本文へジャンプ

Hitachi

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2011年12月1日

EVバス運用管理システムを開発

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、路線バスへの電気自動車(EV)バス導入に向けたEVバス運用管理システムを開発しました。このシステムは、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会(以下、NEPC)の助成事業「平成23年度 次世代エネルギー技術実証事業」の実施先として採択され、2012年4月から2013年2月まで茨城県日立市で行うEVバス運用モデルプロジェクトの実証試験にて、実走行を通じたフィールド実証を行う計画であり、グローバル市場への展開をめざした検討も進めていきます。
  また、日立は、本実証試験で使用するEVバスの充電方式に、非接触給電式を採用することを決定しました。

  現在、自動車分野において、EVおよびPHV(プラグインハイブリッド車)の導入が進んでおり、経済産業省「次世代自動車戦略2010」によると、2020年の乗用車販売台数に占めるEV、PHVの比率は、約15%になると見込まれています。バスに関しても同様に、環境負荷低減の観点から、電動化が進むことが見込まれています。路線バス向けにEVバスを導入・普及させるためには、充電時間や航続距離を考慮した配車計画や路線設定など、EVバスならではの運用・管理が必要になります。また、乗用車型のEVの数倍の電力が必要であり、導入する地域の電力供給への影響を考慮した充電管理が必要になります。

  日立が、このたび開発したEVバス運用管理システムは、日立がこれまでバス利用者とバス事業者の幅広いニーズに対応してきたバストータルソリューションの実績をもとに、EVバスの路線バスへの導入に向けて開発したシステムです。主な機能として、今後、多種多様なEVバスやEVバス用充電器のバス路線への導入に対応するため、路線内で運用されるそれぞれのEVバスの走行特性およびEVバス用充電器の仕様に合わせた運用管理を可能とする機能を有しています。また、バッテリー管理機能として、EVバスに搭載されるバッテリーごとの充・放電の実績と、バッテリーの劣化状態の情報を監視・蓄積し、その情報に基づく運用計画の策定およびバッテリー交換時期の予測を行うことができます。さらには、冷房などの電装品の稼働状況、乗車人員および渋滞状況などの情報を活用した消費電力を予測する機能を有しています。
  また、今回、日立市での実証試験に採用を決定した非接触給電方式を用いてのEVバスの充電は、既存の車庫・停留所への充電器の設置および充電作業のためのスペースの制約など、EVバス導入への課題の解決に有効な手段です。

  今回開発したEVバス運用管理システムを、茨城県日立市でのEVバス運用モデルプロジェクトにて実用化に向けた実証試験を行うとともに、日立の強みであるCEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム)やEV用充電器、EV充電器管理システムなどと連携させることにより、日立は、スマートシティにおける快適で安心なモビリティ環境のスマート化に貢献していきます。

  日立は、経営のフォーカスとして「グローバル」「環境」「融合」の3つを掲げ、社会イノベーション事業の拡大による成長をめざし、そのキーとなる事業として、スマートシティ事業を推進しています。日立の考えるスマートシティとは、情報通信システムを活用することによりエネルギー、水、モビリティや環境・リサイクルなどの社会インフラを連携させるシステムを構築し、都市を安全・安心で、快適なものとして維持させながら、CO2削減などの環境負荷の最小化や、総合的な社会コストを抑制することをめざすものです。スマートシティに欠かせないEVなどのモビリティの充電インフラ構築に関しては、これまでに、株式会社エー・イー・シーが沖縄県で推進する急速・中速充電器整備計画でのEV充電器管理システムの採用や、米国ハワイ州やスペインアンダルシア州でのEVを活用したスマートグリッド・スマートコミュニティの実証実験・事業に参画しています。

  なお、2011年12月3日から11日まで、東京ビッグサイトで開催される東京モーターショー2011に併設される「SMART MOBILITY CITY 2011」に出展し、本開発について展示します。

EVバス運用管理システムイメージ図

以上

Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。