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2012年11月15日

ネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップを強化

データセンター間における大容量データのリモートバックアップにおいて
約26倍の高速化を実現

[画像]「日立WANアクセラレータ リモートバックアップモデル」

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、企業の複数拠点間のデータ通信速度を大幅に向上するネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップを強化します。その第一弾として、国内外の通信事業者やデータセンター事業者、クラウド事業者など、ビッグデータを扱う事業者向けに、データセンター間の高速バックアップを実現する新モデル「日立WANアクセラレータ リモートバックアップモデル」(以下、リモートバックアップモデル)を追加し、11月19日から販売を開始します。
  リモートバックアップモデルは、TCPセッション*1あたりの転送性能*2を向上させることで、本製品の未使用時と比較して、1TB(テラバイト)のデータ転送時間を約26倍高速化*3することができ、データセンター間の大容量データの高速バックアップを実現します。

*1
TCPセッション : データ通信の共通技術である TCP(Transmission Control Protocol)による通信の単位。
*2
転送性能 : 1セッションで通信できる転送速度のこと。
*3
算出条件は、(1)東京〜札幌間のリモートバックアップを想定、(2)遅延時間は実測データを基に算出、(3)回線帯域は1Gbpsで算出。なお、通信環境により、理論値を上回る効果があります。

  「日立WANアクセラレータ」は、日立の独自アルゴリズムにより、パケット廃棄率*4やその変化を測定して、WAN(Wide Area Network)回線の空き帯域をリアルタイムに推定しながらWAN回線に流れるデータ通信量を決定し、WAN回線の物理帯域を最大限に活用できるネットワーク高速化装置です。日立は、2012年1月から、グローバルに事業展開する企業向けに、国内外拠点などの長距離間での大容量データの通信速度を大幅に向上する「日立WANアクセラレータ ハイエンドモデル」(以下、ハイエンドモデル)を販売しています。ハイエンドモデルは、長距離伝送でのCAD(Computer Aided Design)データなど、頻繁に更新されるデータの情報共有を高速化することで企業の生産性向上を実現します。
  今回、販売を開始するリモートバックアップモデルは、TCPセッションあたりの転送性能を従来の300Mbps*5から1Gbpsへ向上させ、データセンター間の大容量データの高速バックアップを実現します。

*4
パケット廃棄 : パケットとは、コンピュータ通信において、送信先のアドレスなどの制御情報を付加されたデータの小さなまとまりのこと。パケット廃棄とは、ネットワーク上でデータが消失し、パケットが宛先まで到達しない状態のこと。
*5
ハイエンドモデルのTCPセッションあたりの転送性能。

  データセンターが保有するデータは年々大容量化が進んでいます。また、クラウド化の進展によりデータセンターを利用する企業も増加しており、大規模災害時などにデータセンターがデータを消失した場合、影響が広範囲となります。そこで、ディザスタリカバリ対策として、大容量データをデータセンター間で共有・バックアップするニーズが高まっています。
  しかし、大容量データは、WAN回線を経由したデータ転送に時間がかかるため、リモートでのバックアップが困難です。このため、データセンター内でバックアップを取り、そのデータを同一敷地内で保管しているケースがあり、災害時にバックアップを含めデータを喪失するリスクがありました。
  今回、日立はこうした課題を解決するため、データセンター間の高速バックアップを実現する「日立WANアクセラレータ リモートバックアップモデル」の販売を開始します。

  今後、日立は、製品強化の第二弾として、2013年度上期に、10M〜100Mbpsの通信帯域を対象にしたオフィスモデル(仮称)の販売を計画しています。これにより、データセンターとオフィス間の高速通信が可能となり、データセンターにあるCADデータ、eコマース(電子商取引)や金融機関のデータベースといった大容量データを、高速に各拠点から参照することができるようになります。
  今回販売を開始する大容量データを対象としたリモートバックアップモデル、2012年1月に販売を開始したハイエンドモデル、さらには今後投入予定のオフィスモデルと、製品展開を継続的に強化し、さまざまな用途に応じたデータ通信の高速化を実現します。

「日立WANアクセラレータ リモートバックアップモデル」の特長

(1) 大容量データのバックアップ時間の短縮

  リモートバックアップモデルは、高速転送処理部とインタフェース部を組み合わせたモデルです。WANアクセラレート機能を高速転送処理部にもたせ、TCPセッションあたりの転送性能を従来のハイエンドモデルの300Mbpsから1Gbpsへと大幅に向上させ、大容量データのリモートバックアップを実現しました。これにより、大容量データの転送速度の高速化を実現し、データセンター間におけるリモートでのバックアップ時間を大幅に短縮することができます。

[画像]「日立WANアクセラレータ」リモートバックアップモデルの高速化効果(理論値)

*6
算出条件は、(1)東京〜札幌間のリモートバックアップを想定、(2)遅延時間は実測データを基に算出、(3)回線帯域は1Gbpsで算出。なお、通信環境により、理論値を上回る効果があります。

(2) 広域イーサネットを利用した高速かつ大容量データ通信の実現

  「日立WANアクセラレータ」シリーズは、日立の独自アルゴリズムに基づき、パケット廃棄率を測定し、WAN回線の空き帯域をリアルタイムに推定しながらWAN回線に流すデータ通信量を調整することで、物理帯域を最大限活用することができます。これにより、データセンター間のリモートバックアップでの通信回線を、専用線から広域イーサネット等の低コストでパケット廃棄率の高い回線に切り替えても、高速かつ高品質なデータ通信でリモートバックアップを実現できるため、回線費用の削減が可能となります。

「日立WANアクセラレータ」シリーズの適用領域

[画像]「日立WANアクセラレータ」シリーズの適用領域

「日立WANアクセラレータ」シリーズの価格および出荷時期

<国内向けモデル>

製品名 モデル 概要 標準価格
(税込)
出荷時期
日立WAN
アクセラレータ
GX1000*7
リモート
バックアップモデル
  • 最大TCPセッション数 : 2,000
  • 最大TCPセッション性能 : 1Gbps
  • 最大転送容量 : 1Gbps
4,305万円
*10
2013年
2月20日
ハイ
エンド
モデル
2スロット
  • 最大TCPセッション数(SMC最大搭載時)*9 : 6,000
  • 最大TCPセッション性能 : 300Mbps*8
  • 最大転送容量(SMC最大搭載時)*9 : 1Gbps
4,305万円
(2012年度
改定価格)
*11
提供中
4スロット
  • 最大TCPセッション数(SMC最大搭載時)*9 : 18,000
  • 最大TCPセッション性能 : 300Mbps*8
  • 最大転送容量(SMC最大搭載時)*9 : 3Gbps
4,725万円〜
(2012年度
改定価格)
*11
8スロット
  • 最大TCPセッション数(SMC最大搭載時)*9 : 42,000
  • 最大TCPセッション性能 : 300Mbps*8
  • 最大転送容量(SMC最大搭載時)*9 : 7Gbps
5,040万円〜
(2012年度
改定価格)
*11

<海外向けモデル>

製品名 モデル 概要 標準価格
(税込)
出荷時期
Hitachi WAN Accelerator
Remote Backup model
リモート
バックアップ
モデル
  • 最大TCPセッション数 : 2,000
  • 最大TCPセッション性能 : 1Gbps
  • 最大転送容量 : 1Gbps
個別見積 2013年
4月1日
Hitachi WAN Accelerator
High-End model
ハイエンド
モデル
(2スロット)
  • 最大TCPセッション数
    (SMC最大搭載時)*9 : 6,000
  • 最大TCPセッション性能 : 300Mbps*8
  • 最大転送容量
    (SMC最大搭載時)*9 : 1Gbps
個別見積 提供中
*7
国内向け製品はGX1000ブランドにて販売します。
*8
2012年4月にハイエンドモデルの転送性能を、100Mbpsから300Mbpsに向上しました。
*9
SMC(Service Module Cardの略、WANアクセラレート機能を実現するモジュールで、1枚あたり最大1Gbpsの回線接続が可能)を最大搭載したときの容量。
*10
  リモートバックアップモデルは、高速処理転送部およびインタフェース部で構成されるモデルです。価格には、高速処理転送部およびインタフェース部を含みます。
*11
  2012年1月発表時点の価格から改定しました。

製品情報サイト

日立WANアクセラレータ

他社商標注記

  記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社
通信ネットワーク事業部 ネットワークソリューション第二本部 [担当 : 吉田、東]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890(日立システムプラザ新川崎)
TEL : 044-549-2541 (ダイヤルイン)

以上

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