ニュースリリース

microSDカードサイズへと小型化した
モバイル認証デバイス「KeyMobileMSD」を販売開始

企業のセキュアなモバイル端末利用を実現する
「モバイルセキュリティソリューション」を強化

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明／以下、日立)は、このたび、モバイル端末におけるネットワークを介したアクセスの高セキュリティ化を実現するセキュリティデバイス「KeyMobile」の後継製品として、従来同様のセキュリティレベルを維持しながら、microSDカードサイズへと小型化したモバイル認証デバイス「KeyMobileMSD(キーモバイル・エムエスディー)」(以下、本製品)を開発し、4月25日から販売を開始します。
  本製品は、microSDカードサイズに、金融機関などのICカードに用いられる耐タンパ性*1に優れたセキュリティレベルの高いICチップとフラッシュメモリーを搭載した認証デバイスで、このICチップ内にPKI*2機能で使用する電子証明書の格納やPIN*3の設定ができます。また、microSDカードサイズと小型であるため、モバイルノートPCをはじめ、スマートフォンやタブレットPCなどのスマートデバイスへも適用可能です。本製品をモバイル端末に搭載することにより、業務システムなどにリモートアクセスしている際のネットワーク上での情報漏えいを防ぐことができます。さらに、モバイル端末の紛失や盗難の場合には、電子証明書をリモート操作で失効させ、不正アクセスやなりすましを防ぐことができます。これにより、多様化するモバイル端末の業務利用に幅広く対応することが可能です。
  今回、本製品の販売を開始することに加え、従来から提供してきた日立のセキュリティソリューション「Secureplaza(セキュアプラザ)」の「モバイルセキュリティソリューション」を強化するため、各種モバイル端末向け製品のラインアップの拡充を図ります。その第一弾として、Microsoft® Windows®OSを搭載したモバイルノートPCとタブレットPC向けに本製品を適用します。

*1

耐タンパ性 : 外部からの内部解析や改変といった攻撃に強いこと

*2

PKI(Public Key Infrastructure) : 公開鍵暗号基盤

*3

PIN(Personal Identification Number) : 暗証番号、利用者固有パスワード

  近年、ワークスタイルの変化や仮想化・クラウド化の進展により、自宅や外出先などのモバイル環境から、業務システムへアクセスする機会が増えてきています。しかし、いつでも、どこからでも業務システムへアクセスできる利便性の一方で、なりすましや不正アクセスなどの新たなリスクへの対策を行う必要があります。また、企業で利用するモバイル端末として、高機能で薄型・小型化の進むスマートフォンやタブレットPCといったスマートデバイスへの期待が高まる一方、紛失や盗難といったセキュリティ面での懸念を抱いている企業も多く、セキュリティ対策をいかに高められるかが課題となっています。

  日立が今回、販売を開始する本製品は、耐タンパ性に優れたICチップ内への電子証明書や秘密鍵の格納のほか、ICチップ内での電子署名処理により、なりすましや不正アクセスによる情報漏えいを防止します。また、PIN照合と電子証明書による二要素認証*4により、外出先などでのモバイル端末利用時におけるセキュリティ強化を実現します。なお、本製品は、スマートフォンやタブレットPC などのmicroSDカードスロットに直接挿入して使用できます。さらに、業務データやドキュメントなどを保存する通常のメモリーカードとしても使用できます。このように､利用者は本製品をmicroSDカードとしての利便性を損なうことなく、セキュリティレベルを高めるモバイル認証デバイスとして使用することが可能です。

*4

二要素認証 : 知っていること(パスワード、PINなど)、持っているもの(ICカード、USBトークンなど)、生体情報(指紋、指静脈など)といった要素のうち、異なる2つの要素を組み合わせた認証のことを「二要素認証」と言い、認証の強度を高める認証方式

  日立の「KeyMobile」は、2005年に発売開始して以来、日立のシンクライアント端末「セキュリティPC」 の認証デバイスとしての用途をはじめ、モバイルPCのセキュリティ強化を実現するためのセキュリティデバイスとして、これまで約10万台を提供してきました。
  本製品は、「KeyMobile」で提供してきた高度なセキュリティ技術を継承するとともに、処理速度の向上、カードサイズの小型化など製品強化を図りました。今回、適用範囲をMicrosoft® Windows®OSを搭載したモバイルノートPCやタブレットPCに拡大します。

  さらに、今後は、AndroidTMスマートフォンやタブレットPCなどへ適用範囲の拡大を予定しています。また、日立のセキュリティソリューション「Secureplaza」のラインアップの一つとして、各種セキュリティ製品との連携を図るなど、ユーザー認証基盤を強化する製品やサービスのさらなる開発・提供を進めていきます。

新製品の特長

1. カードの小型化と処理速度の高速化を実現

  USB接続タイプの専用リーダライタを必要とする従来製品からmicroSDカードサイズへと変更し､Android™スマートフォンやタブレットPCへの搭載も可能となりました。また、内部処理速度を約2倍に向上し、処理時間の短縮を実現しました。

2. 高セキュリティのICチップと大容量フラッシュメモリーを搭載

  耐タンパ性に優れたICチップ内への電子証明書や秘密鍵の格納のほか、ICチップ内での電子署名処理により、なりすましや不正アクセスによる情報漏えいを防止します。また、情報セキュリティ国際評価基準「Common Criteria(CC)」の保証レベル4＋(EAL4＋)認定を取得したICチップを採用しているほか、ICチップにはRSA暗号2048ビットに対応したPKIカードアプリケーションソフトウェアを搭載するなど、高いセキュリティレベルを実現します。さらに内蔵メモリーの容量は2GBに拡張し、カード内に業務データやドキュメント、各種アプリケーションなどを入れて持ち歩くことも可能です。

3. 専用リーダライタが不要

  リーダライタは、市販のmicroSDリーダライタ、またはノートPCやスマートフォン、タブレットPCに内蔵されたmicroSDカードスロットが利用可能です。そのため、従来モデル「KeyMobile」で必要だった専用リーダライタが不要となりました。

価格および提供開始時期

製品名	価格(税込)※	提供開始時期
モバイル認証デバイス「KeyMobileMSD」	17,800円	2012年4月25日

• * 本製品利用の際は、市販のmicroSDリーダライタもしくは、microSDカードスロットを搭載した機器が必要です(動作確認済みリーダライタは、順次ホームページ上に公開予定)なお、SDカードスロットでの利用は、本製品をSDカードサイズに変換するアダプタが必要となります
• * 稼働環境(OS) : Windows® XP Professional SP3、Windows® 7 Professional 32bit SP1
• * 本製品の利用にはサーバなどのハード製品、システム構築が必要です

関連情報

• モバイル認証デバイス 「KeyMobileMSD」ホームページ
• セキュリティソリューション「Secureplaza」 ホームページ

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• Androidは、Google Inc. の商標です。
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セキュリティ・トレーサビリティ事業部 事業企画部 [担当 : 赤羽、木村]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 日立システムプラザ新川崎
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