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高信頼システムの構築・運用を担う技術者の育成に
「Cosminexus認定資格制度」を活用。
開発業務の品質と生産性の向上をさらに加速

証券・金融機関、官庁・自治体をはじめシステムを幅広く手がける日本電子計算株式会社(以下、JIP)では、高信頼なソリューションを提供するためのさまざまな施策を展開中だ。

特に技術者の育成には全社を挙げて取り組んでおり、年間を通して数多くの教育・研修プログラムが実施されている。その一環として活用しているのが、日立のSOAプラットフォーム「Cosminexus」のスキルアップを図る「Cosminexus認定資格制度」だ。

システム構築に携わる技術者のレベルアップを図ることで、開発業務の品質と生産性のさらなる向上を目指す。また、技術者自身の目標意識を向上させる手段としても、Cosminexus認定資格制度を役立てている。

三田村 裕司氏の写真
日本電子計算株式会社
技術統括本部
生産管理本部長
三田村 裕司氏

関口 純一氏の写真
日本電子計算株式会社
技術統括本部
生産管理本部
生産技術部長
関口 純一氏

中山 京子氏の写真
日本電子計算株式会社
技術統括本部
生産管理本部
品質管理部
人材育成グループ
グループマネージャー
中山 京子氏

脇田 昇氏の写真
日本電子計算株式会社
サービス統括本部
産業システム本部
プラットフォームサービス部
インフラグループ
グループマネージャー
脇田 昇氏

齋藤 真弘氏の写真
日本電子計算株式会社
サービス統括本部
産業システム本部
プラットフォームサービス部
インフラグループ
齋藤 真弘氏

長年の経験と高い技術力を活かし
数多くの高信頼システムを手がける

証券・金融・公共・産業の4分野に対し、多彩なソリューションを提供しているJIP。同社のビジネスの大きな特長は、社会的に重要な役割を担うシステムを数多く手がけてきた点にある。

証券会社向けの取引システムや自治体向けの行政情報システムなど、同社が提供するシステムは、極めて高い品質と信頼性が求められるものが多い。同社では、長年の経験と業界屈指の技術力を活かし、高度な要求に確実に応え続けてきた。

「独立系のシステムインテグレータであることも当社の大きな強みです。お客さまにとって最適なソリューションの提案を行うよう心がけています」と三田村氏は語る。

技術者のスキルアップに
「Cosminexus認定資格制度」を活用

近年では、高品質・高信頼性だけでなく、コスト削減に対する要望も一段と強まっている。そこで同社では、生産性向上のための施策も強化。開発プロセスやツール類の標準化と徹底活用を推進している。

「プロセスやツールを標準化すれば、開発業務のムダが減り、ノウハウの共有化も図れます。その結果、お客さまに対して最適なコストでソリューションを提供できるようになります」(三田村氏)。

もっとも、単に掛け声だけでは、こうした取り組みを成功させることは難しい。

「現場の技術者としても、いきなりこのツールを使えと言われても困ります。製品を効果的に使いこなせるよう、きちんとバックアップしてあげることが必要です」と関口氏は話す。

そこで重要な意味を持ってくるのが、教育・研修活動だ。もともと同社では、技術者教育に非常に力を注いでおり、年間400回以上もの講座を実施している。

「品質向上のためには、技術者全員のレベルアップが必要ですので、積極的な受講を促すなどさまざまなフォローも行っています」と中山氏は話す。

こうした活動の一環として活用しているのが、日立の「Cosminexus認定資格制度」だ。

この制度では、幅広い分野にわたる講座が用意されており、Cosminexusの構築・運用に関わる知識を効果的に身につけることができる。また、資格試験に合格することで、習得したスキルを対外的に示すこともできる。

「Cosminexusは当社の標準APサーバであり、社内・社外のさまざまな高信頼システムで採用しています。その認定資格制度が存在するということは、インフラ領域の設計や設定などを担当するわれわれとしても大きなメリットです」と脇田氏は話す。

もっとも、業務で忙しい技術者の受講時間をどう確保するかも課題になる。外部の教育施設などに何度も足を運ぶのは、現実的に難しいケースも少なくない。

「その点、日立では、一定の人数を確保できれば講師の派遣も行ってくれます。出張講習の提案を頂いた時には、まさに渡りに船と飛びつきました」(中山氏)。

高度な専門知識を身に付けることで
より精度の高い設計が可能に

今回の講座を受講した齋藤氏は、以前からAPサーバの体系的な教育が受けられる機会を望んでいたという。

「われわれプラットフォームエンジニアも、アプリケーション開発エンジニアが網羅している知識を習得しておく必要があると感じていました」と齋藤氏は説明する。

システム構築をスムーズに進めていくためにも、APサーバに関する知識をもっと幅広く身に付けておきたい。そう考えた齋藤氏は、セールスエンジニア向け、構築・運用エンジニア向け、アプリケーション開発エンジニア向け、SOA設計・構築エンジニア向けの4分野にわたる講座をすべて受講し、認定資格もすべて取得した。

「性能設計や信頼性設計、セキュリティなど、実際の開発でカギになる部分について詳しく教えてもらえたので、非常にためになりました」(齋藤氏)。

他のベンダーの講座と比べても、かなり実践的な内容だったと振り返る。たとえば、プラットフォームプロフェッショナルの講座では、キャパシティプランニングの手法があり、設計業務にすぐに活用出来る内容であった。

APサーバを利用してシステムを構築する場合、性能不足を避けようとして結果的にオーバースペックになるケースがある。これではシステムの安定性は確保できても、コストが余分にかかってしまいかねない。

「その点、サイジングやチューニングについての専門知識があれば、上流工程の段階から、より精度の高い設計が行えます。高品質なシステムを最適なコストで提供するためにも、今回習得した知識を他のエンジニアと共有していきたいと思います」(齋藤氏)。

わずか2ヵ月弱で35名が合格
キャリアパスへの活用も検討

今回の講座は、2ヵ月弱の短い期間で集中開催されたにも関わらず、35名もの技術者がCosminexus認定資格試験に合格した。

Cosminexus認定資格制度の今後に対しても、高い期待がかけられている。

「これまでAPサーバの分野では、あまり有力な資格制度がなかったので、お客さまに当社の技術者のスキルを示そうにも、客観的な材料が乏しかったのです」(脇田氏)。

しかし、Cosminexus認定資格制度によって、APサーバ技術者のスキルについても対外的なアピールが容易になった。

「最近では、どのような分野の資格取得者が何名いるかを問われることも多いので、Cosminexus認定資格制度を有効に利用したい。そういった意味で、Cosminexus認定資格制度の業界内でのプレゼンスを、さらに高めていって欲しいです」(関口氏)。

技術者のキャリアパスにCosminexus認定資格制度を活用する検討も進めている。

「今後は、さまざまなな分野の資格をキャリアパスに取り入れようとしています。その中のひとつとして、Cosminexus認定資格制度も利用できればと考えています。資格取得が自分のキャリアアップにつながれば、技術者自身の目標意識も自然と向上します。ソリューションの品質や開発生産性をさらに高めていく上でも、大きく貢献してくれることでしょう」(三田村氏)。

JIPでは技術者のスキルアップを支える強力な仕組みとして、今後もCosminexus認定資格制度をフル活用していく構えだ。

日本電子計算(株)の主なソリューション

PARTNER PROFILE

日本電子計算株式会社のロゴ

日本電子計算株式会社

[本社] 東京都江東区福住2-5-4
[設立] 1962年12月3日
[資本金] 24億6,000万円
[従業員数] 1,133名(2009年4月1日現在)

1962年の設立以来、証券・金融機関、官庁・自治体をはじめとした多くのユーザーに対し、情報技術(IT)をユーザーの価値として提供する事業を展開してきた。「対話と尊厳(Dialog & Dignity)」を基本理念として掲げると同時に、優れた情報技術を駆使し感性豊かなサービスの提供を通し、ユーザーとともに成長し情報社会への貢献を果たすことを目指している。

特記事項

  • この記事は、「日経BP社日経ITPro 2010年2月24日」に掲載されたものです。
  • SOA:Service Oriented Architecture
  • 記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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