ページの本文へ

Hitachi

(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
10月29日に発表しました。)

日立、北米エネルギー業界におけるリーディングサービスプロバイダーの実現に向けて、ブラックストーン・エナジー・トランジション・パートナーズと戦略的提携を開始

戦略的提携に加え、グローバルでの10億ドル超の投資を通じて、HMAX Energyをはじめとするデジタルサービス事業を強化

株式会社日立製作所
日立エナジー
  • 米・ブラックストーン傘下のプライベート・エクイティ・ファンドが買収したShermco(シャームコ)の少数株式を取得し、北米の電力網の信頼性と安全性を維持する能力を強化
  • 加えて、グローバルなサービス事業のオーガニック成長に向けて、10億ドル超を投資し、HMAX Energyをはじめとするデジタルサービスソリューションの展開や、5,000名超のサービス人財を育成

[画像]日立、北米エネルギー業界におけるリーディングサービスプロバイダーの実現に向けて、ブラックストーン・エナジー・トランジション・パートナーズと戦略的提携を開始

  株式会社日立製作所(以下、日立)の子会社である日立エナジーは、北米全域の電力インフラの信頼性・安全性維持を支援するサービス事業の拡大・強化に向けて、米・ブラックストーン傘下のプライベート・エクイティ・ファンドであるブラックストーン・エナジー・トランジション・パートナーズとの戦略的提携を開始しました。本提携の一環として、日立エナジーは、ブラックストーン・エナジー・トランジション・パートナーズが買収したシャームコに出資します。シャームコは、北米において電力関連設備の保守・修理・試験・試運転・設計サービスを包括的に提供するリーディングプロバイダーです。

  本提携は、電力分野のグローバル技術リーダーである日立エナジーと、世界最大級のオルタナティブ資産運用企業であるブラックストーン、米国・カナダにおける電力関連サービスのリーディングプロバイダーであるシャームコという、各業界をリードする3社によるものです。3社は協力して、発電・送電からデータセンターや産業分野の電化に至るまで、重要なエネルギーインフラのライフサイクル全体を支える、包括的なサービス能力を拡充していきます。

  日立製作所 執行役専務 パワーグリッドビジネスユニット CEO/日立エナジーCEOであるアンドレアス・シーレンベックは、「当社は、ブラックストーンとの提携によりシャームコに出資することで、北米におけるサービス能力を拡充し、成長を加速させます。本出資により、事業拡大を進めつつサービス提供力を強化し、既存設備の保守・長期活用を支援しながら、送配電網をより強じんかつ柔軟で持続可能なものに進化させることに貢献します。」と述べています。

  シャームコのCEOであるフィル・ペトロセリ氏は「日立エナジーをブラックストーンと並ぶ戦略的パートナーとして迎えられることを嬉しく思います。今回の出資は、当社がお客さまの重要なニーズに応え、安全性と卓越性において高い評価を得ている証です。今回の出資により、サービス拠点と能力を強化し、成長を加速させます。」と述べています。

  ブラックストーン エネルギー・トランジション・パートナーズのグローバル責任者であるデイビッド・フォーリー氏は、「日立エナジーは、エネルギー分野とテクノロジーのグローバルリーダーであり、デジタルとオペレーションに関する深い専門性を有しています。日立エナジーと連携し、フィル・ペトロセリ氏と優れた経営陣とともに、シャームコの成功をさらに発展させていくことを楽しみにしています。」と述べています。

  ブラックストーンのシニア・マネージング・ディレクターであるJP・マンファ氏とダリウス・セパッシ氏は、「日立エナジーによるシャームコへの出資は、電力分野のグローバル技術リーダーと、北米におけるミッションクリティカルな電力関連設備の保守・試験・設計サービスを提供するリーディング企業を結びつけるものです。急速な電化と電力需要の拡大を迎えている今、日立エナジーとの提携を大変嬉しく思うとともに、シャームコの次なる成長フェーズを共に加速させていくことを期待しています。」と述べています。

日立エナジーがグローバルなサービス事業に10億ドル超を投資

  本提携ならびにシャームコへの出資に加えて、日立エナジーはグローバルでサービス事業の拡大に10億ドル超を投資し、HMAX Energyによる新たなデジタルサービスソリューションの展開や、5,000名超のサービス人財の育成・認定を進めます。HMAX Energyは、日立のエネルギー分野におけるデジタルとAIを活用したサービスであり、Lumada 3.0を体現する主要なソリューションとして、デジタルケイパビリティ、専門知識、サービス品質、インストールベースの知見を統合し、設備の稼働時間、安全性、効率性、寿命の最大化を実現します。これにより、お客さまは事後対応から予兆保全へと移行でき、エネルギーインフラの将来に向けた対応力を高めることが可能になります。

  日立エナジーのサービスビジネスユニット担当役員であるヴォルフ・ミュラーは、「当社は、電力インフラサービスの新たなベンチマークを確立するため、当社の送配電網に関する専門知識ならびにデジタルソリューションと、シャームコの全米規模のフィールドサービス能力を組み合わせます。これにより、北米における電力設備の信頼性・性能を向上させ、電力会社や産業、データセンターのデジタルイノベーションを牽引するサービスパートナーを創出します。」と述べています。

電気の時代に向けたサービス能力の強化

  送配電網の老朽化と、経験豊富な人財の高齢化が世界的に進んでおり、大きな課題となっています。産業・交通・デジタルインフラにおける電化が加速するなか、サービスは送配電網の高度化の屋台骨です。現在の送配電インフラの多く、例えば米国の送電線の70%以上*1は数十年前に設置されたもので、設計寿命を迎えており、停電やサイバーセキュリティに関するリスク上昇と、緊急保守によるコスト増加につながります。サービスは、データセンター、電力会社、各種産業がそれぞれのインフラを維持・更新・最適化し、エネルギーシステムの信頼性・安全性・柔軟性・持続可能性を高めるために不可欠なものです。

*1
What does it take to modernize the U.S. electric grid? | Department of Energy (英語サイト)

参考情報

  シャームコは、テキサス州に本社を置く1974年創立の企業であり、InterNational Electrical Testing Association(NETA)に認定された最大級の電力関連試験組織の一つです。同社は、電力関連設備の保守・修理・試験・試運転・設計サービスを包括的に提供しており、米国およびカナダに40のサービス拠点を持ち、600人以上のNETA認定技術者と200人のエンジニアを擁しています。シャームコは、データセンター、電力会社、商業・産業などの多様な分野に対して重要なサービスを提供しており、お客さまと連携しながら、重要な電力インフラの安全性・信頼性・効率性を高め、ダウンタイムの最小化や停電の防止を支援しています。


日立製作所について
  日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。

日立エナジーについて
  日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来を支える革新的な送配電網技術を提供する、グローバルな技術リーダーです。当社の技術は、30億人以上の人々の生活を支えています。高電圧機器、変圧器、自動化、パワーエレクトロニクスなどのミッションクリティカルな技術を100年以上にわたって提供しており、電力システムの脱炭素化と電力需要の急増への対応という、エネルギー分野の喫緊の課題に取り組んでいます。140カ国以上の豊富な導入実績を有し、電力、産業、運輸、データセンター、インフラの各分野のお客さまと、長期的なパートナーシップを築いています。スイスに本社を置き、60カ国に50,000人以上の従業員を擁しており、約2兆4,000億円の事業規模を有しています。

日立エナジー関連リンク

PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Acrobat Readerが必要です。

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。