PROJECT INTERVIEW 02
「JFE Resolus®(レゾラス)」
拡大に向けた協創の推進
T / DXコンサルタント
入社年 2017年

PROJECT INTERVIEW 02
T / DXコンサルタント
入社年 2017年

「自社の製品やサービスを世界に売っていく仕事に携わりたい」という思いで日立製作所に新卒入社したTさん。製薬企業の工場における業務改革コンサルティングや品質データプラットフォーム導入などに携わった後、希望通りそのシステムを中国・上海で、製薬企業向け事業拡大をテーマとした海外研修に参加。技術的な知見を高めるため、2年間にわたりSEとして製造管理システムや設備監視システムの導入に取り組み、満を持してデジタル事業開発統括本部へ。この新たな部署で携わったJFEスチールのソリューションビジネス拡大に向けたプロジェクトについて語ってもらった。
JFEスチール株式会社様(以下「JFEスチール」と敬称略)は、鉄鋼製造で培った世界最高水準の技術・操業・研究ノウハウを生かし、トータルソリューションとして、鉄鋼業をはじめとする製造業全般へ提供するソリューション型のビジネスモデルの拡大をめざしている。すでに国内外において技術協力先が広がっている一方、さらなる拡大に向けては、「商品化へつなげる仕組み」や「外販を推進するための体制強化」が課題となっていた。
JFEスチールへヒアリングを行うとともに、日立における事業変革を進めた各分野のスペシャリストと連携を重ね、日立の知見をJFEスチールの状況に合わせて整理。その上で、研究部門と事業部門の連携、営業の動き方、上流エンジニア(技術導入に先立ち、顧客課題起点で導入すべき技術を設計するエンジニア)の役割といった業務プロセスを再設計した。
私はプロジェクトマネージャーとしてこのプロジェクトに参加しました。JFE Resolus®の拡大に向けた構想を策定するに当たり、まず取り組んだことは、JFEスチールの関係部門へのヒアリングです。現状の取組みや課題感を丁寧に認識合わせし、技術やノウハウ自体は高い競争力を有している
一方で、お客様視点のサービス設計と導入・商品化が、ソリューションビジネスの拡大におけるひとつの壁となっていることが見えてきました。こうした認識のもと、日立はJFEスチールの状況に寄り添いながら、研究部門と事業部門の連携の在り方や、営業・エンジニアの役割、業務プロセス、KPIなどについて整理しました。限られたプロジェクト期間ではありましたが、追加ヒアリングにも何とか協力していただけたことで、期間内に整理することができました。
世界を代表する鉄鋼メーカーであるJFEスチールは、これまで鉄鋼製造を通じて蓄積してきた技術やノウハウをソリューションとして体系化し、外部に販売するビジネス「JFE Resolus®」を展開しています。一方で、「豊富な技術やノウハウが担当者の暗黙知として蓄積されており、ソリューションの外販を拡大していくためには、組織体制や仕組みの高度化が必要」という課題に直面していました。
日立がビジネスパートナーとしてこの課題解消に協力することになった背景のひとつは、長年にわたり生産設備や制御システムの提供などを通じて信頼関係を培い、JFEスチールの鉄鋼製造を理解していたことです。また、JFEスチールは日立が2016年から取り組んできたLumada(ルマーダ)事業における経験にも大きな期待を寄せていました。Lumadaとはデータから価値を創出し、お客様の課題解決を支援するソリューション、サービス、技術の総称です。このLumadaを推進する中で整備してきた制度設計やプラットフォーム、運用の仕組みなどを生かし、JFE Resolus®を拡大するための業務プロセス、組織目標や評価、ナレッジ共有を構想すること、それが本プロジェクトにおける日立のミッションでした。

JFEスチールの実情を掴むのと同時に、私は日立グループの各部門のスペシャリストたちにコンタクトを取り、2016年からのLumada推進に携わった経験についてヒアリングを重ねました。そして、そのヒアリングから浮かび上がってきた組織づくりや仕組みの変遷、制度設計、プラットフォーム運用のあり方などをJFEスチール側と共有し、二人三脚で構想を検討。その上で、営業部門や開発部門がより一体となってソリューションサービスの外販に向けた動きを前向きに進められるよう、意思決定プロセスやKPI設計などの仕組みを整備していくことを提案しました。もちろん、その際には日立のフレームワークをそのまま適用したわけではありません。JFEスチールのビジネス環境や実態を踏まえて調整を行った上で、カスタマーファーストの最適な提案をすることができたと自負しています。
デジタル事業開発統括本部として、JFE Resolus®の外販拡大を推進していくのを引き続き支援させていただく所存です。その中で足りないリソースやノウハウがあれば随時、DXコンサルタントやデータサイエンティスト、デザイナー、そして日立グループの研究開発部門やシステム開発部門と連携しながら対応したいと思います。
私自身のことでいえば、このプロジェクトを通して、お客様の課題を起点として最適な提案をする力はついてきたように思うのですが、一方で、お客様の未来像を見据え、先回りして必要な施策を示す力を更に磨く必要があると感じています。そのためにも、プロジェクト推進を通じた実践知と経営視点の双方を磨いていきたいと考えています。
※掲載内容は取材当時のものです