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    Lumadaのユースケースコード:UC-01900S

    バリューチェーン全体の情報・トレーサビリティ管理で、安全な再生医療に貢献!(2/2)

    〜再生医療のバトンをつなぎ、セルジャーニーを実現する「Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine (HVCT RM) 」〜

    2023年4月7日

    連携の強化により、トレーサビリティ管理や業務の効率化を支援

    Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine(再生医療等製品バリューチェーン統合管理プラットフォーム)

    Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine(以下、HVCT RM)は、 バリューチェーンに関わるすべてのステークホルダーが利用できるSaaSサービスです。多様なステークホルダー間のスムーズな情報共有と高い安全性を実現できます。

    業界の標準プロセスをカバーしたIT基盤で、ステークホルダー間の連携を強化

    バリューチェーン全体をカバーするIT基盤の活用によって、幅広く多くのステークホルダーを要する再生医療プロセスにおける安全性と効率の向上を実現します。「HVCT RM」には、次の3つの特長があります。

    • 特長① スムーズで安全なステークホルダー間の連携
      • データを一元管理して、バリューチェーン全体でスムーズに情報共有
      • 権限管理のため、高いセキュリティと安全な連携を実現

    これらにより、煩雑な連絡・調整業務を効率化したり、削減できます。また、定期報告書などの書類作成を支援します。

    • 特長② トレーサビリティの担保
      • 検体の採取から投与までのトレーサビリティを管理
      • バリューチェーン全体のオペレーションの証跡を管理

    これらにより、検体を取り違えるリスクを低減し安全性を確保できます。また、トラブルがあった場合は迅速にトレースすることで、すばやく原因究明します。

    • 特長③ 治療スケジュール自動立案と共有
      • リソースの空き状況に基づいて、スケジュールを自動で立案
      • スケジュール変更に迅速に対応

    これらにより、調整業務に関わるステークホルダーの負担を減らすことができます。常に最新情報を共有できるため、ステークホルダーや患者への透明性の担保につながります。また、稼働状況が見える化されることで、施設や設備メンテナンスの計画立案を簡素化できます。

    HVCT RMの3つの機能

    「HVCT RM」は、次の3つの機能によって、ステークホルダー間の連携の強化に貢献します。

    データ収集機能
    • 顧客ごとに設定可能なバリューチェーンの枠組みと業務実績登録画面によって顧客のオペレーションをブラウザー上で設定できます。そのため、ワークフロー形式でオペレーションを実行できます。
    • ブラウザー上で画面入力や閲覧もできます。PC、タブレット、スマートフォンなどデバイスを問わずに使用でき、顧客システムとも連携しているため、容易にデータを扱えます。
    患者情報管理機能
    • 患者の個人情報は、匿名化・秘匿化することで安全に管理できます。
    データのアクセス権限制御機能
    • 業務のつながりや進捗状況はバリューチェーンの枠組み上で見える化するため、視覚的に確認できます。
    • ユーザー権限に応じて、データの参照や入力や使用する機能を制御できます。

    適用事例

    「HVCT RM」の導入によって、スムーズな情報共有と効率的な業務推進を実現した、アルフレッサ株式会社の事例*4を紹介します。

    複雑なバリューチェーンの中で、プロセスや運用ルール、コミュニケーション方法などを複数の企業で協調しながらゼロから構築することは難しく、再生医療の普及に対するハードルの一つでもあります。そこで、「HVCT RM」を導入したところ、次のような効果が得られました。

    • 一連のバリューチェーンの業務や、必要な記録の標準モデルを定義済みのため、業務プロセスを早い段階で確立できるようになりました。
    • 業務実績データのトレースができるため、医療ミスの低減や、有事の際のすばやい原因究明が可能になりました。
    • 患者の個人情報を自動で匿名化、秘匿化してから格納するため、意識することなく強固なセキュリティを実現できるようになりました。
    • ステークホルダー間の情報共有やスケジュール調整がスムーズになったことで患者の待ち時間が減り、その分治療機会が増えるなど、より円滑な治療が可能になりました。
    *4
    ニュースリリース:2020年8月31日

    今後の展望

    「HVCT RM」は、さらなる提供価値の拡大が見込まれています。

    • データ分析機能の追加により、バリューチェーン上のイレギュラーな業務発生の検知や、各種リソース状況を加味したシミュレーションなど、再生医療プロセスの最適化範囲の拡大が期待されます。
    • 将来的には、再生医療等製品の投与後の患者の容体も管理対象とする展望があります。製造や輸送の細かな条件データと関連付けて分析することで、患者の治療効果を引き出す最適な製法やリハビリ方法などを導くことができます。
    • 導入当初は、自家細胞由来の製品を対象とした利用に限定していましたが、その後、他家細胞由来の製品や、再生医療等の安全性の確保などに関する法律に基づく製品にも適用が拡大しつつあります。今後も、スペシャリティ医薬品*5など、対象となる製品の種類*6の拡大が見込まれています。

    これらが実現すると、ますます再生医療の進展に貢献されると期待されています。

    *5
    厳格な温度管理、在庫管理、セキュリティ管理が必要な希少疾病薬を含む、高額医薬品やバイオ医薬品、再生医療等製品などのこと。
    *6
    再生医療等製品(日立医薬情報ソリューションズ)

    ソリューションの詳細については、こちらをご覧ください。

    再生医療等製品バリューチェーン統合管理プラットフォーム
    Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine
    本ソリューションの提供地域:リージョンによる公開制限なし
    再生医療等製品のステークホルダーが共通的に利用できるサービス基盤
    再生医療等製品バリューチェーン統合管理プラットフォーム
    「Hitachi Value Chain Traceability service for Regenerative Medicine」
    本ソリューションの提供地域:リージョンによる公開制限なし

    関連技術については、こちらをご覧ください。

    患者レジストリサービス
    セキュリティ性能を高めたクラウド型レジストリで質の高い患者情報を効率的に収集・活用できます。
    医薬品製造管理システム「HITPHAMS」
    製造現場のすみずみまで情報網が行き渡る。高度化した生産環境が、HITPHAMSから生まれます。

    まとめ

    スムーズな情報連携で、安心・安全な再生医療の提供をめざす
    日立は、すべてのステークホルダーが共通して利用するための、バリューチェーン全体の情報を一元管理するサービス基盤を提供し、バリューチェーン全体を見える化。トレーサビリティ管理による安全性の確保、および治療スケジュールの自動立案・共有化による業務効率化を実現します。
    HVCT RM(再生医療等製品バリューチェーン統合管理プラットフォーム)
    HVCT RMはバリューチェーンに関わるすべてのステークホルダーが利用できるSaaSサービスです。「データ収集」「患者情報管理」および「データアクセス権限制御」の3つの機能で、ステークホルダー間の連携を強化します。
    ご自身のお仕事の中に、活用されていない大量のデータはないでしょうか。
    再生医療の現場のように、日々データが発生している現場はないでしょうか。
    データを収集/分析することで、データの潜在力を引き出し、新たな価値を創出できます。

    この記事のポイント

    • 情報の一元管理、権限管理により、ステークホルダー間のスムーズで安全な連携を実現
    • 検体の採取から患者への投与までのオペレーションを管理し、トレーサビリティを担保
    • リソースの状況に基づくスケジュールの自動立案や変更で、調整を効率化

    たとえば・・・

    再生医療等製品に関わる医療機関、製薬・物流・製造企業などが共通のクラウドサービス基盤を利用することで、各企業は自前のシステムを持つ必要がなくなります。すべてのステークホルダーの情報が一元的に管理されるため、希少疾患向けのスペシャリティ医薬品への適用拡大が図れます。また、グローバルに展開することにより、企業の価値向上はもちろん、多くの人々のQoL向上への貢献が期待できます。

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    Lumadaのユースケースコード:
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