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トップランナー変圧器第三次判断基準に適合した「SuperトップランナーIII」および待機電力を大きく低減した「Super アモルファスZeroシリーズ」発売
株式会社日立産機システム(以下、日立産機)は、カーボンニュートラルに向けた新たな一歩として、2026年度から改定される「トップランナー変圧器第三次判断基準」に適合した配電用変圧器の最新モデル「SuperトップランナーⅢ」を8月より発売します。また、アモルファス合金製の鉄心を採用している配電用変圧器「SuperアモルファスZeroシリーズ」についても待機電力をさらに低減して刷新しました。日立産機は、電力供給に欠かせない変圧器の高効率化を通じて、企業の電力コスト削減と温室効果ガス排出削減に貢献します。
SuperトップランナーIII 油入変圧器(左)と、モールド変圧器(右)
背景
省エネ法に盛り込まれた「トップランナー方式」とは、対象となる機器ごとに基準値を設定し、目標年度を定めて機械器具そのもののエネルギー消費効率を高めるように普及促進する政策です。高圧受配電用変圧器も特定機器として指定を受けており、現在は2014年を目標年度としていた第二次判断基準が適用されています。次回は日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」目標に向けた重要なステップとして、2026年に第三次判断基準の適用が予定されており、現在よりも平均14.2%のエネルギー消費効率改善が求められます。
新型「SuperトップランナーⅢ」および「Super アモルファスZeroシリーズ」の特長
現在、国内で稼働中の変圧器の約56%*1が設置後20年以上経過しており、最新機種と比較してエネルギー損失が大きいものが多いため、更新が急務となっています。「SuperトップランナーⅢ」は、第三次判断基準に適合した高いエネルギー消費効率を実現した配電用変圧器で、機器更新時に使用者の省エネ対策をサポートします。油入変圧器*2とモールド変圧器*3の両タイプを提供します。
また「SuperアモルファスZeroシリーズ」では、株式会社プロテリアル製の磁区制御型アモルファス合金「MaDC-A®」*4(右写真)を採用し、待機電力に相当する鉄損*5を平均15%削減しエネルギー消費効率を約7%向上します。本素材は、ヒステリシス損*6、渦電流損*7が小さいという従来のアモルファス合金の特性に加え磁区*8構造を制御することで、さらに鉄損を低減したものです。これにより、環境負荷の低減とさらなる高効率化を実現します。
- *1
- 一般社団法人日本電機工業会資料「2026 トップランナー変圧器 第三次判断基準の適用に関して(2024年10月9日)」を基に算出
- *2
- 絶縁・冷却に油を使用している変圧器
- *3
- 内部の巻線を樹脂で固めて絶縁している変圧器
- *4
- 「MaDC-A」は株式会社プロテリアルの登録商標です
- *5
- 変圧器の鉄心部分で発生する損失のこと。効率を下げる要因となる
- *6
- 鉄心の磁界の方向が変化することによって生じるエネルギー損失
- *7
- 磁場の変化によって鉄心の中に渦電流が流れることにより生じるエネルギー損失
- *8
- 磁性材料内部で同じ向きに磁化している領域
今後の予定
両製品は、2025年8月から発売開始予定です。また、5月28日から5月30日にインテックス大阪で開催されるJECA FAIR 2025〜第73回電設工業展〜に出展予定です。
日立産機について
日立産機は、コンプレストエア、グリッドエッジ、ドライブ、マーキングをはじめとする高効率なプロダクトを通じて、データセンター、バッテリー、電子・半導体、医薬など多様な業界の生産性向上に寄与しています。革新的なソリューションや、メンテナンスからリサイクルに至るまで製品ライフサイクルを通じたサポート、そして最新のデジタル技術によりお客様に最大限の価値をお届けするとともに、持続可能な社会の実現にも貢献しています。
お問い合わせ先
山下 晃司
株式会社日立産機システム
受変電・配電システム統括本部 戦略企画部
070-7027-4247