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HIGHLIGHTS 2004


日立ホーム&ライフソリューション株式会社 技術開発部門 洗濯機設計部 洗濯機設計グループの鈴木 好博主任技師(右)と,機械研究所 第一部の川村 圭三主任研究員(左)

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高洗浄力,洗乾最速スピードを実現した洗濯乾燥機
「クリーミー浸透イオン洗浄 洗乾 白い約束」

 家事の効率化を背景に,衣類の洗濯から乾燥までを全自動でこなす洗濯乾燥機へのニーズが急速に拡大している。日立グループは,2001年9月に洗濯乾燥機「白い約束」を発売し,従来の全自動洗濯機と変わらない省スペース設計と高洗浄力により,洗濯乾燥機市場をけん引してきた。その技術は高く評価され,2002年度の「日本機械学会賞技術賞」を受賞している。2003年7月には「クリーミー浸透イオン洗浄 洗乾 白い約束」を発売し,いっそうの洗浄力アップと仕上がり時間の短縮を実現した。


クリーミー浸透イオン洗浄とは

 家庭での洗濯によく使われる粉末合成洗剤は,冷水に溶けにくいという問題があります。そこで,「洗剤クリーマー」で洗剤をかくはんして15倍濃縮のクリーミーな濃縮洗剤液をつくり,最初に衣類へ浸透させることで,洗浄効果の向上を目指しました。今回は,従来モデルの10倍濃縮よりも布に浸透しやすく,汚れの分解力が強い15倍濃縮を採用しています。これにより,洗剤の働きを妨げる水中の金属イオンを効果的に除去し,洗剤の力を十分に引き出しています。
 また,少ない水量から段階的に水を追加していく洗い方により,従来機比で洗浄力の10%アップに成功しました。


洗濯から乾燥まで最速150分を実現できたのは

 ポイントは乾燥時間の短縮です。温風流路の圧力損失を低減し,温風の実効エネルギーを約10%上げ,さらに,当社独自の技術である水冷除湿「速乾プレート乾燥」の効率アップを図りました。これにより,4.5kの標準コースで,洗濯から乾燥まで業界最速の約150分(2003年6月10日現在)を実現しました。水冷除湿は,洗濯槽内の湿った空気を水の力で冷やし,結露を起こして除湿する方法ですから,その水をなるべく広い面積に流せば除湿効率がアップします。そこで,小川のせせらぎをヒントに考案した,特殊な形状のステンレスプレート上に流す方式を採用しています。これにより,従来の方式よりも格段に効率よく除湿と乾燥を行います。


新しい「白い約束」の魅力は

 「白さ」と「速さ」を追求しただけでなく,「快適さ」にもこだわりました。その一つが,衣類への優しさです。従来の布絡みを防ぐ「からまん水流」と,脱水後の衣類をほぐして取り出しやすくする「からまん脱水」に加え,乾燥時にはセンサによってしわを抑え,マイナスイオンスチームでふんわりと仕上げるくふうを凝らしています。もう一つは除菌性能です。2002年のユーザー調査によると,洗濯機能で洗濯槽の黒かび防止を重視する方が急激に増えていることがわかりました。そこで,簡単な操作で洗濯槽の乾燥や洗浄を行い,黒かびの発生を防止する「カビブロック機能」を持たせています。
 また,大容量の6kの洗濯から乾燥までができる「たっぷりコース」や,熱に弱い衣類も乾燥できる「風乾燥コース」も採用し,機能を充実させています。


今後の展望は

 ここ数年,洗濯乾燥機のニーズが急激に高まる中で,日立グループは,従来の洗濯機と同じスペースに置ける「縦型」を提案することにより,洗濯乾燥機の市場を一気に拡大しました。縦型はドラム式に比べて洗浄力に優れ,なじみ深く使いやすい形です。課題であった乾燥時のしわの低減も,ドラム式に匹敵するレベルまで向上しています。こうした洗浄力・乾燥力・省スペース性への技術が評価され,2002年度には,家電品ではわずか3例目という「日本機械学会賞技術賞」をいただきました。この評価に甘んじることなく,今後も定評ある洗浄力を大切にしながら,トータル時間のいっそうの短縮と省エネルギー・節水など,ユーザーニーズにきめ細かくこたえる技術開発で,洗濯乾燥機の分野での価値を提供していきたいと考えています。

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