ITシステム部の部長から、老朽化したストレージシステムのリプレース計画を任されることになった国府津さん。
Hitachi Command Suiteの容量管理を使い、容量の計画から取り掛かってはみたものの、はたしてどうなるのでしょうか…
――――数日後の朝
(ぜぇぜぇ…)
とりあえず、最新3ヶ月のデータを基に、リプレースに必要な容量を見積もってはみたものの…。かなりの高スペックだけど、本当にこれで良いのか、自信がないなぁ。
まぁ、予算はあるみたいだし、予算内で買える高スペックのものにしておけばいいか。
グッモーニン!どうやら見積もりができたようですね。
あっ、ピーちゃん、いいところに。Hitachi Command Suiteで、容量の見通しはついたんだけど、かなりの高スペックになってしまって。
本当にここまで必要なのかなって、ちょっと迷っていたところなんだ。
そうですか。容量の見積もりに使ったデータはこれですか?
なるほど、予想どおり。まだまだピーちゃんの助けが必要なようですね。
えっ、どういうこと?
最新3ヶ月のデータを基に、ペタバイトクラスの容量が必要となることがわかった、というところまではグッドアンサーです。ただ、この「最新3ヶ月」という範囲が落とし穴でした…。
適正な見積もりのためには、もっとできるだけ長いスパンのデータを基に判断する必要がありますね。
もう一つの宿題、性能面の見通しについてはどうですか?わかりましたか?
うん。 Hitachi Command Suiteの性能管理を見てはみたんだけど…。
最近のデータだけで、どうやって傾向を把握したものか、ちょっと難しくて…。
ふむふむ、状況は察しました。
性能についても、容量の予測と同じように、できるだけ中長期のデータを基にプランニングしていくことが重要なんですよ。
なるほど…。容量も性能も、中長期的なデータを基にプランニングが必要なんだね。
また一つ勉強になったよ。ありがとう。もう一度、チャレンジしてみるよ。
どういたしまして。ピーちゃんはいつでも迷える管理者の味方です。
Hitachi Command Suiteなら、容量、性能ともに年や月単位での中長期的な推移が一目で把握できるんですよ。
必要な過去データは入れてありますから、レッツトライアゲイン!
Hitachi Command Suiteの容量・性能管理では、レポート表示機能によって、年や月の単位での傾向や推移が把握できます。これによって、中長期的なスパンでの精度の高い予測が可能となります。
――――さらに数日後の朝
ピーちゃん、過去一年間のデータを基に、容量と性能を見積もってみたよ。
これで部長に提出してみようと思うんだけど、どうかな?
どれどれ…。グッドです。確かに精度は上がりました。
ここまでは合格なのですが、実はまだ見積もりとしては改善の余地があります。
日立ストレージのシンプロビジョニング(ボリューム容量の仮想化)を活用すると、見積もったスペックに対して、最初は少ない投資で開始しながら、適正なタイミングでの容量の追加が図れるのです。
部長サンには、そこまで反映した内容で提出したほうがベターですね。
えっ!まだダメなの?
そんな、早く教えてよ〜。
ノン、ノン。慌ててはいけません。
ピーちゃん曰く『ストレージ管理者は一日にしてならず』です。
続きは次回といたしましょう。
なんと!それはまた新しい展開ですね。
わかりました。この続きは次回にあらためてよろしくお願いします。
今回、ストレージ管理では、容量の把握だけではなく、性能の見通しも重要という点について触れましたが、ストレージでは、物理容量と性能とは密接な関連性があります。
RAID構成のストレージでは、ディスクの数を追加することで、性能の向上にもつながるのです。この特性についてちょっと解説しましょう。
このように、ディスクの数を追加すると、単一の書き込み要求を複数のボリュームに対して同時並行で処理できるようになり、処理性能のアップが実現できるというワケです。
ではでは。今回はここまで。シーユーネクストターイム!