社会の変化に応える
安心と信頼のものづくり
社会インフラを支える 日立製作所 大みか事業所

大みか事業所とは

大みか事業所は、「世界に冠たる総合システム工場」をめざし、1969年に茨城県日立市大みか町に設立されました。
設立以来、設計・開発・製造・品質保証・運用保守まで一貫して提供し、社会インフラシステムの安定稼働に貢献しています。
大みか事業所は、主に3つの分野へ情報制御システムやコンポーネントを提供しています。

  • 電力分野

    • 発電所監視制御システム
    • 電力系統監視制御システム
    • 配電・保護制御システム
  • 鉄道分野

    • 運行管理システム
    • 鉄道電力管理システム
    • 車上情報表示システム
  • 水環境・産業

    • 上下水道監視制御システム
    • 鉄銅プラント制御システム
    • 産業制御システム

情報制御コンポーネント

  • セキュリティコンポーネント
  • 制御コントローラー
  • 制御サーバー

変革を続ける工場

大みか工場では、長年データを活用した生産改革に取り組んできました。
また、その知見を活かして経済合理性と環境負荷の低減の両立をめざしており、
2024年度にはカーボンニュートラル(Scope1および2のCO2排出量実質ゼロ)を達成しました
近年では、生産プロセスへの生成AIの適用も進めています。生産性や品質を向上させるほか、
従業員のスキルアップや熟練者の技能伝承など、様々な点で生成AIを活用しています。

DX・GX・AXの変革 DX:1998年IoT活用による生産改革推進 2011年エネマネ設備導入によるBCP対策推進、工場経営DXによる省エネ推進 GX:2021年環境経営GXによるカーボンニュートラル推進、2024年生成AI本格導入による生産改革の進化 AX:〜現在

世界の先進工場
「Lighthouse」に選出

2020年、大みか事業所は世界経済フォーラム(WEF)より日本初の「Lighthouse」に選出されました。

Lighthouseとは?

WEFが2018年に開始した、第4次産業革命をリードする世界の先進的なサイトを「Lighthouse(灯台=指針)」として選出する取り組み。「Lighthouse」の先進的な取り組みをグローバルに共有し、製造業全体のトランスフォーメーションの加速を図る。

大みか事業所は、OT・IT・プロダクトにおける各分野の技術やノウハウを結集させ、さまざまな課題解決や新たなビジネスの創出に取り組んでおり、これらを通じたバリューチェーンの全体最適化が評価され、選定にいたりました。

【ニュースリリース】日本企業として初、日立の大みか事業所が世界経済フォーラム(WEF)より世界の先進工場「Lighthouse」に選出」

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Lighthouse大みか事業所の
評価ポイント

社会インフラ情報制御システムの安定供給と安定稼働の取り組みとして、次の点が評価されました。

  • 現場データ分析ノウハウを駆使したデジタルソリューションで、 ハードウェア・ソフトウェアの設計・製造・開発からシステム試験・ 納入後の運用保守までのバリューチェーン全体を最適化
  • 人とデジタルの協調生産を実現するOTとITの融合実践工場として、技術や経験・ノウハウを融合させ、 社会課題解決に貢献

Lighthouseバリューチェーン
最適化を実現する
5つの取り組み

Lighthouseバリューチェーン最適化を実現する5つの取り組み

1. ハード設計・製造 高効率生産モデル

マスカスタマイゼーションを実現

工場内の様子
工場内の様子

現場の4M (human,Machine,Material,Method) データに着目し、データ収集・分析・対策の循環改善による高効率生産モデルを確立しています。「生産現場の見える化」「属人化した暗黙知のモデル化・自動化」「実績フィードバック計画最適化」で生産ラインを全体最適し、代表製品において生産リードタイムの50%短縮を実現しました。

2. ソフト設計・開発 自律分散フレームワーク

市場変化に柔軟に対応

広域ネットワークイメージ

長期の連続稼働が前提となる社会インフラにおいて、設備運用を維持しながら安全に情報制御システムの拡張・保守ができる自律分散システムアーキテクチャを独自開発し、フレームワーク化。これまで約4,000の重要インフラシステムに適用し、急速に変化する市場環境へ柔軟に対応するシステム開発・運用を実現しています。例えば鉄道分野では、他線区のシステム停止などの影響を受けず、線区ごとに制御しつつ、互いに協調制御が可能です。

3. システム試験 総合システムシミュレーション環境

絶対品質を追求

シミュレーター
シミュレーション環境

本番と同じ環境をサイバー空間上に模擬したシミュレーターをシステム試験に活用。
お客さまの実稼働中の環境では実施できないシステム試験や改造・改修リハーサルを工場内で網羅的に実施し、高品質・高信頼なシステムを提供しています。

4. システム運用・保守支援 サイバー防衛訓練検証施設/安定稼働サービス

高度運用をサポート

サイバー防衛訓練検証施設
オペレーション技術修得の様子

IoT時代の新たな脅威となるサイバー攻撃に備え、お客さまシステムの模擬環境を備えた防衛訓練・検証の設備で、実践的なトレーニングを実施します。オペレーション技術修得のほか、インシデントレベル報告や経営者の判断材料となる情報を的確に報告するためのトレーニングで、人財育成や組織運営強化を図ります。
また、長年実績のあるOT・ITのノウハウを融合した高度なサービスで、お客さまのシステム運用・保守を支援します。

5. 工場ユーティリティ 環境エネルギーマネジメント

事業継続性を発揮

太陽光発電、蓄電池、スマートメーターと監視制御システム(EMS)からなる省エネで災害に強いFactory Energy Management Systemを構築し、高い事業継続性を発揮しています。EMSと生産計画の連動によるピークシフトや、太陽光・蓄電池の自立運転によるBCP対応強化でスマートなエコファクトリーを実現しています。

2024年度、大みか事業所は
カーボンニュートラル

(Scope1および2のCO2排出量実質ゼロ)を達成

大みか事業所では、日立の掲げる「日立カーボンニュートラル2030(2030年度までに自社の事業所におけるカーボンニュートラルをめざす)」という目標に先行し、2024年度に事業所内のカーボンニュートラル(Scope1および2のCO2排出量実質ゼロ)を達成しました。

大みか事業所内のGHG排出量ゼロ施策:太陽光パネル、アモルファストランス、蓄電池、高効率空調、電力センサー、LED、太陽光パネル

脱炭素支援ネットワーク
「大みかグリーンネットワーク」で
事業成長と環境負荷の低減をめざす

大みか事業所をハブとした脱炭素支援ネットワーク「大みかグリーンネットワーク」を立上げ、地域・サプライチェーンのステークホルダーと連携して大みか事業所をフィールドに様々な実証を行い、脱炭素に関する技術・ノウハウを蓄積しています。活動を通して得られた知見は、お客さまの事業継続、競争力強化、新事業創出に寄与する環境経営の支援に活用しています。

実証フィールド 大みか事業所 脱炭素協調、脱炭素支援

大みかグリーンネットワーク

成長可能な脱炭素を協創

バリューチェーン全体でのカーボンニュートラル達成にむけて
大みか事業所がハブとなり、ネットワークを構築
事業成長と環境負荷低減の両立をめざす

安心・安全・快適な
社会インフラを、
OT×AIで未来へつなぐ
日立が培った制御システムの
知見を、生成AIに活用

大みか事業所では、長年にわたり発電所・鉄道・上下水道などの社会インフラ向けに制御システムを開発・提供してきました。その過程で蓄積された膨大な知見をデータベース化し、生成AIと融合することで、お客さまの事業領域に最適なAIサービスを提供します。熟練技術者の暗黙知も生成AIによって継承し、現場に即した高精度な支援を実現します。
人の知恵とAIの力を掛け合わせ、より高品質で信頼性の高い社会インフラサービスをお届けします。

1.生成AIで形式化 2.エンジニアの幅広いナレッジを統合 3.事業別生成AIサービス