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Hitachi

製造・生産技術 現場がスムーズになるように、モノと向き合って生産プロセスを考えたい

草野 美紀江 車両生産本部 車両第一製造部 台車課 生産技術係
2021年・電子物理工学専攻

入社の決め手を教えてください。

大学で半導体材料の基礎研究をしているなかで、就職したら、世の中のためになるモノづくりに直接関わりたいという思いが芽生えてきました。身近で面白そうなものを考えたとき、思いついたのが航空機や鉄道、自動車といった輸送機器でした。でも、航空機は海外の下請けで部品をつくるだけの企業が多いし、自動車は工程の自動化が進みすぎている。0から100までの工程を自分の目で見つつ、改善や仕組み化といった土台づくりに携わる余地もありそうだったのは、鉄道だけでした。

なかでも日立製作所を選んだのは、在来線に新幹線、モノレールとさまざまな車種があるうえ、国内外の仕事に幅広く関われるからです。部品の外注作業から最終的な組み上げまでをすべて担当できるのが、とても楽しそうに感じられました。

実習時代の思い出や、入社して感じたギャップはありますか?

製品に直接向き合い、自分の手でプロセスを改善していく仕事に惹かれて、溶接工程の生産技術を志望しました。最初の一年は実習として、JR北海道737系の車体設計を担当。4人ほどのチームで進めると聞き、あれだけ大きな車体をこんなに少ない人数で設計するのだと緊張しましたが、一人あたりの責任が大きいことは成長にもつながりました。737系はほぼ初めてのフル3D設計でもあったため、モデル作成や図面出図に苦労しましたが、そのぶん仕上がった車体が車庫を出ていくときはとても感慨深かったです。

設計は、工場が滞りなく生産を進められるように、図面の細部を詰めていく仕事。ひたすらパソコンに向き合うポジションかと思いきや、他部署との連携やお客さまとの打ち合わせが多く、そこにはギャップを感じました。生産のスタートダッシュを担う面白い役割でしたが、モノづくりの最前線にいたいという気持ちが強く、実習後は予定どおり生産技術に着任。でも、実習で設計思想を学んだことで図面を読み取る力がついたのは、生産技術にも活きていると思います。

現在の仕事内容や、やりがいを教えてください。

入社時の希望どおり、モノレールや新幹線の台車の溶接工程で、生産技術を担当しています。新車種をつくるときは、設計図面を見ながら現場に即した工程を考え、図面の改善要望を出したり、生産時に必要なマニュアルや治具をつくったりするところからスタート。誰がやってもミスなく生産できるように、さまざまな工夫を凝らします。たとえば、部品の形や取付位置を正しい方向からしかはめられない設計にすれば、組み立てるときに間違えようがありません。

また、一つひとつの溶接指示に対してチェックシートをつくり、すべての作業に細かな記録を残すことで、問題が起きたときの原因を洗い出しやすくするのも大切な仕事です。3D-CADの図面作成や3Dプリンターでの治具設計など、自分の得意分野も活かしながら働けています。私が担当した作業によって、現場から「やりやすくなった」と言われるのがとてもやりがいを感じる瞬間です。

これから業務で挑戦したいことを教えてください。

現場が楽になるように、工程の自動化を促進していきたいです。鉄道はどうしてもサイズが大きいため、測定や溶接といった当たり前の工程にも、まだまだ人の手が必要になる場面が少なくありません。クレーンで引き上げて型板に乗せ、アナログで寸法を測り、またクレーンで次のステーションに動かす……といった手作業を少しずつでも減らしていければ、もっとスムーズに日々の仕事を進めていけると感じます。

また、海外での納品にも積極的に関わっていきたいですね。すでにさまざまな海外の台車を生産していますが、まだ鉄道が浸透していない新興国に輸出する場合は、設計で気を付けるポイントががらりと変わります。ドアではないところから人が乗り込む、床下の配線を野犬が噛み切ってしまう……そんなトラブルも想定しつつ、海外の規格や材料調達の状況を踏まえて、問題なく走れる台車をつくらなければならないのです。準備段階は大変ですが、まったく新しい鉄道の立ち上げに携われるのは、グローバルな日立ならではの醍醐味だと思います。

  • 6:30 起床 毎朝、飼っているねこが起こしてくれる。
  • 7:30〜8:30 出社 20分ほど離れた自宅から、笠戸工場へ車で通勤する。
  • 8:30〜9:30 出社、ラジオ体操、メールチェック、一日の予定確認 一日の予定を確認。現場で見たい作業があれば、何時ごろにその作業が実施されるかを確認し、スケジュールを立てる。
  • 9:30〜10:30 No.1チェック(初品確認会) 車種切替時の初品について「No.1チェック」と呼ばれる初品確認会を開催し、設計チームと品質保証チームとともに現物確認を行う。
  • 10:30〜11:30 作業者連絡、初品確認報告書作成 初品確認での指摘事項について、作業者に連絡し改善を図る。治具などが必要な場合は詳細をヒアリングする。
  • 11:30〜12:00 治具設計 作業者にヒアリングした結果を元に、新規治具や治具改造図面を書く。
  • 12:00〜12:45 昼休憩 自席で持参したお弁当を食べる。場内に来る地元パン屋さんの移動販売車で、パンを購入することも。
  • 12:45〜14:00 現場確認 工場に入り、自分が確認したい作業や作業者から確認依頼があった作業の現場を見る。
  • 14:00〜16:00 治具設計、PCフォーム(溶接施工管理チェックシート)作成 治具設計やPCフォームの準備を行う。
  • 16:00〜17:00 打ち合わせ 新車種について、設計・製造・品質保証の各担当者が集まって打ち合わせ。
  • 17:00〜19:00 治具設計、PCフォーム作成、補修要領書作成 治具設計やPCフォームの準備を行う。不具合があった場合は、補修要領書を作成する。

もっと聞きたい! 草野さんへの一問一答

  • 社内の雰囲気を教えてください。

    年齢層が幅広く、アットホームな雰囲気です。女性総合職はまだ少ないけれど、過ごしにくいと感じたことはありません。私は東京出身ですが、現地採用の方も多く、笠戸周辺が地元の社員も結構いますね。

  • 日々の業務で工夫されている点、意識されていることを教えてください。

    ものを見てなんぼの仕事なので、現場には積極的に行くようにしています。自分は直接作業をしないため、図面を見ているだけじゃわからないこともあるからこそ、現場でリアルな声を拾うのが大切なんです。

  • リフレッシュの仕方を教えてください。

    ねこを飼っているので、帰宅後はねことたくさん遊びます。山口は海がきれいなので、お休みの日は自然に囲まれてリフレッシュできるのもいいところです。

  • プライベートで取り組んでいること、趣味などはありますか?

    今年の夏は北海道に行き、10日かけて趣味の登山を満喫しました。お正月やお盆、GWと基本的に10連休が取れるから、旅行もしやすいんですよね。大好きなBUMP OF CHICKENのツアーでは、遠征することも。

志望者へメッセージ

研究と就活の両立は大変かと思いますが、学部や専攻にこだわらず、幅広い業界・職種を見てみてください。その先で、自分のやりたいことや将来像が見えてくると思います。
就活の中でモノづくりに興味を持った方、鉄道が好きな方、インフラ設備に携わるやりがいを感じたい方、ぜひ日立製作所で一緒に鉄道を作り上げていきましょう。

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