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「Cosminexus認定資格制度」を利用して、 短期間で技術とノウハウを習得。
Webシステム構築のビジネス領域拡大を目指す

キヤノンシステムソリューションズ株式会社(以下、キヤノンシステムソリューションズ)は、業種別・業務別のシステム案件に共通する基盤技術のひとつとして、日立の統合システム構築基盤「Cosminexus」を採用した。
さらに、Cosminexusの技術とノウハウを短期間で効率よく身につけるために、「Cosminexus認定資格制度」を活用。多くの技術者が認定資格講座と認定資格試験を受けることで、的確な提案から構築までできる人材体制を確立した。
今後、内部統制をはじめとする多様なシステム構築においてCosminexusを活用して、ビジネスの領域を拡大していく。

システム共通の基盤技術のひとつとして「JP1」を採用

佐々木 勝吉 氏の写真
キヤノンシステムソリューションズ株式会社
基盤技術本部
e-ソリューション技術部
第一課
課長
佐々木 勝吉 氏

キヤノンマーケティングジャパン・グループにおいて、システムインテグレーションを行う中核企業がキヤノンシステムソリューションズである。同社は、金融・製造・流通など業種別ソリューションと、ERPやCRMなど業務別ソリューションを組み合わせて提供しているが、さらに、業種別・業務別の取り組みを横断する形で、インフラ構築を基盤技術本部が担っている。

同本部では、2004年から、運用管理基盤のひとつとして、日立の統合システム運用管理「JP1」を利用している。

「基盤技術の選択肢に幅を持たせるために採用しましたが、パッケージとして完成度が高く、OSやハードウェアの違いを意識せず安心して提案できます。国内ベンダーである日立のサポートも迅速できめ細かい。いまでは基盤技術の今後の柱のひとつと位置づけています」と佐々木氏は語る。

「Cosminexus」も機能とサポートを高く評価して基盤技術に追加

上島 努 氏の写真
キヤノンシステムソリューションズ株式会社
基盤技術本部
e-ソリューション技術部
第一課
ITスペシャリスト
上島 努 氏

同社がアプリケーションサーバにおいても、技術選択の幅を広げるために、日立の統合システム構築基盤「Cosminexus」の検討を始めたのは2007年初頭のことだ。

「日立は、Java™ VMのソースコードを保有しているので、いざというときには、ソースプログラムを把握している開発者がサポートに駆けつけてくれることが期待できることから、お客さまに安心して提案できる基盤製品であると評価しました」と佐々木氏は言う。

「サポートが良いのは最大の選定理由です。『お客さまのシステムでなかなか解決できなかった問題が、アプリケーションサーバをCosminexusに入れ替えて、日立の適切なアドバイスを実行したら一気に解決した』というエピソードを他のベンダーから聞いて、採用の具体的な検討を始めました」と上島氏は語る。

Cosminexusは、標準的な技術を採用しているため、他のアプリケーションサーバで培った技術をそのまま活かせることも評価ポイントとなった。Javaアプリケーション開発環境として、使いやすいMyEclipseを提供しているのも魅力のひとつだ。

「本番サービスに負荷をかけることなく、各種稼働情報を標準機能で継続的に収集できる点も大変優れています。安定稼働を維持するにも、パフォーマンスをチューニングするにも、お客さまの業務に影響を与えることなく稼働情報を手に入れることはとても大事ですから」と上島氏は付け加えた。

「Cosminexus認定資格制度」を利用して短期間で効率よくノウハウを習得

大矢 規文 氏の写真
キヤノンシステムソリューションズ株式会社
基盤技術本部
e-ソリューション技術部
第一課
ITスペシャリスト
大矢 規文 氏

安藤 陽一郎 氏の写真
キヤノンシステムソリューションズ株式会社
基盤技術本部
e-ソリューション技術部
第一課
ITスペシャリスト
安藤 陽一郎 氏

いったん、Cosminexusが優れた基盤製品であると判断すると、基盤技術本部の行動はすばやかった。2007年9月、5名の技術者が合計7つのCosminexus認定資格講座を受け、認定資格試験を受験した。そして、一回目のチャレンジで全員が合格し、合計7つの認定資格を取得したのである。

「わたしは、プラットフォームエンジニアとコンサルタントの資格を取りました。導入ノウハウと、ハードウェアのサイジング・見積りのノウハウを身につけておきたかったからです。講師の系統立った講座を受け、受験のために集中して勉強することで、独学よりもはるかに効率よくCosminexusのことを知る足がかりができました」と大矢氏は語る。

また、プラットフォームエンジニアとプラットフォームプロフェッショナルの資格を取得した安藤氏は、「お客さまへ提案するにはまず、その製品のことをよく知ることが大切だと考えて、講座と試験を利用しました。特に役立ったのは認定資格講座です。他のアプリケーションサーバ製品との違いを理解し、Cosminexusでなければできない機能を見つけるのに大いに役立ちました」と語る。

上島氏は、大矢氏と同様に、サイジングや見積りのノウハウを身につけるために、コンサルティングの資格を取得した。

「どういう考え方でサイジングをしているのか、きめ細かく説明してくれたため、『講座でここまで教えてくれるのか』と驚きました。ノウハウの重要なところをメーカーのブラックボックスとして確保しておこうという発想がまったくない。今では、見積り概算なら日立に問い合わせすることなく自分でやることができますから、お客さまのニーズを聞き取り、あくまでもお客さまのメリットを優先させた、お客さまの視点で提案を行うことができます」と上島氏は語る。

同社は、JP1認定資格制度をすでに利用しており、知識を網羅的に身につけるのに認定資格制度を利用すると効果的であるということをよく知っていたのである。

「Cosminexusの特長を理解すること、J2EEの基本を復習すること、さらに、システム構築や提案のポイントを知ること。この3つの目標を達成することによって、お客さまへ付加価値の高い提案をすることも可能になりました」と安藤氏は語る。

Cosminexus認定資格制度の体系
Cosminexus認定資格制度の体系

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本資格、講座は販売パートナーおよび日立社内にのみ限定で提供。

Cosminexusベースの基盤ソリューションのメニュー化も視野に

同社はさっそく、Cosminexusのテクニカルパートナーとしての登録も行った。テクニカルパートナーは、最低5名の認定資格取得者がいることが条件のひとつだが、わずか1ヵ月ほどでこの条件を難なくクリアしたのである。

「今後は、すでに豊富な実績を積んでいるJP1とCosminexusを組み合わせた提案を考えたい。Cosminexusの証跡管理の機能とJP1のセキュリティの機能を連携させるなどして、内部統制の要求に総合的に応えるソリューションを構築していくことも視野に入れています」と大矢氏は言う。

Cosminexusのファミリー製品が提供する電子フォームワークフローやポータルシステムなどの機能を使って、付加価値の高いシステムの構築を効率よく行っていくことで、顧客からの要望により迅速に対応していくことを検討している。

「次の目標は、Cosminexusベースの基盤ソリューションをメニュー化して、お客さまに提供しやすくすることです。メニュー化によって、お客さまに必要な環境を、リーズナブルなコストで提供することが可能になります。このメニュー化に向けて採用する技術は、オープンであることが重要なのです」と佐々木氏は語る。

キヤノンシステムソリューションズの基盤ソリューションの確立と、ビジネスの領域拡大に、オープンで標準的な技術を採用しているCosminexusは、心強い味方となるだろう。

PARTNER PROFILE

キヤノンシステムソリューションズ株式会社

[本社] 東京都港区三田3-11-28
[設立] 1982年7月1日
[資本金] 36億1,700万円
[従業員数] 1,775名(2006年12月31日現在)

キヤノンマーケティングジャパン・グループにおける、システムインテグレーションの中核企業。業種別ソリューションをコアに、上流コンサルティングから、設計、構築、運用・保守を一貫して提供する「トータル・ソリューション・プロバイダ」。

特記事項

  • この記事は、「ITpro (2007年12月18日〜2008年1月24日)」に掲載されたものです。
  • CosminexusCosminexus 認定資格制度の詳細については、ホームページをご覧ください。
  • ERP:Enterprise Resource Planning CRM:Customer Relationship Management
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