本文へジャンプ

Hitachi

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2010年3月31日

「BladeSymphony」のハイエンドモデル「BS2000」に
基幹システムの長期安定稼働を支援する「BS2000」Eタイプを追加

「ロングライフサポートサービス」にて業界で最長となる10年間のハードウェア保守を提供

画像[左]:「BS2000」(標準モデル、Eタイプ) [右]:高性能サーバブレード

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長 : 川村 隆/以下、日立)は、ブレードサーバを中核としたシステム基盤製品である統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のハイエンドモデル「BS2000」のラインアップに、「ロングライフサポートサービス」にてブレードサーバでは業界で最長*1となる10年間のハードウェア保守を可能とするなど、基幹システムの長期にわたる安定稼働を支援する「BS2000」 Eタイプを追加し、本日から販売を開始します。本製品を活用することで、基幹システムやクラウドコンピューティング環境を最適なIT投資コストで構築、運用することができるようになります。
  同時に「BS2000」標準モデルにおいても、従来販売していた「標準サーバブレード」に加え、最新のインテル® Xeon® プロセッサー 7500番台を搭載した「高性能サーバブレード」をラインアップに追加し、新たに販売を開始するほか、「BS2000」におけるLinux® 環境の支援メニューを強化し、より迅速な保守対応を可能としました。

*1
日立調べ

  近年、ITシステムのコストパフォーマンスやシステム構築における柔軟性の向上を目的とした、ブレードサーバや仮想化によるシステム統合や、クラウドコンピューティングの利用が増加しています。その対象も、Webサーバやアプリケーションサーバだけでなく、データベースサーバなどユーザーの中核業務を担う基幹システムまで拡大しており、システムが大規模化する一方で、構築や更改に関わるITコストを削減するため、システムの長期にわたる安定稼働や利用がよりいっそう望まれています。

  このような背景のもと、企業や銀行、自治体などの基幹システムや、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のシステム基盤としても利用されている高信頼・高性能なブレードサーバ「BS2000」のラインアップに、基幹システムの長期にわたる安定稼働を支援する「BS2000」 Eタイプを加え、新たに販売を開始します。
  本製品では、ハードウェアの長期保守を行う「ロングライフサポートサービス」による保守期間を、これまでの7年間から業界で最長となる10年間に延長したほか、プロセッサーコア*2の障害をあらかじめ検出し、障害発生前に予備のプロセッサーコアへ処理を引き継ぐプロセッサーコア交替機能により信頼性を高めるなど、システムの長期にわたる安定稼働を支援します。
  また、2台のサーバブレード間のSMP*3接続を可能としたことで、スケールアップ*4による性能向上が実現できるとともに、プロセッサーコア数を必要に応じて拡張できるキャパシティオンデマンド機能を提供するなど、業務や処理量の変化に対し柔軟に対応できるよう、拡張性も強化しています。

*2
プロセッサーコア : CPUの中核として、演算処理などを行う部分
*3
SMP(Symmetric Multi Processor) : 複数のCPUで並行に処理を行い、あたかも1つの高性能なCPUのように動作させる技術
*4
スケールアップ : 1台のサーバにおいて、リソースの追加により処理能力を増強するアプローチ

  今回強化した「BS2000」を、日立独自のサーバ仮想化機構Virtage(バタージュ)や、データ入出力性能を強化する「I/Oスロット拡張装置」とあわせて活用することで、基幹システムと周辺システムを統合した大規模なシステムの構築が可能になります。
  日立は、これからのクラウドコンピューティング時代を担う、集約性の高い、柔軟かつ高信頼なシステムに最適なプラットフォームと、長期にわたるシステム保守を提供することで、ユーザーのIT資源の最適化に貢献していきます。

新製品、新サービスの特長

1.「BS2000」Eタイプの特長

  「BS2000」Eタイプは、「BS2000」標準モデルを信頼性の向上、長期保守の実現といった観点から強化した基幹システム向けハイエンドモデルです。Eタイプ専用の「高性能サーバブレード」、「サーバシャーシ」、「I/Oスロット拡張装置」などの製品群で構成されており、以下のような特長があります。

  • (1) 業界で最長となる、最大10年間のハードウェア保守により、システムライフサイクルのTCOを削減
      長期使用に適した部品の採用や、「高性能サーバブレード」においてスーパーコンピュータの開発などで培った冷却技術を投入し、冷却効率を向上させたことなどにより、標準で7年間のハードウェア保守を提供するとともに、あわせて「ロングライフサポートサービス」を活用することで、業界で最長となる10年間まで保守を延長することが可能です。特に、構築に時間のかかる基幹システムにおいては、更改や検証に関わるITコストの負担は大きく、より長期にわたりシステムを利用できるようになったことで、システムライフサイクルのTCO(Total Cost of Ownership)削減に貢献します。
  • (2) プロセッサーコア交替機能により、システムの安定稼働に貢献
      プロセッサーコアの障害を検出し、該当プロセッサーコアを予備のプロセッサーコアに切り替えることで処理を継続できるプロセッサーコア交替機能を提供します。
      特に、サーバ仮想化機構Virtageによる仮想化環境においては、システム稼働中に起きたプロセッサーコア障害の予兆をあらかじめ検出できるため、システムを停止することなく、自動的に予備のプロセッサーコアに切り替えることができます。これにより、プロセッサーコア障害に伴うシステム停止を起こりにくくすることができ、システムの安定稼働に貢献します。
  • (3) サーバブレード間のSMP接続やキャパシティオンデマンド機能により、拡張性を向上
      最新のインテル® Xeon® プロセッサー 7500番台を採用した「高性能サーバブレード」において、サーバブレード間を専用のボードで接続することで、2台のサーバブレードをSMP接続することが可能です。これにより、プロセッサーを最大4個(最大32コア)、メモリ容量を最大512Gバイトまで拡張できるようになるなど、業務の変化に応じた柔軟なシステム拡張が可能になります。今後、4台のサーバブレード間でのSMP接続の提供も計画しており、引き続き、システムの拡張性を強化していきます。
      また、使用するプロセッサーコア数を最小4コアから最大32*5コアまで拡張できるキャパシティオンデマンド機能を提供します。本機能により、業務量の増加や業務対象の拡大時などに、必要に応じてプロセッサーコアを増やすことができるため、プロセッサーコア単位で課金されるソフトウェアなどのライセンス費用を最適化することができます。
*5
2台のサーバブレードをSMP接続した場合

2.「BS2000」標準モデルに、最新プロセッサーを搭載した「高性能サーバブレード」を追加

  最新のインテル® Xeon® プロセッサー 7500番台を搭載した「高性能サーバブレード」を、「BS2000」標準モデルのサーバブレードラインアップにも追加し、新たに販売を開始します。本サーバブレードは、1ブレードあたり最大2プロセッサー(16コア)を搭載できるほか、サーバブレード間をSMP接続して利用することが可能です。また、これまで提供してきた「標準サーバブレード」と1シャーシに混在することもでき、用途やシステムの規模に応じ、2種類のブレードから選択して利用することが可能です。

3.「BS2000」のRed Hat® Enterprise Linux® 環境に対する支援サービスを強化

  基幹システム向けに高信頼なLinux環境を提供する「Linux環境強化サポートオプション」のメニューの一つであり、障害発生時のLinuxカーネル*6の動作情報を記録できる「ダンプ*7取得機能強化サポートオプション」に、よりきめ細かな障害情報が取得できる「ダンプ取得機能強化サポートオプション Enterprise Edition」を追加し、「BS2000」向けに提供します。本オプションにより、障害発生前におけるカーネルの詳細な動作履歴を記録できるほか、システム稼働に影響を及ぼす事象をあらかじめ検知し、該当情報を記録することができるようになります。これらの機能により、障害発生に至るシステムの動作を正確に把握できるため、障害の迅速な原因究明が可能となります。

*6
カーネル : オペレーティングシステム(OS)の中核となる部分
*7
ダンプ : プログラムを開発するときに動作を追跡するために利用するファイルやメモリの内容

本発表に際し、各社から以下のコメントをいただいています。

インテル株式会社 技術本部 本部長 及川 芳雄 氏

  インテルは、日立製作所の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」ハイエンドモデル「BS2000」における基幹システム向け強化の発表を歓迎します。
  最新のマイクロアーキテクチャーに基づくインテル® Xeon® プロセッサー 7500番台を搭載した「BS2000」は、その優れた信頼性・拡張性や長期にわたる保守サービスの提供など、安定稼動が求められる基幹システムに最適なプラットフォームであると確信しております。また、インテル・バーチャライゼーション・テクノロジーに最適化したサーバ仮想化機構Virtageによる高性能・高信頼な仮想化環境の提供により、サーバ統合やクラウドサービスを支援し、お客様のTCO削減に貢献できるものと期待しております。今後も日立製作所との緊密な協力関係のもと、お客様のビジネス成長を強力にサポートしてまいります。

日本オラクル株式会社 常務執行役員 システム事業統括本部長 三澤 智光 氏

  日本オラクルは、日立製作所の「BladeSymphony」ハイエンドモデルにおける、基幹システム向け機能が強化された「BS2000」Eタイプの発表を歓迎いたします。
  日本オラクルは日立製作所とデータベースサーバを中核としたIT基盤の統合分野において協業を強化しています。特に、昨年は「日立Oracle DB統合センタ」を開設するなど、分散するITの統合ソリューションを開発、提案してまいりました。
  高い性能と信頼性を備え、長期に活用が可能な「BS2000」がさらに機能強化されました。同製品と最新のオラクル・データベース「Oracle Database 11g R2」を組み合わせることで、お客様に確実な統合IT基盤を提供し、コスト削減を実現できると確信しております。

レッドハット株式会社 代表取締役社長 廣川 裕司 氏

  レッドハットは、日立製作所の「BladeSymphony」ハイエンドモデル「BS2000」における、基幹システム向け機能強化の発表を歓迎いたします。
  「BS2000」のような信頼性・拡張性に優れた製品に対する長期サポートへの市場ニーズはクラウドコンピューティング時代においても一層高まる事が予想され、「Red Hat Enterprise Linux」との組み合わせは、基幹システム向けの最適なプラットフォームとしてさらなる躍進を遂げるものと期待します。レッドハットと日立はこれからも協業を深め、強固で安定したIT基盤を市場に提供して参ります。

SAP コ・イノベーション・ラボ グローバル・エコシステム & パートナーグループ
バイス・プレジデント アクセル・ヘニング・ザーレック 氏

  SAPは、日立製作所の「BladeSymphony」ハイエンドモデルにおける、基幹システム向け機能強化「BS2000」Eタイプの発表を歓迎いたします。
  SAPのERPを始めとする製品を、高い信頼性・拡張性を備えた「BS2000」で、長期にわたり安定的にサポートできることで、お客様の競争力を高めるソリューションを展開できるものと確信しております。

新製品の価格と提供開始時期

製品とサービス 概要 価格 提供開始
時期
「BS2000」Eタイプ 【サーバシャーシ】
  • サーバブレード 最大8、
    PCI Expressボード 最大16、
    スイッチモジュール 最大6、
    マネジメントモジュール 最大2
  • 外形寸法
    W:447×D:820×H:441(mm) (10U)
【サーバブレード】
  • インテル® Xeon® プロセッサー
    E7540(2GHz)/X7550(2GHz)/X7560
    (2.26GHz)
    最大2 (最大16[32]コア)*8
  • メモリ最大256[512]GB*8
  • サーバ仮想化機構Virtage標準
    搭載
541万8,000円〜
(税抜516万円〜)*9
5月28日
*10
「BS2000」
標準モデル用
高性能サーバブレード
(OSレスモデル)
  • インテル® Xeon® プロセッサー
    E7540(2GHz)/X7550(2GHz)/X7560
    (2.26GHz)
    最大2 (最大16[32]コア)*8
  • メモリ最大256[512]GB*8
  • サーバ仮想化機構Virtage標準
    搭載
178万5,000円〜
(税抜170万円〜)
3月31日
ダンプ取得機能強化
サポートオプション
Enterprise Edition
障害発生前のカーネルの動作履歴
や、システム稼働に影響を及ぼす
事象の検知、記録を実現するツー
ルを提供するサポートオプション
月額4万2,000円〜
(税抜4万円〜)*11
4月16日
*8
[ ]は2ブレードでのサーバブレード間SMP構成時の数値です。
*9
「サーバシャーシ」、「高性能サーバブレード(キャパシティオンデマンド機能搭載、4コア使用時)」での最低システム価格です。
*10
プロセッサーコア交替機能は8月31日より提供を開始する予定です。
*11
本サポートオプションで提供するツールには、「ダンプ取得機能強化サポートオプション」で提供する高信頼メモリダンプ取得ツールも含まれます。

統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」について

  統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」は、ブレードサーバ、ストレージ、ネットワークを、システム管理ソフトウェアで一体化することで、システム全体の統合的な運用管理を実現する、システム基盤製品です。企業の基幹システムからPCサーバの統合まで幅広い用途で利用されているほか、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」にも利用されており、ミッションクリティカルなクラウドコンピューティング環境を支えています。

「Linux環境強化サポートオプション」について

  日立では、ユーザーシステムを構成しているサーバ、OS、ミドルウェア製品、ストレージ製品、ネットワーク製品に対応するサポートを一体化したサポートサービス「日立サポート360」を提供しています。オプションサービスのひとつである「Linux環境強化サポートオプション」では、日立独自機能の提供により「Red Hat Enterprise Linux」環境を強化することで、基幹システムに適用が可能な信頼性を確保しています。

他社商標注記

  • インテル、Xeonは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。
  • Red Hat Enterprise Linuxは、米国およびその他の国における. Red Hat, Inc. の登録商標です。
  • Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。
  • OracleはOracle Corporation及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。
  • SAPはドイツおよびその他の国々における SAP AG の商標または登録商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

関連情報

お問い合わせ先

HCAセンター
電話0120-2580-12
利用時間9:00〜12:00、13:00〜17:00(土・日・祝日を除く)

以上

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。