ページの本文へ

Hitachi

メニュー

ひたちなか総合病院

令和6年度 株式会社日立製作所 ひたちなか総合病院 病院情報の公表


病院指標

医療の質指標

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 368 172 183 179 331 693 916 1,825 1,675 416

幅広い年齢層の患者さんにご利用いただいております。高齢化の時代の中で、60歳以上の患者さんの割合が全体の72%、70歳以上の患者さんの割合が58%であり、入院患者さんの2人にひとりは70歳以上の患者さんです。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 39 17.54 20.78 17.95% 82.92
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 31 10.13 13.66 16.13% 83.74
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 26 12.35 16.40 3.85% 85.85
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 人工腎臓その他 13 16.23 13.75 23.08% 74.15
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 13 2.38 3.58 7.69% 46.77

総合内科では、地域のニーズから高齢な患者さんの感染症診療が最も多いですが、最近は急性腎障害に対しての腎生検や緊急透析などにも力を入れております。重篤なケースも多々ありますが、年齢だけを理由に治療控えをせずにしっかりと集中治療を行い、重症例も救命率が高いことが特徴です。加えて、週に様々な形で多職種でのコミュニケーション・回診・カンファレンスを行い、看護師・リハビリスタッフなどの総合力が上がってきています。結果、なるべく機能予後を落とさずにできる急性期管理を目指せる環境が徐々に形になってきています。「ALL ひたちなか」で診療にあたるのが、総合的に患者さんをみる総合内科のモットーです。

リウマチ科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xxxxx00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 48 21.27 14.93 0% 62.46
070560xxxxx90x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 ガンマグロブリン 12 43.25 22.02 0% 51.75
0400800x99x0xx 肺炎等(市中肺炎以外) 10 21.90 18.16 0% 78.90
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 20.78
080010xxxx0xxx 膿皮症 12.98

自己免疫性疾患を診療する診療科です。当院はリウマチ・膠原病センターとして活動している関係から、重症で多様な病態・合併症を呈する全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患やそれに伴う合併症や併存症が上位を占めています。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 エダラボン 29 25.86 16.89 10.34% 79.76
010230xx99x00x てんかん 20 11.90 6.89 5.00% 61.90
010060xx99x20x 脳梗塞 リハビリテーション 19 26.26 16.94 15.79% 80.37
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 12 20.50 15.94 0% 68.08
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 11 24.18 13.66 9.09% 80.91

神経内科は「脳、神経、筋肉の病気」を担当する専門内科であり、疾患は脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、てんかん、神経変性疾患(パーキンソン病、運動ニューロン疾患など)、末梢神経障害など多岐に渡ります。脳梗塞の場合、当院は回復期病棟(リハビリ病棟)が併設されており、急性期の治療が終了した後も同一の病院内でリハビリを継続できます。てんかんは、大脳の神経細胞が過剰に興奮しててんかん発作を繰り返す病気です。当院では、初回の痙攣発作や痙攣重積の場合、入院経過観察を行う場合もあります。さらに、神経疾患の進行により嚥下障害、誤嚥性肺炎を合併した場合の治療も行います。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 経気管肺生検法 40 4.85 3.03 0% 74.50
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 終夜睡眠ポリグラフィー 23 2.00 2.02 0% 59.17
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 21 21.81 16.40 14.29% 81.52
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 カルボプラチン+パクリタキセル等 14 23.64 18.72 0% 78.43
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 14 23.07 20.78 7.14% 82.07

呼吸器内科は主に肺がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、睡眠時無呼吸症候群等を診療する診療科です。入院患者さんでは肺がん、睡眠時無呼吸症候群の検査の患者さんが多く、気管支鏡や局所麻酔下胸腔鏡検査で肺がんと診断された患者さんの化学療法治療目的の入院が多いです。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 80 3.83 4.18 1.25% 76.98
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル法による諸検査 77 2.56 3.07 0% 69.05
050130xx9900x0 心不全 56 15.27 17.33 8.93% 80.82
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 53 11.74 11.37 7.55% 72.19
050210xx97000x 徐脈性不整脈 ペースメーカー移植術等 49 7.61 9.59 0% 78.94

循環器内科は主に心臓・血管にかかわる病気の検査・治療を行います。代表的な病気としては(心臓自体の血管である)「冠動脈」が細くなったり、詰まってしまう「狭心症」や「心筋梗塞」といった虚血性心疾患といわれる疾患があります。また、虚血性心疾患やそのほか高血圧や不整脈などの心臓のダメージの最終像である心不全が、当科の主な入院対象となります。一時は新型コロナパンデミックにより、虚血性心疾患・緊急の治療を要する急性心筋梗塞が減少しておりましたが、パンデミックが落ちついたことにより近年は増加傾向にあります。さまざまな心臓病の最終病像ともいえる心不全は、新しい新不全治療薬の導入により在院日数は減少傾向にあるようです。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 170 9.77 8.88 4.12% 74.98
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 67 6.16 2.57 0% 67.93
060335xx97x0xx 胆嚢炎等 その他の手術あり 36 19.36 18.03 13.89% 75.06
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 31 7.23 7.60 3.23% 67.52
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 31 10.03 10.93 12.90% 74.68

消化器内科は胃・大腸などの消化管や肝臓・胆嚢などの病気の診断・治療を専門とする診療科です。入院を必要とする患者さんは、内視鏡(胃カメラ)を用いて総胆管結石の除去などの治療を受けられている患者さんが最も多く、その次が大腸のポリープ・早期癌を内視鏡(大腸カメラ)で摘出されている患者さんです。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 92 7.10 5.61 0% 6.28
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 62 1.00 2.10 0% 6.18
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 45 6.89 6.22 0% 1.18
040100xxxxx00x 喘息 26 6.81 6.38 0% 3.19
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 21 5.95 8.02 0% 2.05

呼吸器感染症を中心とした様々な感染症の患者さんが入院し、入院患者数も増加しました。食物アレルギー負荷試験の入院は年間60名前後で安定しています。入院患者さんの平均年齢は5歳以下、平均在院日数はいずれの疾患も全国の平均在院日数とほぼ同等で、転院を要した患者さんはいませんでした。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 131 3.18 4.54 0% 72.97
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 87 5.72 7.05 0% 61.68
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 85 12.21 14.81 0% 70.12
060150xx03xxxx 虫垂炎 手術虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 47 4.21 5.32 0% 45.72
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 30 12.33 9.08 6.67% 75.20

主に消化器、呼吸器、乳腺疾患を診療しています。癌は、大腸癌、胃癌が多く、癌以外では、鼠径ヘルニア、胆石症・胆のう炎、虫垂炎(いずれも腹腔鏡手術が多い)が多くなっています。患者さんの早期社会復帰を目標としており、平均在院日数は全国平均よりも少ない日数になっています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 89 37.52 25.29 13.48% 82.78
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 53 38.21 19.16 1.89% 80.62
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 52 4.37 5.95 0% 61.65
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 28 15.86 14.04 7.14% 66.18
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 23 21.74 17.84 0% 51.57

昨年度に比べ、股関節・大腿近位の骨折を除く四肢骨折が増加している。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 19 3.63 4.65 0% 57.58
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 5.63
160200xx020xxx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む。)等 5.98
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 6.92
160200xx030xxx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 3.31

形成外科は頭部・顔面・手・足など、外から見える部分を中心に先天的な形の異常および、後天的な体表面の腫瘍、変形、外傷、瘢痕(創痕)などを対象にする診療科です。非常勤医が来られる曜日が週に1度となり、入院患者数は今後も減少の見込みです。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺針生検法 192 3.11 2.45 0% 69.07
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 112 2.18 2.40 0% 58.88
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 98 7.16 6.81 0% 76.61
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 39 7.00 5.16 0% 62.67
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 36 14.86 13.66 8.33% 77.97

当院では、膀胱がんの患者さんと前立腺がんの患者さんが多いです。表在性膀胱がんでは、経尿道的手術、膀胱内注入療法、浸潤がんでは抗がん剤治療、放射線治療、膀胱摘出手術を行っています。前立腺がん検診者の要検査依頼が多く、前立腺がんも多く見つかります。早期前立腺がんには手術療法、放射線療法などのご提案を行っています。腎臓結石、尿管結石など尿路結石症の患者さんも多いので、内視鏡下レーザー砕石術をお薦めしています。適応を見極めて体外衝撃波結石破砕術による治療も選択しています。尿路感染症の患者さんも多いので他の科と連携しながら治療を進めています。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 41 15 18 45 1 8
大腸癌 45 59 32 27 15 24 1 7,8
乳癌 14 21 1 8
肺癌 15 62 17 1 7,8
肝癌 11 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

大腸癌が最も多く、次いで胃癌、肺癌、乳癌の順となっています。他に胆管癌や膵癌の治療も行っています。胃癌、大腸癌、肺癌では、ステージIII、IVの進行がん患者さんも少なくありません。当院では、内視鏡的治療、手術(特に早期癌に関しては腹腔鏡手術)、抗がん剤治療、放射線治療など患者さんの状態に合わせた集学的治療を行っています。放射線治療は2025年度に最新機器にリニューアルされています。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 40 17.00 76.85
重症 20 20.00 86.65
超重症
不明

さまざまな重症度の肺炎患者さんを診療しています。高齢になればなるほど重症傾向となり、入院期間も長くなる傾向があります。

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 73 32.99 79.75 11.24%
その他 16 40.75 77.88 2.25%

当院に入院した脳梗塞患者さんの82%は発症3日以内に治療開始されています。早期診断、早期治療開始、早期リハビリとともに、円滑な急性期から回復期リハビリ病棟への移行により、発症後のADL(日常生活動作)障害が軽減されます。当院でも発症3日以内で入院し治療介入した場合、在院日数が短期間になる傾向がみられました。さらに当院の特徴として、急性期医療だけでなく、回復期リハビリテーションを担う回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期から回復期、在宅まで一貫した総合的な脳梗塞治療管理を行うことが可能です。回復期病棟は当院で急性期治療を終えた脳梗塞患者さんだけではなく、他院からの回復期リハビリ目的での転院も受け入れています。

神経内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 12 24.67 27.08 33.33% 77.50
K654 内視鏡的消化管止血術
K386 気管切開術
K084 四肢切断術(大腿)
K7162 小腸切除術(その他)

神経変性疾患の進行により、嚥下機能が低下し経口摂取が難しい場合、栄養療法として胃瘻栄養が選択肢の一つとなります。当院では消化器内科と連携して内視鏡的胃瘻造設術を行います。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 62 1.58 2.94 4.84% 76.90
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 35 0.14 10.60 8.57% 76.74
K597-2 ペースメーカー交換術 30 0.37 2.53 0% 78.50
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 21 0 11.95 0% 68.38
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 21 1.81 8.05 0% 78.29

循環器内科の病気として虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)は急性期疾患の最重要なものです。当院は緊急性の高い不安定狭心症、急性心筋梗塞に関して原則全ての患者さんに緊急治療ができる体制を構築しております。近年は新型コロナパンデミックが落ち着いたことによる患者さんの活動量の増加、受診控えの減少による虚血性心疾患患者さんの増加、および最新の診断装置の導入等により虚血性心疾患でカテーテル治療を受けていただく患者さんが増加しているようです。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 182 1.51 9.05 5.49% 74.15
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 66 2.73 9.05 7.58% 76.23
K654 内視鏡的消化管止血術 48 0.31 12.96 6.25% 74.13
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 45 0.96 4.80 0% 68.87
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 31 1.35 6.68 0% 74.45

総胆管結石や、がんなどによる胆道狭窄・閉塞・感染に行われるものが内視鏡的胆道ステント留置術です。内視鏡的乳頭切開術は総胆管結石を取り除く際に行われる治療です。内視鏡的消化管止血術は消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍など)からの出血を止める処置です。現在は内視鏡的手技が大きく進歩し、開腹ではなく内視鏡的に胆道系の治療や、消化管出血の止血、また早期胃癌や早期大腸癌などの治療が可能なケースも増えており、当院ではこれらの手技を積極的に消化器内科が施行しております。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 121 1.07 3.97 0% 63.67
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 77 1.05 1.17 0% 73.09
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 75 2.05 8.81 0% 70.32
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 53 1.04 1.00 0% 72.58
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 47 0.72 2.49 0% 45.72

腹腔鏡下胆嚢摘出術、鼠径ヘルニア手術(腹腔鏡含む)が多く施行されています。虫垂切除もほぼ腹腔鏡手術で行っています。いずれも短期間で退院されています。次いで、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術も多く施行されています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 93 2.15 28.09 10.75% 78.83
K0462 骨折観血的手術(前腕) 81 2.30 5.89 1.23% 57.90
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 35 1.83 4.63 0% 49.80
K0811 人工骨頭挿入術(股) 29 2.14 36.69 13.79% 81.97
K0821 人工関節置換術(股) 21 1.90 32.43 0% 70.43

昨年度に比べ、前腕骨折の手術数が増加している。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4センチメートル以上)(6歳以上) 10 1.00 1.20 0% 21.10
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外・長径6~12センチメートル)(6歳以上)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K427 頬骨骨折観血的整復術

形成外科は頭部・顔面・手・足など、外から見える部分を中心に先天的な形の異常および、後天的な体表面の腫瘍、変形、外傷、瘢痕(創痕)などを対象にする診療科です。非常勤医が来られる曜日が週に1度となり、手術件数は今後も減少の見込みです。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 110 0.05 1.05 0% 59.08
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 104 1.43 4.78 0% 76.09
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 40 1.00 5.03 0% 63.33
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 33 1.39 8.00 0% 69.27
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 17 1.59 3.82 0% 67.94

泌尿器科では膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術が多く施行されています。一般的に7日前後の入院期間です。尿路結石症の患者さんも多く、ESWLという体外衝撃波結石破砕術が多く施行されていますが、最近では軟性尿管鏡とレーザーを用いた経尿道的尿路結石除去術をお受けいただく患者さんも増えております。 泌尿器科以外のがん患者さんに対して腎機能保護を目的とする尿管ステント留置術も毎年件数が増えてきています。

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 13 0.19%
異なる 30 0.44%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.41%
異なる

敗血症は癌などの治療経過中に免疫不全状態等から合併することが多い重篤な病態です。当院では、悪性腫瘍、自己免疫疾患の患者さんが入院経過中に新たに発症される例とともに、外来での化学療法、生物学的製剤治療中に発症され、入院される例が大多数です。手術・処置等の合併症は、ゼロにすべく努力しておりますが、出血、感染、縫合不全、膿瘍形成等が認められています。

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
820 782 95.37%

手術後の肺血栓塞栓症は致死率の高い恐ろしい合併症です。当院では手術後の肺血栓塞栓症の予防対策として、術前に個別のリスク評価をおこない、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固薬の使用を行っています。当院では2024年度は肺血栓塞栓症のリスクレベルが「中」以上の手術を820例施行しており、約95%の患者さんに予防定策を実施しています。安全で安心な医療を提供するため、引き続き取り組んでまいります。

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2635 2374 90.09%

感染症の診断と適切な治療のために、当院では血液培養を2セット採取することを推奨しております。病院全体で血液培養2セット採取の実施率は約90%となっており、感染症の正確な診断と治療に役立てております。

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
575 523 90.96%

広域スペクトル抗菌薬を使用する際には、細菌培養を実施することで適切な抗菌薬選択を目指しております。約90%でこの手順は実施されており、安全かつ適切な感染症治療を支えております。

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
83767 190 2.27‰

転倒や転落は、入院生活の中でもとても注意が必要な出来事です。私たちは、入院時のリスクチェックやスタッフによる見守り、手すりやナースコールの案内などを通して、一緒に防止に取り組んでいます。また、実際に起きたときには「なぜ起きたのか」を確認して、同じことが起きにくいように工夫を重ねています。患者さんやご家族の皆さんも、歩くときの声かけや、困ったときのナースコール利用など、ぜひご協力ください。これからも、安心して入院生活を送っていただけるよう、病院全体で努力してまいります。

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
83767 1 0.01‰

退院された延べ83,767人の患者さんのうち、1件(発生率 0.01‰:約1万人に1人程度)のみ確認されました。このような重度の転倒・転落はきわめて少ない件数に抑えられていますが、原因分析と再発防止策に取り組んでおります。患者さんやご家族の皆さまにも、安全へのご協力をお願いしつつ、安心して療養いただける環境づくりを今後も進めてまいります。

全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1380 1335 96.74%

ひたちなか総合病院では、手術を受けられる患者さんにおける「手術部位感染(SSI:Surgical Site Infection)」の予防を大切にしています。その取り組みのひとつとして、手術を始める前に「予防的抗菌薬」を適切なタイミングで投与することが定められており、とくに「手術開始の1時間以内に投与を開始すること」が推奨されています。今後も、この適切な投与率をより高く維持・改善することで、手術を受けられる患者さんの安全と安心につなげてまいります。

退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
78361 75 0.10%

褥瘡は、過圧迫と摩擦やずれが引き起こす骨近くの軟部組織に生じる変化です。予防で最も重要なことは適切なマットレスとずれないケアです。当院では入院、外来すべてのベッドに褥瘡予防用マットレスを設置し伸縮性があり、しわができないシーツでご利用頂いています。ねがえりができない患者さんには、ロボティックマットレスを使用しています。褥瘡対策チームを中心に、患者さん一人ひとりのリスク評価、皮膚の観察やスキンケア、栄養管理、薬剤管理、リハビリテーションなどを実施し、予防に努めています。今後も「褥瘡ゼロ」を目標に、患者さんが安全で快適に入院生活を送れるよう、病院全体で取り組みを強化してまいります。

65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
4236 4187 98.84%

ご高齢の患者さんが安全に入院生活を送れるよう、「栄養状態の把握(栄養アセスメント)」を早期に行うことを大切にしています。適切な栄養管理は、病気の回復や合併症予防につながる重要な取り組みです。当院では、管理栄養士や医師、看護師など多職種が協力して栄養状態を確認し、必要に応じた栄養支援を行っています。これからも患者さん一人ひとりに合った栄養管理を通じて、より安心・安全な医療を提供してまいります。

退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
83767 17021 20.32%

身体的拘束とは、転倒や治療機器の自己抜去などにより重い事故につながる危険が高い場合に、緊急かつどうしても必要と判断され、身体的拘束を実施する以外、他の方法が無い場合に限り、短期間・最小限で行うものです。当院では、患者さんの尊厳を大切にし、多職種からなる身体的拘束最小化チームを中心に「身体的拘束ゼロ」を目指して日々取り組んでいます。具体的には、見守り体制の充実、環境の工夫、スタッフによるケア方法の改善を進め、身体的拘束をできるだけ減らすよう努めています。これからも患者さんやご家族と協力し、安全と安心の両立を追求してまいります。

更新履歴

2025年9月30日
  • 令和6年度 病院指標・医療の質指標を新規掲載しました
2024年9月26日
  • 令和5年度 病院指標・医療の質指標を新規掲載しました
2023年9月20日
  • 令和4年度 病院指標を新規掲載しました
2022年9月21日
  • 令和3年度 病院指標を新規掲載しました
2021年9月22日
  • 令和2年度 病院指標を新規掲載しました
2020年9月16日
  • 令和元年度 病院指標を新規掲載しました
2019年9月18日
  • 平成30年度 病院指標を新規掲載しました
2018年9月26日
  • 平成29年度 病院指標を新規掲載しました
2017年9月22日
  • 平成28年度 病院指標を新規掲載しました
2016年9月26日
  • 病院指標を新規掲載しました