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AIが切り開く運用管理の未来 JP1が描く自律化と省力化のビジョン

クラウドシフトやDXの進展に伴い、システム運用は複雑化し、
人材不足は慢性的な課題となっています。

こうした中、日立の統合システム運用管理「JP1」は、
AIを活用した自律化・省力化を実現する次世代の運用基盤へと進化しています。

本記事では、AIがもたらすIT運用の未来像と、
JP1が描くAIエージェント活用イメージをご紹介します。

AIが切り開く未来・運用の未来像

生成AIからAIエージェントへの進化

生成AIの普及を経て、活用の重心はAIアシスタントからAIエージェントへ ―

AIが「人の作業を補助する存在」から、自律的に業務を遂行する
「デジタル労働力」へと、進化の潮流が加速しています。

IT運用への波及

AIエージェントは、IT運用の世界にも大きな変革をもたらします。
従来の運用は、人手による監視・判断・対処に大きく依存しており、
障害発生時の初動対応や復旧には多大な工数が必要でした。

今後は、AIが以下のような役割を担います。

対話機能
自然言語による
運用指示や問い合わせ対応
対処自動化
インシデントの検知から復旧
手順の実行まで自律的に対応
可視化
システム状態やジョブ実行
状況をリアルタイムに把握
開発効率化
ジョブ定義やルール設定を
AIが自動生成・検証

これにより、運用担当者は「判断・監視・対応」に費やす時間を大幅に削減し、
より戦略的な業務に集中できるようになります。

AIを活用した運用の未来像

お客さまの各種システムにおいて、AIエージェントの活用が一層加速
運用管理AIエージェントによる自律的な運用管理による安定的な業務運用を実現

AIを活用した運用の未来像

このアプローチは、

  • ERP/会計/人事/生産管理などの基幹系システム

    ERP/会計/人事/生産管理などの
    基幹系システム
  • Web/EC/ポータルといった顧客向けシステム

    Web/EC/ポータルといった
    顧客向けシステム
  • データ活用を支える情報系システム

    データ活用を支える
    情報系システム

など、さまざまな業種、業務への適用が可能です。

これにより、運用担当者は「判断・監視・対応」に費やす時間を大幅に削減し、
より戦略的な業務に集中できるようになります。

JP1でのAI活用の将来像

JP1は、長年の運用現場で蓄積されてきた運用履歴やナレッジを基盤として、
AIエージェントの活用による運用の自律化・省力化を推進しています。

1. 運用履歴からのプロセス自動生成(Operations as Code)

JP1は 「Operations as Code」 の考え方に基づき、日々の運用記録やナレッジをAIエージェントが学習します。
その結果、運用プロセスや自動化コードを自律的に生成できるようになり、担当者は生成されたコードを確認すれば済むようになります。

これにより、自動化の適用範囲を広げながら、開発・運用にかかる工数を大幅に削減することが可能です。

Operations as Code/自動生成イメージ

日々の運用、事象の対処で蓄積していく運用履歴・ノウハウから、
運用管理AIエージェントで運用プロセスと自動化処理を自動生成
ROIの制約等で進展が難しかった運用自動化を運用管理AIエージェントで突破し、
自動化範囲を広げ、運用品質の向上と省力化を実現

Operations as Code/自動生成イメージ

2. 障害検知から回復までを担うAIエージェント

JP1の運用管理AIエージェントは、障害対応を次に示すプロセスに沿って、障害対応の自律的な遂行をめざしています。

1.監視
ログやメトリクスを常時監視し、
異常を早期に検知
2.調査
影響範囲や原因を
自動的に類推
3.対処提案
生成AIで作成した手順を
提示し、承認後に自動実行
4.回復確認
復旧後のシステム状態を
チェックし、正常化を報告

この一連の流れにより、従来は人に依存していた障害対応をAIが代替。
担当者は「確認」や「承認」だけに関与すればよくなり、
復旧までの時間を短縮し、夜間・休日対応の負担を大きく軽減することが期待できます。

AIエージェントによる業務監視と障害対処

運用管理AIエージェントが
業務の監視、異常検知/詳細調査、対処案の提示/実行、回復の確認までを自律的に推進

AIエージェントによる業務監視と障害対処

3. ジョブ開発・運用の高度化

JP1は、ジョブ管理分野でもAIを積極活用していきます。

ジョブ開発支援
ブラウザベースの新UIとAIに
よる定義生成支援により、
ルール違反のチェックや
作業効率化を実現。
予兆検知と分析
傾向分析やアノマリー検知により、問題を未然に把握。
原因特定と可視化
クリティカルパス分析で影響範囲を迅速に特定。
復旧提案
ナレッジ参照や生成AIによる
手順提示で、オペレーションの
属人化を防止。

ジョブの開発や運用における手間の脱却と高度化

IT人財不足/スキル不足による現場負担の増加を見越し、
AI活用によるジョブの開発や運用における手間の脱却と高度化を目指し、
自律運用に向けた強化を行います

ジョブの開発や運用における手間の脱却と高度化

これらにより、JP1は人材不足が進む中でも安定運用を維持できる
「10年先も使える自律基盤」として進化していきます。

業務システムへの展開とビジネス価値

売上管理、在庫管理、発注業務や、経営企画のためのデータ分析業務など、
ビジネスの根幹を支えるシステムへの
AIエージェントの組み込みも検討が進められています。
AIエージェントの活用により、企業はこれまでにないスピードと精度で意思決定を行えるようになります。

例えば、以下のような業務が考えられます。

  • 売上予測と需要変動への
    即応
  • 在庫最適化と発注自動化
  • 販売実績、競合分析などの
    報告書自動生成

このようなAIの適用が広がるほど、企業には「ガバナンス」と「安定稼働」が求められます。

JP1は運用管理基盤として、AIエージェントの予期せぬ挙動や不正な操作を防止しながら実行状況を把握し、
業務システムとAIエージェントを共存させた業務全体の自動化を支えます。

JP1は業務システムとAIエージェントを共存させた業務全体の自動化を支える運用管理基盤

JP1はAIで進化するお客さまの業務を可視化、一元管理することで
運用負荷を軽減し、柔軟な拡張性を実現します

JP1は業務システムとAIエージェントを共存させた業務全体の自動化を支える運用管理基盤

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まとめ

AIの進化は、これまで人が担ってきた運用業務を大きく変えつつあります。

JP1は、

  • 運用履歴やナレッジを活かす「Operations as Code」による自動生成
  • 障害検知から回復確認までを担うAIエージェントの自律対応
  • ジョブ開発・運用の効率化と高度化
  • 業務システムとAIエージェントを共存させた業務全体の自動化

といったアプローチを通じて、
安定稼働と省力化を両立する新しい運用管理の形を提示します。

今後も、クラウドやハイブリッド環境を含む複雑化するシステムを支えながら、
ガバナンスとオブザーバビリティを確保した自律運用基盤へと進化していきます。

JP1は、
「10年先も安心して使えるシステム運用管理」として、
次世代のIT部門に求められる生産性向上・コスト最適化と、
ビジネス価値創出を実現していきます。

本記事ではJP1の将来構想を示しています。AIが切り開く運用管理の未来、JP1が描く自律化と省力化のビジョンについて、さらに詳しくお知りになりたい方は、ぜひお気軽に、下記お問い合わせフォームからご相談ください。

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