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「技術者として社会貢献したい」
日立でデータサイエンティストが活躍できる理由とは

2021-03-31

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隠岐 加奈

株式会社日立製作所 Lumada Data Science Lab.

技師

株式会社日立製作所が2020年4月に設立した「Lumada Data Science Lab.」(以下、LDSL)に集う一人ひとりに光をあてるインタビューシリーズ。今回話を聞くのは、2011年に日立製作所に入社し、通信装置の設計を経て、現在はデータサイエンティストとしてLDSLに所属する隠岐加奈です。2016年の育休取得後、データ分析やソリューションの開発などに取り組んでいる隠岐に仕事の魅力や環境、キャリア形成について語ってもらいました。

データサイエンティストの仕事の魅力について教えてください。

新しい技術に触れて、それを実際の事業に生かせることが一番の魅力です。一緒に仕事を進めている日立の研究所では最新技術の研究をすすめており、その技術を活用するためのデータ処理、スムーズな運用を行うためのシステム構成、お客さまにとっての使いやすさなど、さまざまな視点で考えていく必要があります。特にAIの使い道は幅広く、将来どのようなビジネスに生かしていけるのかを考えるのは面白い部分です。

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入社時から、データ分析やAIに関わっていたのでしょうか?

2011年に入社したときは、通信ネットワーク事業部に配属されて、通信キャリア向けの通信装置に使われるFPGAという電子回路の設計職をしていました。また、回路設計に関連したハードウェア設計の効率化にも取り組んでいました。

2017年にIoTを用いたモノづくり業務改革の仕事を始め、そのころからデータ分析を行うようになりました。当時はまだデータサイエンティストという呼び名が広まっていなかったこともあって、いつの間にかデータサイエンティストになっていたというのが正直なところです。

自力で学ぶことも必要ですが、データサイエンティストとしてスキルアップできるさまざまな仕組みが用意されています。例えば、データサイエンス部会というコミュニティがあり、データ分析のコンペが開催されたり、情報共有がなされています。私の所属している事業部には情報発信側で活躍している人も多くいます。

学生の頃はどのような分野に関心があったのでしょうか?

高校生の時にはすでにコンピュータを使ったり、作ったりするような仕事がしたいと思っていました。大学では情報系の学科に進み、大学院で音声分離の研究をしました。音声分離は、インターネット会議など比較的身近なところで使われている技術なので、イメージしてもらいやすいかもしれません。

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在学中は卒業したら技術職として働き、技術を用いて社会の役に立つ仕事がしたいと考えていました。日立製作所に入社したのは、その夢が実現できそうな環境があったことと、面倒見がよさそうな会社だという印象を持ったからです。就職活動のときには、リクルーターから具体的な話を聞いたり、エントリーシートにもアドバイスをもらうなど親身に相談にのってもらいました。

働く環境として日立製作所をどのように感じていますか?

面倒見のいい会社だという印象は今も変わりません。例えば、入社してからも上司がアウトプットに対しては丁寧なフィードバックをくれたり、どう進めればよいか悩んでいるときは一緒に考えてくれる環境があります。上司や同僚と色々相談できる環境はありがたいですね。2020年からはコロナの影響で在宅勤務になりましたが、2週間に1度、上司と話すOne on One Meetingの機会があるので不安はありません。

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今までも定期的にキャリア面談を行ってきましたが、直接会う機会が減った分、さらに深い話をするようになったと感じています。上司がこれまでのキャリアの話をしてくれたこともありますし、私も気になっていることを気軽に話すようになりました。

子どもがまだ小さく、まれに突発的な休暇を取得することもありますが、仕事とプライベートの予定を調整しにくいと感じたことはありません。研究開発職なので比較的スケジュールを調整しやすい面はありますが、女性か男性かは関係なく、子育てと仕事を両立しやすい環境だと思います。職場のコミュニケーションが密で、情報共有がしやすい雰囲気はLDSLの特徴の一つかもしれません。

現在担当されている業務について教えてください。

日立では、保守マニュアルや保守履歴、設計データなどの知識を統合し、それらを設備の保守運用に活用する技術を研究しています。私が取り組んでいるのは、その研究をソリューション化して事業に生かすことです。従来から日立グループで展開している設備保守ソリューションをより役立つものにするための、拡張機能の設計を行っています。お客様の保守業務の効率化、熟練者の知識の共有、蓄えた知識の活用を目指しています。

研究所と事業部のメンバーで設計を進めており、私は研究技術をシステム上で実現するためのシステム構成やデータ処理を具体化し、提案する業務を行っています。検討を行うにあたり、その機能を取り入れることでユーザの業務がどのように変化し、どういったメリットがあるか、また、すでに稼働している設備保守ソリューションとスムーズに連携させるためにどのような構成にすればよいか、といったことも合わせて考える必要があります。

Lumadaには日立の技術やソリューションを集約しており、日立グループ内はもちろん、お客さまも参照できます。私が現在開発している技術・ソリューションもLumadaに登録し、メンテナンス事業に幅広く展開していくことをめざしています。

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今後描いているキャリアについて教えてください。

学生時代から思い描いていたように、世の中に役立つ事業に自分が技術者として貢献し続けていくことを目標としています。時代が変わるにつれて日立の事業も進化していくと思うので、常に新しいことに興味を持ってチャレンジしていきたいです。