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2013年4月10日

空気圧縮機向けにクラウド型の監視・省エネ診断・予防保全サービスを
提供開始

製品のライフサイクル全般にわたるサポート体制を強化

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、空気圧縮機の主力機種であるオイルフリースクリュー圧縮機「AIRZEUS SDS-U」シリーズ向けに、クラウドコンピューティング*(以下、クラウド)を活用した監視・省エネ診断・予防保全サービスを、本日から提供開始します。本サービスは、クラウドを活用することにより初期費用を抑えて導入できるだけではなく、リアルタイムに異常を伝達し、運転データを遠隔で確認できるため、トラブルの原因推定と復旧までの応急対応が迅速に行えます。さらには、省エネ運転の支援や製品ライフサイクルコストの低減などに貢献します。

  空気圧縮機は、鋼鉄、電力、自動車、化学などの多様な産業分野で各種エアツール(スプレー、エアハンマー、エアグラインダ等)の動力源などに使用されている重要設備の一つです。そのため、空気圧縮機のダウンタイム(運転停止時間)を極力低減することが求められており、保守や改修、故障発生時の復旧対応など多岐にわたるアフターサービスを効率的かつ迅速に行うことが必要となります。
  しかし、従来のアフターサービスでは、専門のサービス員による巡回点検のほか、異常発生時には連絡を受けたサービス員が状況を確認したうえで部品の手配・交換の復旧対応を行うなど、対応に時間を要していました。

  そこで、日立では、空気圧縮機の主力機種である「AIRZEUS SDS-U」シリーズ向けに、運転データの収集・転送装置を搭載し、クラウドを活用して効率的なアフターサービスを提供できるシステムを開発しました。主な機能は、空気圧縮機の稼働状況の遠隔監視、異常発生時の通報、部品交換・定期点検の予定時期の通知、定期レポートの発行などを行う「監視機能」、省エネ運転を支援する「省エネ診断機能」、中長期の予防保全計画の策定支援や予兆診断を行う「予防保全機能」から構成されます。本サービスは、クラウドを活用することによりサーバやソフトウェアなどの初期IT費用を抑えて導入できます。また、「監視機能」によりリアルタイムに異常を伝達し、運転データを遠隔で確認できるため、トラブルの原因推定と復旧までの応急対応が迅速に行え、異常発生時のダウンタイムの低減が図れます。さらに「省エネ診断機能」による省エネ運転の支援や「予防保全機能」による製品ライフサイクルコストの低減などに貢献します。
  なお、本サービスは、2011年8月から国内の複数個所の顧客施設でモニター運用を行い、その有効性を確認しました。

  日立では、製品・システムのライフサイクル全般をサポートするサービス事業の強化に取り組んでおり、今回のクラウド型サービスをキーテクノロジーとして、他のプラント・設備・機器への展開を図っていきます。既にクレーンの監視・故障診断・設備保全管理などのサービス業務や、日立グループが包括維持管理を請け負っている上下水処理施設の運転管理、設備点検、水質分析、報告書作成などの業務にもこのクラウド型サービスを適用しています。

*
クラウドコンピューティング : 利用者にサーバ等のIT設備を所有させることなく、インターネット環境を利用してソフトを提供するITの総称。

特長

(1) 初期投資の抑制

クラウドの活用により、必要なハードウェアはデータ収集・転送装置のみで本サービスを導入でき、サーバやソフトウェアなどの初期IT投資を抑制できる。

(2) 異常発生時のダウンタイムを低減

異常発生時には、顧客やサービス員の携帯端末などにリアルタイムに自動通報され、運転データを遠隔で確認できるため、トラブルの原因推定と復旧までの応急対応が迅速に行え、他工程にも影響を及ぼす空気圧縮機のダウンタイムを低減できる。また、データベースにある運転記録を詳細に分析することにより、トラブル発生原因の詳細究明や恒久対策が簡単に行える。

(3) 省エネ運転を支援

運転データから、アンロード(空運転)時間や吐出圧力等の適正値を分析・提示し、省エネ運転を支援する。

(4) 製品のライフサイクルコストの低減

データベースにある運転記録の活用により、中長期の予防保全計画の立案や予兆診断が行え、空気圧縮機の長寿命化とライフサイクルコストの低減に貢献する。

(5) セキュリティに配慮

暗号化技術を用いたデータ転送を行うことで、顧客データのセキュリティに配慮する。

(6) 既設の空気圧縮機に導入可能

既設の「AIRZEUS SDS-U」シリーズにも導入が可能である。

オイルフリースクリュー圧縮機「AIRZEUS SDS-U」シリーズの概要

  「AIRZEUS SDS-U」シリーズは、近年の環境意識の高まりや省エネルギーニーズに対応し、エアブロック(空気圧縮部)の構造改良により省エネルギー性能を向上させるとともに、カラー液晶タッチパネルの採用による操作性の向上や新設計サイレンサー・新構造防音カバーの採用による低騒音化等を実現し、2009年1月の販売開始以降、主に日本や東南アジア諸国に多数の納入実績があります。

[画像]「AIRZEUS SDS-U」シリーズ外観

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 インフラシステム社 機械システム事業本部 電機・制御技術本部
空圧システム部 [担当 : 池村]
〒300-0013 茨城県土浦市神立町603号
電話 : 029-832-8029(直通)

以上

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