――まず、「ポータル」を導入した経緯を教えて下さい。
A社のシステム管理者(以下A)
:当社では以前からグループウェアを使っていました。しかし、様々な業務システムが混在してくると、管理負担が増大してしまいました。さらに、業務プロセスを統制するためにワークフロー導入も検討しなければならず、何か抜本的に改革しなければならない状況になったのです。
――以前に使用していたグループウェアにはワークフロー機能は搭載されていなかったのですか?
A
:搭載されていました。しかし、全社レベルで運用される複雑なフローに対応するためのきめ細かな分岐条件の設定や、差し戻しや引き戻しなどといった操作ができないなどの理由から、実際の業務を行うには、やはり本格的なワークフローが必要ということが分かりました。
また、ワークフローと連携した業務システムが増えれば、ユーザへの教育が再度必要です。こうした点をすべてクリアするためには、システム基盤からリプレイスするのが将来的にも効果的と考えて
Cosminexus
を導入しました。そうすれば、ポータル上での操作性を損なわずに業務システムや基幹システムとも連携して、業務プロセスの制御・モニタリングができるようになると考えたためです。
――
Cosminexus
を選定したのは、グループウェア、ワークフローを1つのポータル上で使用できるからでしょうか?
A
:もちろんです。管理面では圧倒的に楽になりました。ユーザは今まで慣れ親しんでいるグループウェアがそのまま使えます。また、シングルサインオン機能により、管理・現場ともに業務の流れがスムーズになり、効率向上に役立っていると実感しています。
――ワークフローの使い勝手はどうでしょう?
A
: Cosminexus 電子フォームワークフローの機能は予想以上でした。全社レベルで運用する複雑なワークフローには、電子フォームワークフローの「スマート開発機能」によって問題なく対応できました。
さらに、部署内だけで完結するような簡単な申請についても「かんたん開発機能
(右図参照)
」でユーザ部門が個別にワークフローを構築し運用できるようになりました。以前は、各部門からの依頼を受けていたため時間がかかっていましたが、スピーディな構築が実現できて、こちらの負担も減らすことができました。
また、当然のことですが、どちらの機能で開発したワークフローも同じ基盤上で扱えますので、プロセスの統制に関する不安や、運用面の負担も感じていません。
――今後はポータルをどう使っていきたいと考えていますか?
A
:Eラーニングシステムをポータル上で稼働させることや、外部のWebサービスと既存システムの連携を実現する「スマートナビゲーション」機能で、経路検索サービスと自社の旅費精算システムをマッシュアップしたサービスを提供するなど、業務システム連携の幅を拡張していく予定です。
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■ かんたん開発機能
Webブラウザ上に表示される手順に沿って開発できる機能だ。わずか5つのステップで業務で使えるワークフローが作成できてしまう。
その部門だけで利用する、「社内英語検定申し込み」「テニスコート利用申し込み」といった依頼書を情報システム部門に制作依頼するのは時間もコストもかかり大変…という部門管理者にとって有効な機能だ。
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