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#06

研究職、SEを経てデータサイエンティストへ。
日立独自のAIが医療の社会課題解決に貢献。

医薬システム本部Y.N.

2003年、日立製作所に入社。研究所で社会インフラのネットワークシステムの研究に従事。2014年からSEとして英国のスマートコミュニティ実証プロジェクトなどに参画。その後、研究所に戻り、データ統合基盤の研究開発に従事。現在は医薬システム本部にて製薬・医療機器業界向けデジタルソリューションの開発・導入推進のリーダーを務める。

STORY01

研究職からSEへ異動。
さまざまな活躍の場がある。

「社会課題の解決に取り組めて、やりがいのある仕事が見つかる」と感じて日立へ。研究所に配属され、ビル、鉄道、電力、スマートシティなど社会インフラに関連するネットワークシステムの研究に従事しました。

10年ほど研究者として過ごす中で、直接お客さまの顔が見えない案件が続き、「この研究にどのような意義があるのか?」と悩むように。上長に相談すると、現場でSE(システムエンジニア)として経験を積むことを勧められ、期間限定で情報システムを扱う事業部へ異動することになりました。

異動先では、英国マンチェスタースマートコミュニティ実証プロジェクトに参画。主にヒートポンプとICTを組み合わせて、エネルギーシフトを推進する目的のプロジェクトで、SEとしてICTプラットフォームのチームリーダーを担当しました。英国と日本を年に10回以上往復する忙しい日々でしたが、研究者とは違う経験を通してさまざまな発見がありました。

「研究者の仕事は一つでも新しい発見をすること。事業部の仕事は一つでもバグを出さないこと」。研究所の所長が日頃から口にしていたこの言葉の真意を、事業部で働く中で実感しました。お客さまに提供する以上、一つでも不具合があってはいけないという日立のモノづくりに対する真摯な姿勢を現場で目の当たりにして、より自分ごととして捉えることができたのです。

プロジェクト終了後は、再び研究所へ。SEとしての経験や新たな視点を得たことで、実際に使われる現場の状況を踏まえた研究開発に打ち込めるようになったことは1つの成果となりました。

STORY02

日立独自のAI。
デジタルの力で創薬に革新を。

2回目の転機となったのが、関東の研究所から関西の医薬システム本部への異動です。両親が高齢になってきたこともあり、地元である関西に異動を希望しました。

医薬業界向けのAIソリューション事業を行う部署から「新規事業を立ち上げるにあたって研究所のメンバーと折衝ができるSEを求めている」というオファーをいただきました。面談した部長の「製薬会社の創薬業務にデジタルの力で革新を起こしたい」という熱意に心を動かされ、新規事業という挑戦に大きな魅力と可能性を感じてオファーに応じることにしました。

関西へ拠点を移したあとは、医薬業界向けのデータサイエンティストチームのリーダーとして、主に製薬会社における研究開発業務のDXを支援するAIソリューションの開発・導入を担当しています。

AIソリューションの中で特に注力しているのが、日立独自のXAI (eXplainable AI:説明可能なAI)を用いて医療データの中から創薬のヒントを探索する「バイオマーカー探索サービス」や、医薬品の費用対効果を分析する「医療経済評価ソリューション」です。リリース当初は成功事例がないため、AI創薬というキーワードには興味を持っていただけるものの、なかなか採用には至りませんでした。

葛藤の日々が続く中、ある製薬会社のお客さまからデータ分析の依頼を受けることに。解析結果がアドバイザーであった国立がん研究センターの先生の目にとまり、共同研究のお話をいただくことができたのです。国際学術誌「Nature Immunology」で研究論文を発表したことが話題となり、仕事の依頼をいただけるようになりました。

現在は、大学の先生方やお客さまとともに、データを組み合わせ、日立の新しい技術を使って、世の中にない新しい薬の治療法や診断方法を作り出すことに取り組んでいます。解析して結果が出たときが一番やりがいや手応えを感じる瞬間です。

ある日のスケジュール

9:00 大学の研究室訪問
10:00 教授と解析結果ディスカッション
12:00 昼食・顧客先へ移動
13:30 顧客へ解析結果報告
15:00 サテライトオフィスに移動
16:00 社内打ち合わせ
17:00 調査・資料作成
19:00 終業

STORY03

コロナ制圧タスクフォースに参画。
日立の技術で社会課題解決に貢献。

社会課題の解決という側面では、私たちのチームは産学連携プロジェクトであるコロナ制圧タスクフォースに参画しています。これは新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の日本人特有の重症化因子を探索するという、社会的インパクトの大きいプロジェクトです。

2020年当時、先述した「バイオマーカー探索サービス」のプロジェクトが軌道に乗った時期ということもあり、「社会の危機に対して日立としてできることはないか?」と考えていました。そのときに、全国の大学の先生方が有志でコロナ制圧タスクフォースを発足したというニュースを見たのです。

日立独自のXAIが貢献できるのではないかと考え、大学を担当している事業部に相談したところ、タスクフォース発足人の一人である大学教授と交流があることがわかり、コラボレーションが実現しました。これにはとても驚きましたね。社内で協力者を探したらすぐに見つかり、「やはり日立はすごいな」と思いました。

現在、コロナ制圧タスクフォースでは、新型コロナウイルスにかかった患者さまの臨床データ・血液検査・遺伝子情報・ゲノム情報を日立独自のXAIを使って解析する役割を担っています。

人の生命を救う医療分野の最前線に関わりながら、組織の枠を超えて多くの皆さまとともに社会課題の解決に取り組んでいく。幅広い業務に関わる日立だからこそ豊富な人財・技術・コネクションがそろっている、このことを改めて実感するプロジェクトでもありました。仕事を通して社会貢献をしたい方にとって最適な環境が日立にはあると思います。

応募者へのメッセージ

研究者からSEになるというのは、一般的には異色の経歴かもしれませんが、この異動があったからこそ、現在のキャリアを築くことができました。家庭の事情なども考慮して、経験を生かせる場所を提案していただけた上司には心から感謝しています。

社会インフラ、ICTネットワーク、創薬AIと、私自身も多様な分野に取り組んできましたが、日立には業務を通して社会貢献できるチャンスがたくさんあります。「自身のスキルや経験を生かして社会課題の解決に取り組みたい」という方には、ぜひ日立をお勧めしたいですね。

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