FLORA-ie 55miへのソフトウェアインプリメントについて
[同梱システムバージョン 01-xx版]
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ここでは、FLORA-ie 55mi (同梱システムバージョン:01-xx) へソフトウェアをインプリメントする方法について示します。
FLORA-ie 55miにソフトウェアをインプリメントするためには、大きく分けて2つのステップが必要になります。
- ステップ1: Midori Linuxのビルド環境作成
- ビルド開発環境の展開と、環境設定を行う
- ステップ2: Midori Linuxのビルド
- Midori Linuxのビルド関連設定とビルドの実行、コンパクトフラッシュの作成を行う
各ステップの詳細手順は以下の通りです。
ステップ1:Midori Linuxのビルド環境作成 |
ここでは、一般的なLinuxディストリビューションがインストールされているソフトウェア開発用マシンに、ビルド開発環境を展開し、環境設定を行うまでの手順を示します。
- ご注意: ビルド開発環境を展開する開発用マシンについて
- - コンパクトフラッシュが装着可能なマシンを使用してください。
- - "root"でログインして操作を行ってください。
- ビルド開発環境 CD を入手する
『01-xx ビルド開発環境 CD 送付希望』の旨と、
会社名、送付先を明記のうえ、 こちらまでご連絡ください。
- ソフトウェア開発用マシンに、ビルド開発環境を展開するディレクトリを作成する
(注意:ディレクトリ名は必ず /home/hitachi
にしてください (※))
mkdir /home/hitachi [Enter]
(※) ビルド開発環境には、途中までビルドした状態が含まれています。途中までビルドした状態を使用するためには、ここで指定するディレクトリ名を
/home/hitachi にする必要があります。
この環境を使用すると、基本的なシステムがすでにコンパイルされているため、ビルドにかかる時間を大幅に短縮することができます。(FLORA
220FX [CPU:PentiumIII 450MHz, メモリ:128MB]
を使用した場合、4時間 → 20分程度に短縮することが可能。)
- CD内のビルド環境圧縮ファイル ml231devmaster*.tgz
を /home/hitachi にコピーする
cp /mnt/cdrom/*.tgz /home/hitachi [Enter]
- カレントディレクトリを変更する
cd /home/hitachi [Enter]
- コピーした圧縮ファイルを解凍する
tar zxvf *.tgz [Enter]
- make時にプロセスが扱えるファイルの最大数の変更を行う
echo 8192 > /proc/sys/fs/file-max [Enter]
ここでは、ビルド開発環境が展開されたマシンで、開発したソフトウェアがインプリメントされたFLORA-ie
55miのコンパクトフラッシュを作成する手順を示します。
- カレントディレクトリを変更する
cd /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/ [Enter]
- "config" を編集する [ /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/config
]
- コンパクトフラッシュのデバイス名指定 (*は、システムが割り当てるデバイス名を入れる)
INSTALL_DEVICE = /dev/hd*
- ソフトウェアのパッケージ名とエントリの追加
および 変更 (開発したソフトウェアに合わせて設定してください。)
(ここでは、"config"内で、 PCMCIAの機能を使用する場合に追加・記述する文字列を例としてあげます。)
例) CARDMGR = yes
- パッケージ の追加を行う
パッケージの追加を行うには、2つの方法(a,b)があります。いずれかの方法にて、パッケージの追加を行い、ソフトウェアをビルド時に組み込めるように設定してください。
- apps/ ディレクトリ以下に、システムへ組み込む方法を記述したシェルスクリプトファイルを追加する
[ /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/apps
]
- apps/ 以下におかれたシェルスクリプトは、ファイル名の先頭2文字につけられた番号順に実行されます。このディレクトリの詳細については、ディレクトリ内にあるREADMEをご参照ください。
- Makefileを編集する
[ /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/Makefile
]
- "config"でエントリを "yes"にしたパッケージ名を、$PACKAGES
に追加する
例)
ifeq "$(CARDMGR)"
"yes"
PACKAGES+=$(ROOT)/sbin/cardmgr
endif
- 追加したパッケージのmake方法を記述する
例)
$(ROOT)/sbin/cardmgr:
 mkdir
-p $(ROOT)/lib/modules
 $(SCRIPTS)/build_pcmcia
- 補足
ビルド開発環境 に含まれているスクリプトとソースファイルは以下のディレクトリに収められています
- Midori Linux
- スクリプトファイル: /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/scripts
ソースファイル: /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/downloads
- 日立が追加したソフトウェア
- スクリプトファイル: /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/scripts/oem
ソースファイル: /home/hitachi/mobile-linux2.3.1-dev/mobile-linux/downloads/oem
- Midori Linuxのビルドを行う
make clean [Enter]
make [Enter]
※ 確実にファイルを更新するために、ビルドを行う前には必ず
"make clean"を実行してください
- コンパクトフラッシュをデバイスに装着する
- システムイメージをコンパクトフラッシュにコピーする
make install [Enter]
- コンパクトフラッシュをFLORA-ie 55miに装着して起動し、システムにソフトウェアが含まれていることを確認する
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