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Hitachi

(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
2月29日9:00(日本時間17:00)に発表しました。)

日立エナジーが、フィンランドとエストニアを結ぶHVDC連系線の制御システムの更新を受注

日立エナジー

[画像]エストニア側のHVDC変換所
エストニア側のHVDC変換所

  日立エナジーは、フィンランドとエストニアを相互連系するHVDC連系線「エストリンク1」の制御システムの更新を受注しました。本受注は、当社のデジタル制御プラットフォーム「MACH™*1」への更新です。エストリンク1は、フィンランドの国営送電事業者フィングリッドとエストニアの国営送電事業者エラリングが2007年に設置したHVDC連系線で、日立エナジーが変換所設備を提供しました。HVDC技術により、非同期であるため通常は不可能な、両国の送電網の連系を実現しています。両国を105kmにわたる地下・海底ケーブルで結び、効率的な送電を行っています。今回の更新は、エストリンク1の制御・保護機能を強化するとともに、欧州の電力市場の信頼性・可用性向上に貢献します。

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MACH™制御・保護システム | 日立エナジー (hitachienergy.com)

  今回の受注は、革新的かつ信頼性の高いエネルギーサービスソリューションを提供してきた日立エナジーの実績によるものです。また、当社が信頼できる長期的なパートナーであることを強く示しています。

  日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員のニクラス・パーソンは、「日立エナジーの送電システムは、数十年にわたりバルト海沿岸地域の電力安定供給に貢献してきました。今回、最先端の制御システムとサービスソリューションの提供により、HVDCシステムの安定運用を支援できることを誇りに思います。約70年の経験に基づく当社のサービスは、HVDCシステムの長寿命化を支援するとともに、可用性と信頼性をさらに向上させます。」と述べています。

  エラリングの取締役会長のカレ・キルクは、「エラリングは、エストニアの人々に高品質のエネルギーを供給することを責務としており、他の送電事業者や欧州の電力市場と連携しています。エストリンクは、その責務を果たすための重要な設備です。電力供給の安定性を確保する際、エストニア単独ではなく、地域全体で考える必要があり、諸外国のパートナーとの連携が重要です。また、電力市場が大きければ大きいほど、エストニアの人々に適切な価格で電力を届けることができます。」と述べています。

  フィングリッドのHVDC&FACTS*2部門責任者であるキンモ・ネポラは、「エストリンクのような国境を越えた連系線は、厳しい冬でも、当社の電力システムの安定運用と、健全な電力市場を支える役割を果たします。エストリンク1には、電力システムの長期にわたる運用を支援する、アップグレードされた制御機能が適用されます。」と述べています。

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Flexible Alternating Current Transmission Systems

[画像]エストリンク1のルート
エストリンク1のルート

  日立エナジーは、エネルギー転換は既存のインフラから始まると考えています。当社は1世紀にわたり培ってきた経験と専門知識を活用して、お客さまの資産のライフサイクル全体を支援する優れたサービスソリューションを提供し、強靭なオペレーションに貢献します。また、ポートフォリオ全体の各プロセスにおける専門的な知見の提供を通して、お客さまの現在と将来の両方のニーズに対応し、持続可能かつ安全なエネルギーの未来の実現を支援していきます。

日立エナジーのHVDCについて

  日立エナジーのHVDCソリューションは、HVDC変換バルブおよびデジタル制御プラットフォームMACH™*2、変換用変圧器、高電圧開閉装置、システム調査、設計・エンジニアリング、供給、据付管理、試運転に関する世界トップレベルの専門知識を結集したものです。
  HVDC Light®は、日立エナジーが開発した変換技術で、変換所がコンパクトかつ電力損失が極めて低いという特長を有しており、各国送電網の相互連系、再生可能エネルギーの連系、陸上から洋上への電力供給など、多くの場面で活用されています。
  日立エナジーは、70年前に商用HVDC技術を開発しました。それ以来、世界のHVDCプロジェクトの半分以上を納入するなど、HVDCにおいて世界最多*3の納入実績を有しています。

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日立エナジー調べ(2024年2月29日時点)

日立エナジーについて

  日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。また、当社はこれまで合計150GW以上の高圧直流送電(HVDC)システムを提供しており、より多くの風力発電や太陽光発電の導入が可能となるよう支援しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に40,000人以上の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、1兆円を超える事業規模を有しています。

日立エナジー関連情報

日立製作所について

  日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。

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