設計開発 誰もが快適に使える鉄道を、世界へ届けたい
川口 聖矢
車両システム設計本部 車両システム設計部 新幹線車体グループ
2022年・機械知能工学専攻
入社の決め手を教えてください。
小さなころから、人のQuality of Lifeを高める「移動」に興味がありました。距離のバリエーションが多く、誰もが気軽に使える鉄道は、車や飛行機にはないメリットを持つ交通手段。幅広い人のさまざまな移動に貢献したくて、鉄道の仕事を志しました。父が鉄道雑誌を読んでいて、子どものときから図面などをパラパラ眺めて育ったのも、機械系を志望した理由のひとつかもしれません。
なかでも日立製作所を選んだのは、海外にもさまざまな車両を提供しているから。インドに留学したとき、ここに日本のような鉄道があればもっと人々の暮らしが便利になるだろうと感じたことがあり、日立ならそうした海外の交通の発展にも貢献できると思いました。
実習時代の思い出や、入社して感じたギャップはありますか?
実習では工場の各製造現場を回って、車両ができあがるまでの工程をひととおり見ることができました。あれほど大きな新幹線の車両が、人海戦術で出来上がっていくのを見たときは驚きましたね。入社前は、自動車工場と同じライン生産のように製造プロセスが成熟しているものだと思っていましたが、まだまだ自動化や効率化ができそうなフローも多く、設計開発としての腕が鳴りました。あるパーツの構造を変えると機械作業ができるようになり、その結果が改善率の数字として表れる……といった仕事は、とてもやりがいを感じやすいもの。新構造の信頼性を証明することはもちろん大変ではありますが、思ったよりも自分がこれから貢献できそうな伸びしろが多いことにわくわくしました。
現在の仕事内容や、やりがいを教えてください。
いまは、国内外向けの新幹線車体を設計開発しています。人の命を預かる乗り物という性質上、すでに実績がある既存車体の設計をベースに、部分的な改善を加えていくかたちが多いです。たとえば、溶接工程をすべて手作業で行っている車体の構造をブラッシュアップし、機械での溶接に対応できるよう変更。溶接量のバランスや作業のしやすさ、材料メーカーさんの製造能力などをすり合わせながら、車両として必要な強度をはじめ、さまざまな要素を満たす構造を考えていくのが設計の仕事です。
ただ、まだ経験が浅いので、自分一人で正解を導き出すことはなかなかできません。でも、製造現場の様子をよく見ながら「こうしたらもっと作業がしやすくなるのではないか」といったアイディアを出し、その提案が喜んでもらえると、とてもうれしく思いますね。「それはこういう理由があって実現が難しい」などと言われても、そこには新しい学びがあり、知識が増える喜びを感じられるんです。また、社内には「若手の意見こそ聞こう」というムードがあるため、入社2年目の自分でも臆せず意見を言うことができます。
これから業務で挑戦したいことを教えてください。
まずはいま担当している海外向けの案件を成功させ、自分が関わった車両を世界に届けたいです。そしてゆくゆくは、就活のときから抱いている“誰もが使いやすい鉄道”の設計に携われたらと考えています。人生100年時代とは言いますが、100歳の方がいまの新幹線に快適に乗れるかといえば、少々難しいかもしれません。ホームから車両へバリアフリーで乗れるような構造にしたり、座席と座席のあいだにもつかまりやすい取っ手をつけたりと、できる工夫はまだたくさんあると思います。お客様からのご要望を待つのではなく、自分たちが能動的にそうした改良を提案していくような設計開発ができたら、きっとやりがいもまた大きくなりますよね。引き続き技術的な知識や鉄道事業者さんとの信頼関係を深めながら、これまでにない挑戦をしていきたいと考えています。
1日のスケジュール
もっと聞きたい! 川口さんへの一問一答
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社内の雰囲気を教えてください。
一人で作業に黙々と打ち込むときもあれば、上司や同僚、他部署の専門知識を持った人たちを巻き込んで活発にブレストをするときも。集中とコミュニケーションのメリハリが効いた雰囲気です。
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日々の業務で工夫されている点、意識されていることを教えてください。
若手のうちからさまざまな業務を任せてもらえるからこそ、こまめな報連相は徹底しています。鉄道車両は非常に多くの人が関わって出来上がるため、ミスした場合の波及性が大きいです。わからないことははっきりと伝えて相談するようにしています。
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リフレッシュの仕方を教えてください。
業務の合間に、同じチームの同期とちょっとした雑談をするだけでもすごくリフレッシュできます。休みの日はランニングや野球観戦。笠戸事業所から近いので、シーズン中はよく広島にカープの試合を観に行っています!
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プライベートで取り組んでいること、趣味などはありますか?
社会人になってから使う機会が減ったので、最近は改めて英語を学び直しています。世界中に自分の関わった製品を届けるには、やはり外国語が必須。話せなくて損をすることがないように、こつこつ勉強の日々です。
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