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Hitachi

(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
8月28日に発表しました。)

日立エナジーがエネルギー貯蔵用電力変換システム事業の強化に向けてeksエナジーの全株式を取得

日立エナジー
  • 戦略的買収の完了により、エネルギー貯蔵分野の革新を推進する市場・技術リーダーとしての地位を確立
  • 高度なデジタル技術を備えたパワーエレクトロニクスは、電力網の信頼性・安定性の確保に不可欠

  日立エナジーは、エネルギー貯蔵分野におけるスケーラブルかつ柔軟で包括的なソリューションを提供するため、2023年に過半数の株式を取得*1したeksエナジーの全株式を取得し、買収を完了しました。同社は、バッテリー蓄電システムや再生可能エネルギーの系統連系向けにパワーコンディショナーなどの電力変換装置や制御ソリューションを提供する企業です。当社は、eksエナジーの革新的な技術、人財、チャレンジ精神を取り入れることで、エネルギー貯蔵用電力変換システム事業における戦略策定と事業運営の柔軟性を向上させます。これにより、ソリューションの統合を効率的に進め、同事業を強化し、お客さまのニーズに迅速に対応します。

*1
日立エナジーが、電力変換・制御ソリューションサプライヤー スペイン・eksエナジーを買収

  エネルギー貯蔵は電力網の安定性・信頼性・エネルギー安全保障の要であり、IEAは2030年までに世界のエネルギー貯蔵容量を2022年の約6倍にあたる1,500GWに増やす必要があると述べています*2。また、COP29で取りまとめられた誓約では、エネルギー貯蔵と電力網インフラが、柔軟かつカーボンニュートラルなエネルギーシステムに不可欠なものとして位置づけられています*3

*2
Outlook for battery demand and supply – Batteries and Secure Energy Transitions – Analysis - IEA (英語サイト)
*3
COP29 Global Energy Storage and Grids Pledge (英語サイト)

  日立エナジーのグリッドオートメーションビジネスユニット担当役員であるマッシモ・ダニエリは、「日立エナジーは、eksエナジーの買収完了により、グリッドオートメーション分野の世界的な市場リーダーとしての地位をさらに強化します。当社は本買収により、eksエナジーの実績ある電力変換・制御技術と、当社のグローバルフットプリント、電力網に関する卓越した専門知識、デジタル技術を融合させることで、業界でもっとも包括的なソリューションポートフォリオを実現します。本買収は、既存のお客さまへの価値提供を継続しつつ、革新と成長のあらたな機会を切り拓くという当社のグローバル戦略を推進するものです。」と述べています。

  2023年以降、日立エナジーとeksエナジーは電力変換システム事業を強化しており、事業拠点であるスペイン・セビリアに、研究開発・製品開発・お客さま対応の連携を深めるための拠点を設立しました。同事業は、世界各地でビジネス面・技術面における存在感を示しており、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のワラタ・スーパー・バッテリー*4などの主要なエネルギー貯蔵プロジェクトで重要な役割を果たしています。同プロジェクトは最近、商用運転開始と、同州の送電事業者であるトランスグリッドが運用する事故波及防止リレーシステム(以下、SIPS*5)への登録という重要なマイルストーンを達成しました。SIPSは、重大事象が発生した際に、電力網の安定性を維持するために設計されたシステムです。
  同事業はグローバル展開を拡大しており、世界の主要市場におけるエネルギー貯蔵分野のお客さまにより良いソリューションを提供するための体制を整えています。今年初めに発売した液冷式電力変換システムであるWD4は、バッテリー蓄電システムに関する性能と拡張性をさらに向上させたものです。

*4
Waratah Super Battery supercharges energy transition in NSW, Australia | Hitachi Energy (英語サイト)
*5
System Integrity Protection Scheme

  電力変換システムは、電源と需要側をつなぐ上で重要な役割を果たすもので、需要に応じて電流と電圧を適切に維持することを可能にします。また、電力変換システムは大量のデータを取り扱うため、IoTやエネルギー管理機能と組み合わせることで、信頼性の高いエネルギー供給を実現するための洞察と分析を提供します。当社は本買収により、系統連系点における技術革新を加速します。

  日立エナジーは、グローバル拠点と人財への大規模な投資を行っており、世界のエネルギーシステムをより持続可能、より安心・安全、より柔軟なものにするための技術革新に継続的に取り組んでいます。本買収は、当社の戦略において重要な役割を果たします。

日立エナジーについて
  日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来を支える革新的な送配電網技術を提供する、グローバルな技術リーダーです。当社の技術は、30億人以上の人々の生活を支えています。高電圧機器、変圧器、自動化、パワーエレクトロニクスなどのミッションクリティカルな技術を100年以上にわたって提供しており、電力システムの脱炭素化と電力需要の急増への対応という、エネルギー分野の喫緊の課題に取り組んでいます。140カ国以上の豊富な導入実績を有し、電力、産業、運輸、データセンター、インフラの各分野のお客さまと、長期的なパートナーシップを築いています。スイスに本社を置き、60カ国に50,000人以上の従業員を擁しており、約2兆4,000億円の事業規模を有しています。

日立エナジー関連リンク

日立製作所について
  日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。

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