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Hitachi

(本リリースの内容は、アメリカ東海岸において、9月10日(水)
午前9:00(日本時間同日午後 10:00)に発表しました。)

GlobalLogicとEricsson、日立レールの鉄道車両製造の最先端デジタル工場にプライベート5Gネットワークを導入

デジタルの中核的な仕組みとして、鉄道車両製造における効率性、安全性、革新力を強化

GlobalLogic Inc.

  株式会社日立製作所(以下、日立)の米国子会社であるGlobalLogic Inc.(以下、GlobalLogic)は、このたび、米国メリーランド州ヘイガーズタウンに開設した日立レールの最もデジタル化が進んだ新工場に、最先端のプライベート5Gネットワークを設計・導入しました。大手通信会社Ericssonとの協業により実現したこの5Gネットワークは、30万7,000平方フィート(約2万9,000平方メートル)規模の工場のデジタル基盤として、高度な自動化、作業員の安全性、革新的な産業ソリューションの拡張性を実現します。

プライベート5Gにより実現する次世代の産業機能は次の通り :

  • フィジカルAI : リアルタイムのデータ取得と分析により、検査ロボットや犬型ロボットなどのインテリジェントシステムが不具合を検出し、スペア部品や工具の製造現場での積層造形(アディティブ・マニュファクチャリング : 材料を一層ずつ積み重ねて形を作る方法)を支援します。
  • デジタルツイン : 高帯域・低遅延の接続により、エンジニアは製造前に鉄道車両をシミュレーション・最適化でき、エラーの削減と市場投入までの時間短縮を実現します。
  • 予測保全 : プライベートワイヤレスによる安全なリアルタイムデータにより、故障の予測、ダウンタイムの削減、設備性能の最適化が可能になります。
  • 品質検査の自動化 : 高度な画像解析を用いて、不具合の検出を迅速かつ正確に行い、製品の信頼性を向上させます。
  • IoTによる資材搬送 : シームレスな接続により、自動搬送車両やデバイスが工場内を安全かつ効率的に移動できます。

  超低遅延・高帯域を核とするこのプライベート5Gネットワークは、重要なプロセスのリアルタイム実行を可能にし、効率性、精度、作業員の安全性において大きな向上をもたらします。月間最大20両の鉄道車両を生産可能なヘイガーズタウン工場は、北米全域における高度な鉄道車両製造の需要に応える戦略的拠点であり、デジタルファーストのスマート製造における新たな基準となります。
  日立レールの北米地域のプレジデントであるJoe Pozza(ジョー・ポッツァ)は「ヘイガーズタウンの新しいデジタル工場は、単なる鉄道製造拠点ではなく、世界中の鉄道生産の未来を示すモデルとなる工場です。最新のAI、ロボティクス、デジタルシステムを活用することで、高品質でスマートかつ信頼性の高い製造を実現しています。このプロジェクトは、IT、OT、プロダクトをデジタルで統合し、グローバルで独自の価値創造を加速する『真のOne Hitachi』を体現しています。プライベート5G接続は、先進的な製造環境におけるゲームチェンジャーです。この安全で高性能な接続により、より多くのプロセスを自動化し、作業員の安全を守り、イノベーションを加速することが可能になります。」
  Ericssonのエンタープライズ向けグローバル戦略パートナーシップ担当シニアディレクターであるAlan Minney氏(アラン・ミニー氏)は、「Industry 4.0(第4次産業革命)を現実のものにするためには、柔軟かつスケーラブルで、安全性と高性能を兼ね備えた接続環境が製造業に不可欠です。ヘイガーズタウンのプロジェクトは、プライベート5Gが予知保全から協働ロボティクスまで、あらゆる領域を支える力を持っていることを示すとともに、エネルギー使用量やダウンタイムの削減に貢献しています。私たちは、GlobalLogicと日立レールとの協業を通じて、米国においてサステナブルな製造に対し5Gがもたらすインパクトを示すことができたことを誇りに思っております。」と述べています。

  GlobalLogicは、通信と製造業にまたがる業界横断型の専門知識、半導体レベルからクラウドソリューションに至る高度なデジタル技術、そして10年以上にわたるEricssonとの長年のパートナーシップを生かし、この難易度が高くスケールの大きなプロジェクトを全面的に支援しました。Ericssonのプライベート5Gエコシステムの公式パートナーとして、GlobalLogicは技術・ビジネスコンサルティング、工場プロセスへのプライベート5Gネットワークの完全な導入と統合、さらにネットワークのライフサイクル全体の管理およびエンドツーエンドのサービス提供を担当しました。

  GlobalLogicの通信・ネットワークプロバイダー事業部門GVPであるSameer Tikoo(サミール・ティコー)は、「プライベート5Gネットワークは、先進的な自動化からエネルギー最適化に至るまで、産業界の新たな可能性を切り拓いています。Ericssonとのパートナーシップを基盤に、日立レールのチームと緊密に連携することで、私たちは超高信頼性・低遅延・高セキュリティのワイヤレス接続の提供を実現しています。これは単なる高速接続ではありません。現代の産業オペレーションが競争力を維持し、成長し、サステナビリティの目標を達成するために必要となる、強靭なデジタル基盤を構築することになります。」と述べています。

  このプロジェクトは、日立グループの専門知識、Ericssonの先進的なソリューション、そしてGlobalLogicの包括的なアプローチの相乗効果により、産業界をスマートで安全かつ持続可能な未来の工場へと変革できることを示しています。
  GlobalLogicの5Gソリューションの詳細は、https://www.globallogic.comをご覧ください。


Ericssonについて
  Ericssonの高性能なネットワークは、毎日何十億人もの人々にコネクティビティを提供しています。Ericssonは150年近くにわたり通信テクノロジー開発のパイオニアであり続け、通信事業者や企業にモバイル通信とコネクティビティのソリューションを提案しています。お客さまやパートナーとともに、エリクソンは未来のデジタルな世界を実現します。

GlobalLogicについて
  GlobalLogic (www.globallogic.com) は、デジタルエンジニアリングのリーダーです。私たちは、世界中の企業ブランドに対し、現代社会に向けた革新的なプロダクト、プラットフォーム、デジタルエクスペリエンスのデザインおよび構築を支援しています。エクスペリエンスデザインと高度なエンジニアリング、データに関する専門知識を統合することで、お客さまの可能性を想像し、明日のデジタルビジネスへの移行を加速する支援を行っています。
シリコンバレーに本社を置くGlobalLogicは、世界中でデザインスタジオとエンジニアリングセンターを擁しており、モビリティ、通信、金融サービス、ヘルスケアおよびライフサイエンス、製造、メディア・エンターテイメント、半導体、テクノロジー業界のお客さまに豊富な専門知識を提供しています。
  日立グループの1社であるGlobalLogicは、社会イノベーション事業として、データとテクノロジーによるイノベーションを推進し、より質の高い持続可能な社会に貢献しています。

日立製作所について
  日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。

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