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株式会社リクルートキーマンズネット(新規ウィンドウを開く)に2010年07月14日に掲載された記事より転載掲載しています。
サービス内容、料金などは、掲載日または更新日時点のものです。
Slerが語る! 選んだからこそ知っている Webアプリケーションサーバのここが大切!
Webアプリケーションサーバ(以下、APサーバ)選定の要件とは?
選定の現場では、どのような点を重視して、どのような導入効果を期待しているのか?
…APサーバの選定の際に厳しい視点と評価基準を持つSIer。今回は、2社のSIerに、どのような考え方でAPサーバを選定されたのか詳しくお話を伺った。彼らが選んだのは日立のCosminexus(コズミネクサス)。現場発の生の声を紹介する。
 
開発手順・開発環境・サポートを一体としたシステム開発のトータルソリューションの「TERASOLUNA」の基盤にCosminexusを採用。SIerとして“信頼性”や“サポート”を大切にしているだけに、自社と同様、技術面だけではなくサポートまでを含めた信頼性の高さからCosminexusを対応プラットフォームに選んだのであった。
 
電力という社会的インフラを支えるシステムには、非常に高い信頼性が要求されるため、今まで培ってきた膨大な既存資産を効率よく活用することが必須であった。更に、万が一システムに障害が起きた場合には、再発防止のための徹底したトラブル対策が求められる。こうした条件の中で、担当者が採用したのはCosminexusだった。
今回、話を聞いたSIerが語ったキーワードの1つに挙げられるのが“安心感”。日々変わっていくITの業界だからこそ、長い期間にわたりサポートできるという意味を、今一度、考え直したい。
また、APサーバの技術力はもちろん、サポートや教育への支援など、製品の機能だけでなく、製品に関わるその“周辺”の充実度合いも求められていることがSIerの声から読み取れた。ひょっとすると本来、それは日本企業が対応しやすい要件であるかもしれない。「SIerとして付き合いやすい」という言葉には、その実感がにじみ出ている。
日立のCosminexusは、これまで国産のメーカーとして、多くの声を製品に反映してきた。パートナーからの評価が高い理由の1つがここにある。「開発部門と直接話ができるなど、国産ならではの強み」という点だ。これもまた、今回のインタビューを通じて知ってほしいポイントである。
もちろん、バージョンアップの度に新たな機能を搭載するだけの卓越した技術力を持つからこそ“周辺”も活きる。それでは、Cosminexusに実際に接したSIerがどのように語っているのか。早速、見ていこう。
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株式会社NTTデータ  1988年に設立以来、システムインテグレーション事業、ネットワークシステムサービス事業を展開。顧客のために最善を尽くすことで、ともに変革を実現、感動を共有できるパートナーを目指す。
NTTデータの「TERASOLUNA」は、開発プロセスと開発環境、
サポートまで一貫した統合ソリューション。システム開発に携わるユーザに、
生産性向上や品質向上といったメリットを提供している。
この製品を“縁の下”で支えるCosminexusとは――。
「TERASOLUNAフレームワークは、理論上はTomcatをはじめとしたどんなAPサーバでも動きますが、SIerとしては、お客さまが希望するアプリケーションサーバとの組み合わせで、しっかりと検証をしてサポートする必要があります。そこでAPサーバの検証がスタートするわけです。」
Cosminexusの採用時期を振り返るのは、技術開発本部 ソフトウェア工学推進センタ課長の田邊氏。そして、3年ほど前に行われた検証の様子を、シニアエキスパートの池田氏はこのように語る。
「私たちはフレームワークを、日立側からはCosminexusとマシンを用意し、互いに技術者を出し合って2〜3ヵ月間、細かいところまで様々な検証を行いました。この検証を通じて“日立さんとは付き合いやすいなあ”と感じました。(池田氏)」
“付き合いやすさ”の理由として、池田氏は次のような点を挙げる。
「フレームワークという、開発する“環境”を提供するからには、APサーバに関する問い合わせも我々のもとにきます。例えば、問題の原因がAPサーバなのかその周辺なのか、切り分けが難しい場合があった場合でも、日立はちゃんとサポートしてくれます。こういった対応は、私たちが“お客さま第一”と考えていることと共感できるからこそ、様々なプロジェクトも進めやすいと感じています。(池田氏)」
「やはり一言でいうと安心感があるんですよね。」と池田氏。現場では、様々なトラブルが発生する。そのトラブルが“あらかじめ起きにくい”点、“トラブル解析をしやすい”点を評価しているのだ。
「例えば、Webアプリケーションにリクエストが来ているにも関わらず、数十秒間システムが停止してレスポンスを返せない…というFull GCの問題。実際にリリースした後では手を入れにくいし、問題箇所の特定も困難です。対策が難しい問題でしたが、Cosminexusでは、この問題がそもそも発生しませんから、Full GCの対策が不要となります。(池田氏)」
一方、万が一何か問題が起きた際には、日立のトラブルシュートの能力が高いことを感じるという。
「トラブルが起きた場合、Cosminexusでは障害の解析に必要な情報を取得できます。その情報を日立で解析してもらえば、原因究明・対策もできますし、顧客への報告も迅速に行えます。障害時に必要な情報を取る仕組みは、原因追求のためにテスト環境を構築して障害を再現させる手間や、解析ツールを導入する必要があるため、障害が起きた後からでは負担が大きくなります。その点、Cosminexusは、情報収集のための仕組みが性能への影響を与えずに本番環境にあらかじめ入っているので心強いですよね。私にとって“縁の下の力持ち”といったところです。(池田氏)」
「リファレンスアーキテクチャ(以下、RA)は昨年、社内で100回以上ダウンロードされました。」
田邊氏がいうRAとは、CosminexusでWebアプリケーションを開発する上でのガイドライン。このRAが、現場で設計を行う社員に好評なのだという。
「初期設定時のパラメータ設定やサイジングなどは個人の経験などに応じて変わってしまうこともあります。その点、RAを参照すれば、明確で具体的な手順で、しかもロジカルに設定できるんです。ベテランではなくても、手順に迷ったりせずにサイジングできるようになりますし、顧客に対しても説得力のある説明が行えるようになるわけです。ノウハウとしての完成度が高いと感じています。(田邊氏)」
RAのおかげで、属人化からの脱却にむけ前進した。
「社内でノウハウを展開し、品質を安定させるためにも標準化は重要な取り組みです。
その点で、CosminexusもTERASOLUNAも、同じ方向を向いていると感じています。私たちもサポートに力を入れているので、これからも変わらぬ、丁寧で長期間にわたるサポートを期待したいですね。(田邊氏)」
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株式会社テプコシステムズ  1977年の設立以来、電力事業向けのシステム構築・運用に携わる。この経験と技術・ノウハウをもとに一般市場向けのSIや自社パッケージ製品などの提供も行う。「知恵を活かし企業価値を創造するサービスクリエイタ」をモットーに、顧客に多彩な情報サービスを提供。
電力業務に関わる大規模なシステムのソフトウェア開発から運用、システム保守まで携わっているテプコシステムズ。社会的インフラを支える仕組みだけに、安定した品質が必要だ。
そこで“Cosminexusを適用した品質向上大作戦”が始まった――。
「正直、お客さまで定められた標準APサーバ以外の製品を導入するのには、相応の説明責任がともないました。でも、Cosminexusを“選ばなければならなかった”。」
電力システム第1本部 新配電システム開発部 配電グループ マネージャーである長谷川九紫氏は、選定当時を振り返る。これまで長谷川氏の現場では、約1700画面、1000万ステップに上る膨大な既存資産があった。
「まず、既存資産を活用したいと考えますよね。このCOBOLアプリケーションでの資産を活かすには、現行システムとの接続性、COBOLとの親和性に優れたミドルウェアが必要です。こうして、日立のCosminexusが候補に浮上しました。」
もう1つ、と、長谷川氏は付け加える。
「私たちは、障害が起きたら早急かつ徹底的につぶさなければならないシステムを扱っています。Cosminexusならば、私たちが望む障害対応ができると判断しました。」
標準ではないAPサーバを選ぶ際、お客さまへの説明は大変だったろう。しかし、目の前の課題を解決し、「お客さまをリードする、長期的に安定した電力システムを構築するべき」という想いが長谷川氏にはあった。こうしてシステムの基盤にCosminexusは採用されることになる。
Cosminexusの採用は決まったものの、現場に設計のノウハウはない。教育面に不安はなかったのだろうか。
「日立の技術者からは“リファレンスアーキテクチャ(RA)”をすすめられました。いわば、日立のこれまでの知見を元にしたベストプラクティスです。こういったノウハウは、属人的であるが故に継承がうまくいかない場合もあるため、RAのようにドキュメントがあると品質や生産面での効果が期待できます。早速、現場で役立ちましたし、私が部下から報告を受ける際にも、RAを1つの指針として活用できました。例えば“RA通りに設計した”ならOK、“ 異なる設計”なら、その理由をきちんと説明させる…という感じですね。」
長谷川氏は、現場への教育を徹底するために、Cosminexusの認定資格制度を取り入れた。現場のSEの反応は意外なものであったという。
「どんなAPサーバ製品なのか知りたいという意識から、“研修に行きたい”という社員が多く、新しい技術の習得に対し、驚くほどモチベーションが高いのです。」
認定資格の講義は、自分のPCにテスト環境を構築することから始まった。ここはまさに現場が新規基盤を導入するうえで不安に感じる部分であるため、ここからのレクチャーを受けるうちに不安は徐々に解消する。そして、講義はより高度な“プロフェッショナル”へと進む。“プロフェッショナル”では、Cosminexusの技術者が講義を行った。
「私も“プロフェッショナル”の講義を受けましたが、技術的に専門的な内容でした。現場でトラブルが発生した場合のトレースとスレッドダンプの情報を元にして、トラブル発生箇所を特定するためのアプローチを学びます。普段、現場で私たちが直面する問題に対して考えていることを、製品開発を担当している技術者が技術的な仕組みを踏まえつつ解説してくれました。」
「運用以来、インフラ的な問題は起きていませんが、ある時、Cosminexusが定期的に再起動を繰り返していました。Cosminexusには自律的に障害検知し復旧する機能があるため、システムダウンをせずに再起動を繰り返していたのですが、この時にはヒーププロファイル機能とスレッドダンプ機能を使い、原因はメモリリークと特定できました。日立に解析を依頼し、すぐにメモリリーク箇所の特定をしてくれました。私はこのようなサポート体制をとても信頼しています。」
日立は国産メーカーということで、製品開発者との意見交換が行いやすい点も信頼の理由の1つだ。
「設計に対して私たちのニーズを議論できるのもありがたいですし、それが反映される点も国産ならでは。例えば新機能では、これまで解決が難しいと思っていたFull GCの発生を抑止する機能が採用されました。一技術者として驚きましたし、“この製品を是非使ってみたい”という気持ちになりました。このような細やかな高信頼性機能と高い技術力に、日立の魅力を感じています。ですから、国産である強みを活かしつつ、これからもワクワクする製品を出してほしいと思いますね。」
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Cosminexusは、ミッションクリティカルなシステム稼働に貢献。その機能の一部を紹介する。
●Full GCを回避、業務を止めない
メモリ作業領域全体に対して使用済み領域を解放するためにFull GCが発生。Full GCの実行中にはアプリケーションが停止状態となるため、無応答状態となってしまう。この発生を抑止することで、無応答を解消して快適な操作を実現する。
●流量制御で“待ち時間”を減らす
流量制御は、出社時間に社員のログイン処理が一定時間に集中してしまい、ほかの業務の処理が行えなくなるような場合に有効。「重い処理」と「軽い処理」をきめ細かく分けることで、異なる業務をバランスよく行える。
万が一のトラブルの際にも、Cosminexusなら、正確な原因分析と迅速な対応が可能だ。
●障害発生の原因分析が簡単に
障害発生時にブラウザからサーバまで一貫して詳細なログを出力。本番環境でも、負荷をかけずに原因調査できる。原因がブラウザ、サーバのどちらか分からないというようなことがない。
●障害発生時にも自律的に復旧
サーバが無反応になった際のタイムアウトや、リソース枯渇の予兆を検知し、自律的に復旧。トラブルを未然に回避する。
●JP1と連携で仮想化にも対応
業務アプリケーション単位で仮想サーバやそれらが稼働する物理サーバを管理。物理サーバに問題が発生した際のアプリケーションへの影響を迅速に把握できるようになるため、JP1と連携することで、仮想環境での稼働監視、仮想環境でのトラブル発生時の障害対応が迅速に。
Cosminexusは、サーバからミドルウェアも含めて自社で開発。安定した稼働環境を提供している。
また、ドキュメントやメッセージが日本語で表記されている点も、国内開発のメリットといえる。
●自社開発による高い保守性
開発のソースを自社で保持しているので、万が一、トラブルがあった際にも原因究明を迅速に行える。
また、実際に開発に携わった担当者が技術対応をサポートすることも可能なので、更に安心な環境が提供される。
●24時間・週7日のサポート
ミッションクリティカルが求められるシステムの安定稼働を支えるために、24時間・週7日の問い合わせに対応。夜間も休日も、サポートエンジニア、ソフトウェア開発技術者が連携し、問題の早期解決に貢献。

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●Cosminexus 評価版のダウンロード
導入をより具体的に検討するために、評価版・体験版をダウンロードしてはいかがでしょうか。Cosminexusアプリケーションサーバの基本機能が体験できますので、是非、お試し下さい。詳しくは、下記のURLを参照。

http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/cosminexus/evaluation/index.html
●SOAプラットフォーム Cosminexus:認定資格制度/研修
Cosminexus認定資格制度は、Cosminexusのセールススキル、テクニカルスキルを認定する制度です。スキルレベルを明確にするためにも、「Cosminexus 認定資格試験」や、試験合格をサポートする「Cosminexus認定資格講座」を用意。スキルレベルを客観的に提示するためにも、是非、研修を受講してみてはいかがでしょうか。詳しくは、下記のURLを参照。

http://www.hitachi.co.jp/soft/cosminexus/learning/index.html
●セミナー&イベント情報
SOAプラットフォームCosminexus APサーバのセミナーでは、1人1台のPCを使用して、性能解析トレースを用いたトラブルシューティングや、リクエスト応答性能の比較による流量制御の適用効果などを体験することができます。詳しくは、下記のURLを参照。

https://www.open-middle.com/seminar?si=slt&ek=ini&q2=AP%83T%81%5b%83o
※上記セミナーは予告なく終了または締め切らせていただくことがあります。あらかじめご了承下さい。
日立のSOAプラットフォーム Cosminexusは、「日経コンピュータ2010年2月3日号 第12回パートナー満足度調査Webアプリケーションサーバー部門」にて、第1位を獲得しました。

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