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株式会社リクルートキーマンズネット(新規ウィンドウを開く)に2010 年 11 月 29 日に掲載された記事より転載掲載しています。
サービス内容、料金などは、掲載日または更新日時点のものです。
日立製作所
MCFrame XA + Cosminexus
ニッポンの製造業の生産管理システムは、10年先も使えるか?
ビジネスの変化に応じてシステムの増改築を繰り返す…。グローバル化が進む製造業では今、システムのあり方も急ピッチで変わろうとしている。これがもし、旧来の自前のシステムやERPパッケージのままだとしたら――時間、労力、コストなど、どれをとっても割に合うものではない。つまり、これまでのシステムのままではもはや限界に近いだろう。

これからの時代に求められるのは、多様な変化に機敏かつ柔軟に対応できる生産管理システム…これは明らかなのだが、はたしてそれはどのようなシステムなのだろうか?そして、今の課題をどのように解決するのだろうか。

そこで今回は、とある製造業A社を例に考えたい。下図のように、立場によってそれぞれの課題を抱える3者が、MCFrame XA 生産管理とCosminexus(アプリケーションサーバ)で、どのように解決していくかを紹介しよう。

私たちA社では、数年前にERPパッケージを導入しました。やがて海外に工場などの拠点ができ、グローバル化が進むと、複数拠点間で同じシステムを使うことがだんだん難しくなってきて、企業の合併や統合などがあった結果、複数システムが混在するという問題が起きてしまいました。

企業グループ全体で同一の仕組みを構築しようにも、様々なビジネスモデルが混在してなかなか統合が進みませんし、周辺システムとの連携を考えると開発にはとてもコストがかかります。

そこで大規模な見直しを行い、リプレースの時期に大幅にシステム入れ替えを行うことになりました。この時のポイントは、マルチカンパニーに対応できること、ほかのシステムとの連携をスムーズに行えること。このようなニーズに合致していたのがMCFrame XAでした。統合したパッケージながら、柔軟なカスタマイズもできるという点にも魅力がありました。

導入後、まず大きな変化として、グループ企業全体のシステムを一元的に管理できるようになりました。データベースを作成する際には、これまでバラバラに持っていたデータを、1つのデータベース(グローバルシングルインスタンス)に統合して管理できるようになりました。この、グローバルシングルインスタンスは、マルチカンパニー、マルチランゲージ、マルチカントリーに対応しているので、国をまたいだグループ企業取引が迅速・便利に行えるようになりました。分社や統合などがある場合にも、素早く対応が行えます。

また、MCFrame XAは「フレームワーク構造」のため、ほかの業務システムとの連携や、A社独自のカスタマイズもスムーズに行うことができました。パッケージだから早期導入が可能で、カスタマイズも行いやすい、まさに“良いとこ取り”のようなシステムです。

ビジネスの変化のスピードが速い今日、システム部門でも様々なカイゼン策に取り組まなければなりません。その時に、カスタマイズしやすく、グローバル化にも対応しやすいMCFrame XAは、非常に心強いです。また、Cosminexusは、変化に強い柔軟なシステムを段階的に実現できる基盤であるため、将来を見据えたシステム連携にも柔軟に対応可能です。

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旧来のシステムを使っていて、現場からよく聞こえたのが、
「入力が大変」
「その割に、役立つ情報が取り出せない」
「だから、大事な場面で情報を見落とす」
といった不満の声。
例えば、リアルタイムな在庫推移などが確認できないので、何かあった場合に、状況把握や影響範囲の把握などがしにくいといった欠点がありました。

“自社の業務に合うシステム”というよりも、現場ではなんとか頑張って“業務をシステムに合わせていた”ようなシステムで、更には「問題が起きそうにもかかわらず、先が見えにくい」というシステムでしたので、これ以上使っていたらミスやトラブルが頻発していたかもしれません。

MCFrame XAの導入後、現場から聞こえたのが「使いやすい!」という声。これまで操作性が悪いのを、「パッケージだから」「Webだから」…とあきらめていたのですが、使い勝手が想像以上に良くなり、現場は驚いたようです。

項目の並び順などは担当者が使いやすいように変更できるので、使えば使うほど便利な操作画面になると感じている担当者も多いようです。これまでの252社への導入実績※や、MCFrameユーザ会を開催するなど、多くのノウハウを蓄積してきただけのことはある操作性です。

また、様々な情報がリアルタイムに把握できる点も好評です。例えば、通常と異なる動きがあった場合や、何か異常があった場合には、すぐに在庫推移などを確認。影響範囲などを調査して対応することができるようになり、何かトラブルがあっても、対応が迅速化できるようになりました。
もう1つ付け加えると、この基盤にあるCosminexusアプリケーションサーバは、トラブルシュート機能を複数取り揃えています。その結果、業務障害の早期検知と回復が可能になったというわけです。


(※1996年4月〜2010年9月、東洋ビジネスエンジニアリング調べ)

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日々刻々と変わる時勢をとらえて、迅速に適切な一手を打ちたいのが経営層。しかし、システム側では「生産管理」「販売管理」「原価管理」などのシステムがバラバラで、仕組み上、タイムラグが発生してしまわざるをえません。経営層はこれには満足できませんから、様々な情報がリアルタイムで分かる新しいシステムの導入を希望していました。

とはいえ、コストダウンが企業の命題となっている現在、システム導入にかけるコスト、長い年月のシステム増改築にかかるコストなど、様々な点から検討しました。

今後も市場・市況の変化により、工場の数や設立する国、倉庫など、様々な要素が変わってくるはずなので、様々な状況に柔軟に対応できて、決して止まらないシステムが必要という結論に達し、MCFrame XAとCosminexusの導入へとつながっていくわけです。

MCFrame XAの導入で、「生産管理」「販売管理」「原価管理」などを統合、これまでバラバラだった周辺システムとも連携できるようになりました。その結果、情報にタイムラグがなくなり、経営層でも情報の分析を迅速に行えるようになりました。

今後、新たなビジネス展開があったとしても、迅速・柔軟に対応できるシステムですし、更に、サポートも充実している点も安心です。旧バージョンのサポートを打ち切ることもなく、継続的に保守してもらえるのは安心です。
また、複数の国や地域にまたがる拠点でのビジネスが常に動き続けるためにも、日立独自開発による高い保守性と、国産ならではのサポート力を有したCosminexusは安定稼働の基盤として、大きく貢献してくれています。
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グローバル時代だからこそ求められる安定稼働

多拠点で共通のシステムを持ち、情報を共有する環境では、ビジネスを“止めない”ことが非常に重要となります。生産管理システムだけではなく、様々な周辺のシステムと複雑に連携している現在のシステムでは、安定して稼働する基盤が求められるのです。

そこで、アプリケーションサーバとして選んだのがCosminexusなのです。日立がこれまで培ってきた安定稼働と、あらかじめ障害が起きにくいという設計で、グローバル化したシステムを支えてくれます。また、万が一、トラブルが発生した場合にも、すばやいサポートと問題の切り分けを行ってくれるのも安心です。
今後も製造業のグローバル化は続くと思いますが、安心して足元を支えてくれる、力強い存在です。

今回は、A社の例を通して、日本の製造業にとって、「将来を見越した柔軟な増改築」「安定稼働」「充実した保守」を 可能にするシステムが求められていることがお分かりいただけただろう。

激動の時代を乗り切るためにも、「MCFrame XA」と「Cosminexus」との強力な組み合わせを是非とも検討してほしい。

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