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あらゆる価値観が集結するLDSLを牽引する。
データサイエンティストとして協創を実現

2023-03-31

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額賀 信尾

株式会社日立製作所 Lumada Data Science Lab.

共同ラボ長

株式会社日立製作所が2020年4月に設立した「Lumada Data Science Lab.」(以下、LDSL)に集う一人ひとりに光をあてるインタビューシリーズ。今回話を聞いたのは、LDSLの共同ラボ長の一人である額賀信尾です。データサイエンティストの立場からLDSLを牽引する額賀がめざすLDSLの価値とは何なのか。これまでのキャリアの歩みと共同ラボ長としての業務を通じ、額賀がLDSLに抱く夢について語ってもらいました。

これまでのご経歴を教えてください。

大学時代にAIの研究に取り組み、卒業後は日立製作所の中央研究所へ入りました。入社後もAIの研究開発に従事し、カーナビや駅の案内に用いる音声合成や音声認識、コミュニケーションロボット「EMIEW」の音声インターフェイスなどのプロジェクトに携わりました。

2015年からは研究開発グループ内に立ち上げた顧客協創に取り組む組織にて、スマートシティやモビリティサービス分野のドメインエキスパートとしてデザイン思考のアプローチをお客さまとの協創にて実践してきました。その後、2022年からLDSLの共同ラボ長として、AI・データサイエンスを活用した先進事例の創生をリードしています。

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額賀さんはデータサイエンティストという仕事にどのような魅力を感じていますか?

難しい問題を解いたときの喜びですね。我々はデータを扱うのが仕事ではありますが、データをただ見つめていても何も出てきません。あらゆるテクニックを駆使し、我々が「インサイト」と呼ぶデータの裏側にある意味や背景をうまく掘り出せた時は、データサイエンティスト冥利に尽きますね。誰よりも上手に問題を解いたときには、お客さまの課題解決に貢献できた実感もあります。多くの方が喜んでくれる姿を見られるのが醍醐味であり、この仕事の面白さだと思います。

現在は共同ラボ長としてどのようなお仕事をされているのでしょうか。

一般的な会社でいうところの部長のような立場です。トップデータサイエンティストの面々を束ね、チームとして働きやすいような環境を作る役割を求められています。

共同ラボ長となって、仕事に対する意識の変化はありましたか?

私は常々、データサイエンティストは「データサイエンス力」「ビジネス力」「データエンジニアリング力」の3つの要素で構成されていると考えています。私自身の出自はAIの研究開発ですからデータサイエンス力がベースとなっており、AIの実装からエンジニアリングを学び、顧客協創を通じてビジネスのノウハウを獲得していきました。プロジェクトを通して網羅的に見られる視点を獲得できたと思っていますが、今LDSLで事業部隊と一緒になったことで、よりビジネスの視点が強化できていると実感しています。

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改めて共同ラボ長の立場から見たLDSLの強みを教えてください。

研究開発部門のトップデータサイエンティストと、事業部門でビジネス経験を積んだデータサイエンティスト・エンジニア集団が一体運営で事業を展開している点がLDSLの強みです。さまざまなバックグラウンドを持つ各分野のトップが集結した集団であるからこそ抽出できる課題があり、提供できる技術があります。研究とビジネスが高い次元でカップリングしていなければできないソリューション提供こそが、LDSLだけがもつ強みです。

今後LDSLをどのような組織にしていきたいですか?

LDSLを構成するデータサイエンティストの一人としては、データサイエンスのトップランナーとしてデジタルエンジニアリングへ力を入れていきたいと考えています。

データサイエンスでは、数あるデータから課題解決につながるインサイトを導く方法を重視しており、そのインサイトをシステムに組み込んで初めて価値が出ます。あらゆる課題の解決は、データだけでもシステムだけでも成し遂げることはできません。データを扱う人間とシステムを作る人間が一緒になって初めて、課題解決を可能とするソリューションが生まれます。異なる強みを持つもの同士が手を取り合い、お客さまとの協創を進めていきたいと考えています。

共同ラボ長としては、メンバーには、あらゆるバッググラウンドを持つ人々が集まるLDSLという環境を生かして成長してほしいと願っています。LDSLを価値ある集団としている理由のひとつが、日立が築き上げてきた顧客基盤です。社会インフラや製造業、金融、物流といった広範な基盤とのつながりは、日立の財産であるといえます。ぜひ日立だからつかめるチャンスを生かしてビジネスに貢献してもらいたいです。

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額賀さんの将来の目標を教えてください。

データサイエンスの現場で働いている時代から一貫して、自分が開発した技術やアプリケーションが多くの人の手に渡り、新しい価値を生むことをめざしています。今、プロフェッショナルが集まるLDSLを束ねる立場に身を置いて、改めて仲間たちの力を合わせて大きなことを成し遂げたいという野望が湧き上がっています。

今注目しているテーマのひとつがCX(カスタマーエクスペリエンス)です。業務の効率化だけでなく、エンドユーザーが接する商品やサービスの経験価値を高め、より長く使い続けていただけることにつながるソリューションは、社会から強く求められる領域であると感じています。

私たちはお客さまの成長に貢献する価値提供を第一に、協創を実現する集団であり続けたいと願っています。

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