2026年4月7日
株式会社日立製作所
実効性の高い配送計画を立案するHMAX Industry「Hitachi Digital Solution for Logistics」の、EV向けサービスの中核技術
![[画像]贈賞式の様子](20260407-1.jpg)
贈賞式の様子、(左)文部科学副大臣 小林茂樹氏 (右) 株式会社日立製作所 執行役社長兼CEO 德永俊昭
株式会社日立製作所(以下、日立)は、AIを活用した、サステナブルな物流のための配送・倉庫・EV*1充電の統合計画技術が、株式会社日刊工業新聞社(以下、日刊工業新聞社)主催の「第55回 日本産業技術大賞*2」において、最高位の「内閣総理大臣賞」を受賞しました。2026年4月7日に経団連会館で開催された贈賞式にて、日刊工業新聞社代表取締役社長から、その功績を労い、表彰状と盾が授与されました。
「日本産業技術大賞」は、1972年に創設された表彰制度で、毎年、その年に実用化された革新的な大型産業設備・構造物や、先端技術の開発、実用化で顕著な成果をあげた企業・グループを表彰し産業界や社会の発展に貢献した成果をたたえるとともに、技術開発を奨励することを目的としています。
本技術は、複数の制約を加味した実効性の高い配送計画を、AIを活用して実用時間内で自動立案する「Hitachi Digital Solution for Logistics」(以下、HDSL)の、EV向けサービス「EV充電配送」の中核技術です。物流・エネルギー・デジタルを横断するドメインナレッジと技術を組み合わせて開発したHDSLは、HMAX Industryのラインアップの一つとして流通業、製造業などに展開し、自律的に判断して行動するフィジカルAIへの進化を加速させます。
日立は、産業分野向けに、プロダクトの豊富なインストールベース(デジタライズドアセット)のデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX Industry」に注力しています。また、全社のリソースを結集して新たな社会イノベーション事業を創生する戦略 SIB*3ビジネスユニットとともに、One Hitachiで、フロントラインワーカーの現場を革新するとともに、人々のウェルビーイングの向上に貢献します。
HDSLは、日立が2019年に提供を開始した配送業務を高度化するソリューションであり、配送最適化、配送管理、送品・積付計算などのサービスを提供しています。今回受賞した技術を活用している「EV充電配送」は、「配送最適化」を進化させ、EVの充電計画・管理・制御をAIで統合的に最適化するサービスです。配送ルートや車両割り当てに加え、倉庫のトラックバース、EV充電器、電力上限などの多様な制約条件を考慮し、配送・倉庫・充電の制約を加味した実効性の高い計画を実用時間内で自動立案します。
HDSLは、ヒューリスティック手法*4と数理計画法*5を組み合わせた日立独自のAIアルゴリズムにより、従来は熟練者の経験に依存していた複雑な計画業務を、高度に自動化することが可能です。これにより、車両台数や走行距離、待ち時間の削減に加え、計画立案業務の省力化を実現します。
また、EVにおいて必要となる、充電スケジュールを考慮した配送計画の立案や、電力上限を考慮した充電制御、リアルタイムでの充電状況の可視化を支援することで、お客さまにおける大規模なEV導入時の運用負荷や電力コストの低減に貢献します。
HMAX Industryの一つであるHDSLは、国内の大手運送会社をはじめとする物流現場で運用されており、配送業務の高効率化によるドライバー不足の緩和や経営価値向上、ドライバーの荷待ちや充電待ちといった非生産的業務の削減によるQoW(Quality of Work)向上、およびEVシフトの後押しによる脱炭素化の推進を通じて、サステナブルな物流の実現に貢献します。
![[画像]「Hitachi Digital Solution for Logistics」の概念図](20260407-2.png)
「Hitachi Digital Solution for Logistics」の概念図
日立は、デジタル技術を活用した物流全体の最適化をめざしています。物流センターについては、建屋の設計から、ロボティクスSI、搬送計画最適化AIエンジン「LogiRiSM」、WCS*6、WMS*7に至るまで、構築や高効率な運用に関する豊富な実績と技術力を有しています。輸配送領域では、Hitachi Digital Solution for Logisticsの各種機能により、効率性、安全性の向上、物流コストの低減に貢献しています。2026年4月に施行された改正物流効率化法に対応し、このたび、「Hitachi Digital Solution for Logistics / Insight and Execution Agent」の提供を開始しました*8。業務・拠点などで分断され、多様な形式で保管されている物流データを統合し、KPI(重要業績評価指標)の状況を可視化することで、製造業・流通業のお客さまの経営課題の分析と法令遵守を支援します。
将来的には、これらのサプライチェーン全体のデータをサイバー空間で再現・モデル化し、最適な計画を現実世界にフィードバックするサイバーフィジカルシステムの実現により、柔軟かつ持続的なロジスティクスの実現をめざします。
記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
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