ページの本文へ

Hitachi
お問い合わせお問い合わせ

塗料変更などによるVOC大気排出量削減の取り組み

日立建機
2019年度

建設機械を製造・販売している日立建機グループでは、化学物質の管理を通じた環境負荷削減に努めています。塗料・溶剤などに含まれるVOC*1は、日立全体でも化学物質排出量の大部分を占めており、日立建機グループでもこの排出抑制に向けた取り組みに注力しています。

2019年度は、日立建機グループ全体で製品の塗装工程におけるVOC排出量削減と耐候性向上*2を目的に、塗料の変更を進めました。建設機械のメインボディ用の塗料を隠蔽性が高いものに切り替えることで使用量を減らし、マザー工場である土浦工場では変更前と比べVOC排出量を同塗装面積比で5%削減することを目標にしています。新しい塗料は紫外線に強く、色あせや劣化を防ぐため、製品の品質向上にも貢献しています。また、播州工場では小物部品の電着塗装で使用する塗料を隠蔽性が高いものに変更することで膜厚を下げ、塗料使用量を変更前と比べ同塗装面積比で14%削減しました。

また、日立建機(中国)では、中国政府が強化したVOC関連の規制に対応するとともに、環境長期目標「日立環境イノベーション2050」の達成に向けて、生産活動からのVOC排出削減を加速させています。生産活動では、VOCなどの有機化合物を吸着・凝縮させる装置とVOCを効率的に燃焼・分解させる装置を計4基導入し、各生産工程におけるVOC排出量を75〜90%削減(回収)することが可能になりました。

*1
VOC( Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物。大気汚染(PM2.5 等の浮遊粒子状物質や光化学オキシダント)の原因のひとつ
*2
耐候性向上:屋外使用時の天候の影響や経年による色あせや劣化防止
メインボディの塗装工程
メインボディの塗装工程
VOC処理装置
VOC処理装置