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2013年5月7日
株式会社DTS
株式会社日立製作所

DTSが迅速かつ容易にビッグデータの戦略的な分析、活用を可能にする
アプライアンス製品「DaTa SuperExpress」を日立と共同開発し販売開始

操作性に優れたビジネスインテリジェンスツールと
超高速大容量のデータウェアハウスを連携して提供

  株式会社DTS(代表取締役社長 : 西田 公一/以下、DTS)は、このたび、株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)の協力のもと、ビッグデータの戦略的な分析、活用を可能にするBI*1用アプライアンス製品「DaTa SuperExpress」を開発し、6月3日から本格的に発売開始します。本製品は、優れた操作性で業務データの容易な分析を可能にするBIツール「BI NavigationStudio」 と、日立が開発し、自社従来比約100倍のデータ検索処理性能をもつ高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」*2をデータウェアハウス*3の処理基盤として連携させたものです。DTSは、2013年7月に、日立ハーモニアス・コンピテンス・センター(東京都港区)内に、本製品の導入を検討するユーザー向けの性能の事前検証環境を設置する予定で、日立の協力のもと、「DaTa SuperExpress」の販売を推進し、ユーザーのビッグデータの分析、活用を支援します。

*1
BI(Business Intelligence) : 企業などの組織の膨大なデータを、蓄積、分析、加工することで、経営などの意思決定に活用しようとする手法や技術。
*2
内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者 : 喜連川 国立大学法人東京大学教授/国立情報学研究所所長)の成果を利用。
*3
データウェアハウス(Data WareHouse) : 時系列に蓄積された大量のデータの中から、各項目間の関連性を分析するシステム。

  近年、企業や社会活動で発生するデータは爆発的に増加しており、さまざまな分野において発生するデータを分析し、新たなビジネスやサービスを創出する動きが加速しています。それに伴い、経営情報や販売情報など、多岐にわたるデータの多角的な分析を可能とするBIツールの導入が広く進んでおり、特に、統計や解析手法の専門知識を必要としない操作性に優れたBIツールのニーズが高まっています。また、BIツールの分析にかかる時間は、連携するデータウェアハウスの検索処理性能に大きく左右されることから、ビッグデータの分析においては、データ量を気にすることなく、迅速にデータ分析を行うことを可能にするデータウェアハウスが求められています。

  DTSは、2011年10月に、BIツール「データスタジオ@Web」を強化し、業務データをフローやガイダンスなどの画面指示に沿って容易に分析できる「BI NavigationStudio」を、日立の協力のもとで開発、提供してきました。一方、日立は、2012年5月に、国立大学法人東京大学と共同開発した超高速データベースエンジンと、日立製サーバおよびストレージを組み合わせた高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」を製品化し、提供してきました。

  DTSは、今回、日立と共同で、ビッグデータの分析、活用のニーズの高まりに対応するべく、「BI NavigationStudio」と「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」を連携させたBI用アプライアンス製品「DaTa SuperExpress」を開発しました。本製品は、BIツールに接続するデータウェアハウスの処理基盤として、従来比約100倍のデータ検索処理性能をもつ高速データアクセス基盤を採用したことで、TB(テラバイト)以上のビッグデータを迅速に一括で分析することが可能です。一般的なRDBMS*4をデータウェアハウスの処理基盤として採用した場合と比較して、データ分析時間を大幅に短縮*5でき、従来、データウェアハウスの検索処理性能上の制約から、データ量の多さのために分析データの対象範囲を絞らざるを得なかった場合においても、データ量を気にすることなく、迅速なデータ分析を行うことができます。また、分析するデータ量が増加した際に、メモリを追加することなく、処理性能を維持できるなど、投資規模を抑えた形で、ビッグデータの分析、活用が可能です。

*4
RDBMS(Relational DataBase Management System : 関係データベース管理システム) : 関係モデルと呼ばれる概念に基づいてデータを扱うデータベースで、現在もっとも広く用いられているデータベースの形式であるRelational DataBaseを管理するソフトウェア。
*5
日立にて、1.5TBのPOSデータの分析について、一般的なDBMSをデータウェアハウスの処理基盤とした場合の処理時間と、「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」をデータウェアハウスの処理基盤とした場合の処理時間を測定、比較した結果、約13.5時間から約7.5分への短縮を確認しています。なお、本製品によるデータ分析の高速化の度合いは、条件によって異なります。

  DTSは、5月8日から東京ビッグサイトで開催される「第18回データウェアハウス&CRM EXPO」に本製品を紹介します。今後、日立の協力のもと、「DaTa SuperExpress」の販売を積極的に推進し、2013年度に1億円、2015年度までの3年間で5億円の売上をめざします。

「DaTa SuperExpress」の主な特長

1. 優れた操作性で業務データの容易な分析を可能とするBIツール「BI NavigationStudio」

  BIツールの基本機能であるOLAP機能*6、自由分析機能、定型分析機能を備え、ユーザーがフローやガイダンスなどの画面表示の指示に従ってデータ入力やボタン選択を行うだけで、主要なデータ分析手法であるRFM分析*7、ABC 分析*8、デシル分析*9など、業務に直結するデータ分析を容易に行うことができます。また、ユーザー自身が新しいフローを独自に作成することも可能です。これにより、店舗や支店など、分析手法に関する専門知識のない現場部門のユーザーが主体的に、かつ容易にデータ分析でき、業務効率の向上や迅速な販売戦略の策定実行が可能となります。

*6
OLAP(OnLine Analytical Processing)機能:データベースを多次元的に解析し、視覚化する機能。
*7
RFM分析 : 顧客のこれまでの購買情報や購買履歴から、優良顧客の抽出を行う分析手法。R(Recency : 最終購買日)、F(Frequency : 購買頻度)、M(Monetary : 累計購買金額)を分析軸とする。
*8
ABC分析 : 管理対象を、重要な順にA、B、Cの3ランクに分け、重要度に応じた管理を可能とする手法。
*9
デシル分析 : 全顧客を購入金額の高い順に10等分し、その売上構成比を分析する分析手法。

2. 超高速なデータ検索を可能とするデータウェアハウスおよびストレージ基盤

  本製品は、日立が、大量のデータ処理を高速化する新技術である非順序型実行原理*10を採用し、開発した高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」をデータウェアハウスの処理基盤に適用しています。日立が自社従来比で約100倍と、飛躍的な高性能を実現した高速データアクセス基盤と連携させることで、例えば、販売データの分析を行う際に、分析対象の期間を、データウェアハウスの性能上の制約によって1年間だった分析対象の期間を、10年間に拡大したり、分析単位を1日単位から1時間単位に変更するといったことが可能となり、従来とは異なる観点から、迅速かつ柔軟なデータ分析が可能となります。また、データウェアハウスの処理性能を確保するために、夜間などに時間をかけて分析対象とするデータマート*11を準備するといった作業の必要が無くなり、ビッグデータを分析するプログラムの設計、作成時間を大幅に削減できます。
  また、本製品は、日立製ストレージの採用により、ストレージ性能設計の負担を軽減しています。具体的には、ストレージ階層仮想化およびボリューム容量仮想化機能によって、ストレージプールを構成するストレージ階層間でデータを自動的に再配置することで、データ検索に最適な状態を維持します。さらに、コントローラの自動負荷分散機能により、コントローラ性能を最大限に活用できます。

*10
  喜連川 東大教授/国立情報学研究所所長・合田 東大特任准教授が考案した原理。データ入出力要求の発生順序とは無関係な順序で非同期にデータを処理することでハードウェア性能を最大限に引き出すことが可能。
*11
  データマート : データウェアハウスから、特定の目的に応じて抽出した小規模なデータベース。

「DaTa SuperExpress」の画面イメージ

[画像]「DaTa SuperExpress」の画面イメージ

「DaTa SuperExpress」のモデル一覧

モデル名 モデル概要 対象規模 価格(税込) 出荷開始
時期
エントリー
モデル
  • オールHDD(Hard Disk Drive)のコストを重視したモデル
  • 「BI NavigationStudio」10ライセンス付
  • ユーザー数(目安) : 〜100
  • ストレージ容量 : 1〜4TB
  • 最大取扱データ量 : 1TB*12
12,900,000円〜
*13
2013年
6月3日
スタン
ダード
モデル
  • SSD(Solid State Drive)、HDD混在のコストパフォーマンスを重視したモデル
  • 「BI NavigationStudio」無制限ライセンス付
  • ユーザー数(目安) : 〜1,000
  • ストレージ容量 : 3.3〜117.3TB
  • 最大取扱データ量 : 29TB*12
52,000,000円〜
*13
SSD
モデル
  • オールSSDのパフォーマンスを重視したモデル
  • 「BI NavigationStudio」無制限ライセンス付
  • ユーザー数(目安) : 100〜
  • ストレージ容量 : 0.7〜49TB
  • 最大取扱データ量 : 12TB*12
88,000,000円〜
*13
*12
  テキストデータの場合。
*13
  オプション除く。

関連情報

商標注記

  • DaTa SuperExpressは、株式会社DTS の登録商標です。
  • BI NavigationStudioは、株式会社DTS の登録商標です。
  • HitachiおよびAdvanced Data Binderは、株式会社日立製作所の日本における登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社DTS

産業公共事業本部 産業公共営業統括部 [担当 : 平久(たいらく)]
〒105-0004 東京都港区新橋六丁目12 番4号
電話 : 03-3437-7524(直通)

株式会社日立製作所

情報・通信システム社 ゼネラルマーケットビジネス統括本部
パートナービジネス第一営業本部 [担当 : 松山]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
電話 : 03-5471-2504(直通)

以上

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