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株式会社リクルートキーマンズネット(新規ウィンドウを開く)に2011 年 03 月 10 日に掲載された記事より転載掲載しています。
サービス内容、料金などは、掲載日または更新日時点のものです。
日立製作所 Cosminexus
大量データのリアルタイム処理が

"情報爆発時代"とも言うべき現代社会。「処理すべきデータが大量にあるが、ただ、保存しているだけ」、「データ処理量が膨大で、処理に時間やコストがかかる」といった課題が多くの企業で生じています。今回は、日立のタムラ氏を講師に迎え、大量データ時代の新しいデータ処理技術「ストリームデータ処理」についてお話を伺います。

近年、電子マネーや電子商取引が普及し、電子での確定申告も可能になるなど"ITと実世界との融合"は猛スピードで進みました。電力・交通などの社会インフラ、行政、産業…多くの分野で業務のIT化が実施され、それにともない、企業が抱えるデータの「量」は爆発的に増加しています。

また、ビジネスのスピードも急激に加速しており、企業では迅速な意思決定を行うために、次々に発生するデータから「質」の高い情報を抽出することが求められています。例えば、全国に多数の店舗を構えるレストランでは、"注文データをリアルタイムに集計・把握することで食材の在庫切れをなくす"といったことに取り組んでいます。

しかし、大量のデータを処理しきれずに問題が発生している企業も多いのではないでしょうか?以下の2つの例を見てみましょう。

このような課題を解決するには、大量のデータを瞬時に分析して判断を行えるような、瞬発力を持ったITシステムが必要となります。時々刻々と発生するデータをリアルタイムに処理・分析できる「ストリームデータ処理」の適用がお勧めです。

A社、B社の課題が「ストリームデータ処理」を活用することで、どのように解決したのかをご紹介します。

情報システムの稼働データの分析に悩むA社。大量の稼働データの分析に時間をとられて、サービスの低下が課題でした。

全国に支社を持つA社。そのシステムの稼働監視をする情報システム部門では、支社の情報システムの運用管理も担当し、多数のシステムを管理しています。

システム監視基盤と管理ソフトを導入し、システムの稼働データは取得していましたが、データ量が膨大なために日々の運用では詳細な分析までは行えず、警告や障害が発生してから対処するという運用を続けていました。障害時には警告・エラーメッセージが多発。それらのメッセージの対応に手がとられて、ほかのシステムからの重要なメッセージの検知・対応が遅れがちに…。

復旧に時間がかかってサービスレベルの低下が問題となり、早急な対応が必要でした。

A社では、障害の検知にかかる時間の短縮と障害の予兆検知を行うことで運用効率を上げることを検討。時系列データのリアルタイム処理を得意とする「ストリームデータ処理」を採用して、システムのリアルタイムモニタリングを導入しました。

「ストリームデータ処理」により、メッセージ出力状況をリアルタイムに傾向分析することで、エラーメッセージが多発している機器をすばやく特定。課題となっていた障害の検知にかかる時間を10分から30秒に短縮することができました。

更に、出力されているメッセージの滞留数や出力傾向を分析することで、障害だけでなく障害の予兆を検知してイベント通知を行うことが可能に。エラー事象の対応効率を上げることに成功しただけでなく、予防保守による効率向上にもつながりました。

「ストリームデータ処理」により大量の稼働データの分析を迅速に行うことで、運用管理者の負担は軽減。また、今までは運用管理者の経験や知識などに頼っていた障害の予兆検知をシステム化することができました。

――このような社内の情報システムの監視だけでなく、データセンタの稼働監視でも「ストリームデータ処理」は効果的です。

※A社の適用効果は、日立の試算による数値です。
 詳しくはお問い合わせ下さい。

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大量の機器データを上手に活用できていないと悩む製造業のB社。「ストリームデータ処理」でどのような導入効果が得られるのでしょうか。

製造業のB社は、製品ラインを流れる部品の品質チェックを行うために、複数の機器センサを設置。膨大な量のデータを取得しています。

収集した大量のデータを複数の観点から多角的に分析する必要があるため、一定時間ごとに収集・分析を行っていましたが、データ取得から分析結果が出るまでにはタイムラグが発生してしまいます。異常を検知してからラインを停止させ、早急に問題個所への対応を行っても、その間の製造分が不良品となってしまいます。B社にとって異常の早期発見は大きな課題でした。

そこでB社は、大量の機器データを迅速に分析できる方法について検討を行いました。

大量の機器データをすばやく分析するためにB社が導入したのは「ストリームデータ処理」。この技術であれば、データ発生時にそのデータを分析し、即時処理を実行することが可能です。

この「ストリームデータ処理」を活用することで、大量の機器センサ情報を瞬時に収集・分析できるようになったB社の製造ライン。異常のリアルタイム検知が実現しました。

こうしてB社では、不良品発生数を減らすことに成功。大量データのリアルタイム処理により、生産コスト削減と効率向上につながりました。

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今後もビジネスで扱うデータ量は飛躍的に増加すると考えられ、膨大なデータを迅速に処理したいという要求も増えていくと予測されます(下図参照)。その解決策として、新たなアーキテクチャ「ストリームデータ処理」による高速化は非常に有効です。

実際、金融機関で使われているシステムなどでは、アルゴリズム取引などの発展により大量データのリアルタイムな分析・処理が求められます。このようなシステムの一部には、日立の「ストリームデータ処理」が既に採用されています。

今回、大量データを高速処理することで、今まではできなかったことを可能にした2つの例を紹介しました。ストリームデータ処理技術を導入することで、現場の状況や問題点をリアルタイムに把握できるようになります。大量データの高速処理が必要なケースでは「ストリームデータ処理」を是非、ご検討下さい。

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