鏡(TEM)です。広視野・高コントラスト観察を実現したレンズ、高コントラスト観察と高分解能観察を両立したレンズ、クラス最高レベルの分解能を持つ高分解能レンズの3種類のレンズをラインナップしています。また、新設計オペレーションで、ルーティンワークの対応も可能にする操作性を実現しました。
1970年の発売以来、日立ハイテクは臨床化学自動分析装置の技術開発に取り組んできました。検査データの質向上というニーズに応えることで、診療科のサポート、さらに患者様へのサービス向上を実現したいと考えてきました。検査の迅速化に加え、検査作業の効率化によるオペレーターの業務負担軽減のために、LABOSPECT 008 αは開発されました。
免疫分析は、血液の主要な分析方法の一つであり、悪性腫瘍、ウィルス感染症、心疾患の診断など100項目以上の分析に応用が広がっています。多様化する検査ワークフローの中で、血液免疫分析装置は高感度、高スループットなどの基本性能に加え、心筋梗塞の迅速診断など、24時間ノンストップ運用の使用環境に耐えることを求められます。血液免疫分析装置e801は、従来装置よりも高い基本性能を実現するとともに、装置上での試薬劣化を抑制する改良を行いました。これにより、一般的に1カ月毎に必要であった校正作業を3カ月毎まで延長することが可能となりました。また、ユーザーの操作性を刷新し、分析測定中でも試薬ボトルを交換可能なオートローダを装備しました。これにより、装置の状態に応じてオペレーターが操作するのではなく、オペレーターが任意のタイミングでアクセスして試薬を補充できます。e801は日中のルーチン検査に加え、手術中検査・緊急検査など新たな領域での高感度免疫検査にも貢献しています。
当社バイオ事業の躍進の発端は2000年に発表され、ヒトゲノムの解読に大きく貢献したキャピラリアレイ型DNAシーケンサーです。開発を通して積み重ねた知的財産とノウハウの融合により、シリーズ製品は今なお業界トップシェアを実現しています。これらの技術を受け継ぎながらも新たなコンセプトで開発された本装置は、従来機の性能を踏襲しつつも、小型化、操作性の向上、ランニングコストの低減を可能にしました。
・検体検査装置
検体検査は血液や尿などの成分を分析することで、診断や病後の経過観察などの指標とするものです。その検体の開栓、分注、子検体へのラベル貼付などの前処理工程を集約した検体前処理装置などを提供しています。高速・高精度分注、子検体容器供給の自動化、リカバリー処理のサポート等、さまざまなニーズに技術力で応えています。
・デジタルヘルスケア
ヘルスケアデータを安心・安全に利用できるDX技術を、協創パートナーと開発・提供することで、スマート医療の実現を支援しています。
・スマートラボソリューション
日立ハイテクが持つ分析装置、前処理搬送装置とともに、検査業務を支えるシステムやソリューションを提供することで、検査実施の迅速化・高精度化に向けたデジタル・トランスフォーメーション(DX)に取り組んでいます。
・がんゲノム医療
ゲノム情報を活用した個別化医療「がんゲノム医療」の医療現場の課題解決に取り組み、ボトルネックとなっているエキスパートパネル(多職種専門家会議)での医療従事者の負担を軽減するエキスパートパネル支援サービスを提供しています。
・粒子線治療システム
日立がこれまで培ってきた加速器要素技術とプラント制御技術に基づき、国内外のお客様とともにがん治療の先進的な技術を開発し、治療システムとして提供しています。日立のスポットスキャニング照射技術は、複雑な形状の腫瘍でもその形状に合わせて高い精度で粒子線を照射し、正常部位への影響を最小限に抑えることが可能です。さらに、動体追跡照射技術との組み合わせで、呼吸等で位置が変動する患部に対しても高精度な照射を可能にするなど、イノベーションにより世界のマーケットをリードしています。
・PET支援サービス
医療機関がPET検査を導入するにあたっては、加速器やPET機器の調達、放射線施設の設計・レイアウト、導入後のPET薬剤の製造・検定や機器メンテナンス等の運用を検討する必要があります。これらの負担や課題に対し、PET検査の導入から施設運営までをトータルでサポートする「PET支援サービス事業」を展開しています。
・超電導応用機器
日立グループで開発してきた高温超電導二ホウ化マグネシウム(MgB2)線材を用いて超電導磁石の磁場発生装置を製作するなど、従来の超電導応用機器製作に加え、無冷媒かつ消費電力低減をめざした超電導磁石の開発を進めています。
伝導冷却式高温超電導(MgB2)磁石製作例
トピックス
「ハイテクプロセスをシンプルに」を企業のビジョンとする日立ハイテク。海外25の国と地域に拠点を持ち、海外の売上高は全体の70%を超える割合に上っています。海外に広がる拠点を持つということは世界の最先端技術に触れる機会が多いということ、お客様を身近に感じられるということ、世界のニーズをいち早くつかめるということを意味します。これらを活かしグローバル社会の価値創造に貢献していきます。
日立製作所と日立ハイテクは、日立グループにおけるヘルスケア事業の強化を目的に、2024 年 4 月 1 日付で日立のヘルスケア事業本部を、会社分割により日立ハイテクに承継することを決定しました。本会社分割により、「診断×治療×デジタル」戦略を効果的に実行し、高品質・高機能な診断、低侵襲治療、診断・治療の最適化、個別化医療の実現といったヘルスケアイノベーションを創出し、QoL の向上、「がんなどを恐れることのない社会」をめざしていきます。
日立ハイテクは、新たな注力領域である分子診断関連装置の開発・製造を進めるため、茨城県ひたちなか市に新たに工場用地を取得しました。2025年1月の稼働開始に向け、既存建屋の改築を行い、製造・製品検査の自動化推進や、市場変動への柔軟な対応を実現する生産管理システムの導入など、生産効率化にも取り組んでいきます。生産体制を強化し、体外診断・分子診断に関わる高性能な製品を市場のニーズにスピーディに対応し提供することで、検査の高品質化・高効率化および人々のQoL向上に貢献します。
半導体製造装置事業におけるエッチング装置の生産能力増強を図るため、笠戸地区(山口県下松市)に新製造棟を建設しました。(2025年度より生産開始予定)新製造棟では、生産ラインのデジタル化や自動化により生産能力2倍を実現することで、ますます拡大する半導体製造装置の需要に応えていきます。また、日立ハイテクは2027年度までに全事業所(ファクトリー・オフィス)でのカーボンニュートラル達成を目標に掲げており、新製造棟においてもカーボンニュートラルを達成し、脱炭素社会の実現をめざします。
所在地・その他
■代表取締役 取締役社長
飯泉 孝
■設立年月日
1947年4月12日(社名変更2020年2月)
■資本金
7,938,480,525円(2022年3月31日現在)
〒312-8504
茨城県ひたちなか市市毛882番地
〒312-8504
茨城県ひたちなか市新光町552-53
〒744-0002
山口県下松市東豊井794番地
〒198-0023
東京都青梅市今井三丁目7番19号
〒277-0871
千葉県柏市若柴226番地44中央141街区1 KOIL TERRACE
〒317-0073
茨城県日立市幸町三丁目1番1号
〒105-6409
東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー
那珂地区の総合棟のエントランスホールです。中央にあるのは、光の回折を利用した素子、回折格子です。紫外線、可視光、赤外線などさまざまな光を分光する、分光機器に不可欠な部品です。奥の階段には一段毎に日立ハイテクの歴史が刻まれており、日立製作所の那珂工場として設立した1961年からの2018年までの出来事が記録されています。
総合棟3Fには食堂とカフェがあります。食堂のメニューは多岐にわたっており、定番のパスタやカレー、小鉢の組み合わせなど日替わりのメニューが楽しめます。カフェは多くの社員が休憩や打ち合わせに利用しています。
| 従業員数 | 【連結】13,397名【単独】5,288名(2023年3月現在) |
|---|---|
| アピールポイント | 半導体計測・検査装置(測長SEM)、電子顕微鏡(FE-SEM)、医用製品(生化学自動分析装置)、バイオ製品(DNAシーケンサ)で、 世界トップクラスのシェアを誇っています。 |
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070-4922-6069
応募受付・選考方法は、「マイナビ2025」および弊社HPの「採用情報」ページにてご案内。
【募集職種】以下いずれかのコースを選択して応募。
エンジニア職(研究・設計開発/品質保証/生産技術/営業技術)
営業・事業スタッフ職(営業/経理/情報システム/人事など)
◆エントリーシートによる書類選考・適性検査後、合格者は面接(複数回)を実施。