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Hitachi

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2012年7月12日

日立地区事業所における
分散型エネルギーマネジメントシステムの社内実証実験を開始

  株式会社日立製作所 (執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、BCP(Business Continuity Plan)への対応強化と、エネルギー利用のさらなる効率化をめざし、茨城県日立市にある日立グループの事業所で2011年6月から設置を進めていた、分散型エネルギーマネジメントシステム(Energy Management System/以下、EMS)を今夏の節電に向けて本格稼動し、実証実験を開始しました。

  大みか事業所(茨城県日立市)と周辺事業所では、スマートシティの実現に貢献する分散型EMSの実証実験を2011年6月より検討し、今回実証実験の第1フェーズとして、太陽光発電・蓄電池設備の稼動を開始しました。また、分散型の工場エネルギー管理システム(FEMS:Factory Energy Managemant System)を本格的に稼動し、蓄電池設備の充放電制御による電力ピークシフト、空調設備の直接制御による設定温度調節機能を活用した電力ピークカットなどを行い、今夏の節電を実現していきます。本実証実験の本格稼動により、大みか事業所の2010年度夏季ピーク電力に対し、23%の使用電力低減をめざします。

  今回稼動した設備・システム及び実証内容は以下の通りです。

1. 太陽光発電設備

  事業所内の敷地に、太陽光発電設備(総発電量940kW)を設置。

2. 蓄電池設備

  • 事業所内に蓄電池設備(4.2MWh)を設置、昼間の電力ピークシフトに活用するとともに、天候の変化に伴う太陽光発電量変動分を補い、電力会社からの受電電力安定化を図る。
  • 災害などの非常事態に一定期間事業を継続できるバックアップ電源として活用。

3. EVの運行環境整備

  事業所内に普通充電器と急速充電器を設置し、事業所内や最寄り駅間等の連絡用EVに活用。

4. 分散型 EMS

(1)見える化
事業所内の計900カ所に設置したスマートメーターなどを活用し、電力使用量を設計棟や生産棟などの建物別や、分電盤別、用途(空調・照明・動力)別に見える化。
(2)予測・計画制御
気象予報から太陽光発電量、電力需要量を予測し、蓄電池の充放電計画を立案、再生可能エネルギーの活用とともに、電力のピークシフトを実施。
(3)デマンドレスポンス技術
目標電力量に従い、空調設定温度の変更や空調機の停止などの直接制御によりピークカットを実現。
(4)事業所全体での電力低減
建屋ごとに設置された各EMSが使用電力量の目標管理を行い、蓄電池の充放電制御、空調制御機能によるデマンドレスポンス制御を自律的に実施してピーク電力を抑制。
(5)BCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)の強化
不要不急な電機機器を選択して電力供給を遮断、太陽光発電・蓄電池を組み合わせたバックアップ電源への切り替えにより事業継続に必要な電力を確保。

  日立は本実証実験の推進により、太陽光発電・蓄電池設備の最適な運用や、空調の自動温度調節に代表される電機機器の直接制御などのデマンドレスポンス技術の確立、事業所を仮想コミュニティとみなしたCEMS(Community Energy Management System)の検証を実施し、スマートシティの実現をめざします。

[図]大みか事業所における実証設備イメージ

「Hitachi Innovation Forum 2012」での紹介について

  日立は、2012年7月19日(木)〜20日(金)に東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Innovation Forum 2012」において、「スマートシティ実現に向けたスマートなファクトリーへの取り組み」と題したセミナーを実施し、実証実験の内容をご紹介します。

以上

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