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Hitachi

2007年12月13日
株式会社日立製作所

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日立が次期南極観測船「しらせ」用電気推進装置を納入

  日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)は、2005年度に防衛庁(現:防衛省)より受注した、次期砕氷艦(新南極観測船「しらせ」/以下、新「しらせ」)用電気推進装置一式を、このたび、納入しました。
  日立グループは、鉄鋼や鉄道、自動車など産業分野において、電動機、インバータドライブシステムなど、最先端の技術および実績を有していますが、今回の受注および納入は、艦船用電気推進装置として初めての実績となります。

  日本の南極地域観測事業は、1957年1月29日の昭和基地開設以降、今年で50周年を迎えました。南極地域観測隊と観測活動に必要不可欠な物資を輸送する南極観測船は、これまで「宗谷」「ふじ」「しらせ」が活躍し、「しらせ」に継ぐ4代目の南極観測船として、新「しらせ」の建造が、2005年から進められています。
  南極観測船は、前進と後進を繰り返し、氷を割って推進するため、前進後進の切り替えが容易な電気推進装置が利用されています。その電気推進装置には、南極までの単独航行と南氷洋(南極海)での砕氷という、過酷な使用環境に耐える信頼性が要求されています。

  今回納入した電気推進装置は、交流3,000V級5,516KW推進用電動機および電力変換器盤の各4式と、制御盤類、推進電動機用変圧器などで構成されており、電動機を水冷式IGBT*1インバータで駆動する、国内では数少ない高電圧の艦船用電気推進装置です。この電気推進装置により、水面が厚い氷で覆われる氷海域において、連続砕氷を行うための低速域での高トルク出力を確保するとともに、推進用プロペラに氷塊が干渉した際に、氷塊をせん断および圧壊する高トルクを実現しています。

  日立製の電気推進装置は、新「しらせ」の建造を行っている、ユニバーサル造船株式会社舞鶴事業所(京都府舞鶴市)にて、今後、新「しらせ」に搭載される予定です。

  日立は今回の実績をもとに、今後、艦船の電気推進化および電気推進技術のさらなる発展に貢献していきます。

*1
IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistorの略で、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。

電気推進装置(推進用電動機2式(1軸分)) 社内組み合せ試験の状況

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 ディフェンスシステム事業部 営業本部 第3営業部 [担当:浮田、大江田]
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号
TEL : 03-4564-5642(ダイヤルイン)

以上

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