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Hitachi

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2011年7月4日

入退室のたびに登録される顔画像により認証を行う
ICカード入退管理システム向け「なりすまし」検知技術を開発

顔の経年変化や環境条件に影響されないスムーズな認証を実現

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)と日立情報通信エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:若井 勝郎/以下、日立情報通信エンジニアリング)は、このたび、ICカードを用いた入退管理システム向けに、入退室のたびに登録される顔画像により認証を行う「なりすまし」検知技術を開発しました。
  本技術を用いた入退管理システムは、入退室のたびに撮影した顔画像を認証のためのデータベースとして逐次登録し、照合に用います。そのため、経年変化に対応した顔画像の更新作業が不要となります。また、1,000万枚の画像から1秒で類似画像を見つけ出す類似画像高速検索技術*1を適用することにより、膨大な登録画像をもとにしたリアルタイムでの本人認証を実現します。

  近年、情報漏えいや不法侵入などの防止のためのオフィスのセキュリティ強化を目的として、入退管理システムの導入を進める企業が増加しています。ICカードを用いた入退管理システムでは、カードの紛失や不正貸与による「なりすまし」への対応が課題であり、顔認証を併用したシステムが注目されています。従来、顔認証を併用したシステムは、ICカードによる個人認証と同時に、予め複数の方向から撮影したユーザの顔画像を用いて照合を行っていましたが、加齢などによる経年変化に対応するためには、登録画像を定期的に更新する必要がありました。また、照合に利用する登録画像が多いほど、精度の高い本人認証を行うことが可能となりますが、その一方で、検索に時間を要し、リアルタイムでの照合が困難になるという課題がありました。
  そこで、日立と日立情報通信エンジニアリングは、入退室のたびに撮影した顔画像をデータベース化して照合に利用するとともに、類似画像高速検索技術を用いることで、ユーザビリティに優れた「なりすまし」検知技術を開発しました。開発した「なりすまし」検知技術の概要は以下の通りです。

(1) 入退室のたびに撮影した顔画像をデータベースとして利用

  入退室するたびにユーザの顔画像を複数枚撮影してデータベース化し、顔認証の照合に利用する手法を新たに採用しました。常に最新の顔画像が登録されていることに加え、異なる角度や照明条件下の顔画像を含む多数の登録画像を照合に利用することが可能です。

(2) 類似画像高速検索技術を用いて多数の顔画像からスムーズな本人認証を実現

  顔認証には、ICカードを読み取る直前から連続的に撮影された複数枚の顔画像を検索画像(キー画像)に用いて、照合を行います。その際、1,000万枚の画像からわずか1秒で類似画像を見つけ出す類似画像高速検索技術を適用することによって、多数の登録画像に対する複数キー画像の検索を、リアルタイムで実行することを可能にしています。

*1
類似画像高速検索技術 : 画像の色の分布や形状など、画像自体が持つ情報を自動的に抽出し、高次元の数値情報として表現した画像特徴量に基づいて、見た目が似ている画像を検索する技術。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 中央研究所 企画室 [担当:木下]
〒185-8601 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地
TEL : 042-327-7777(直通)

日立情報通信エンジニアリング株式会社
経営・事業企画本部 企画部[担当:中村]
〒220-6122神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3番3号 クイーンズタワーB 22F
TEL : 045-227-2466(ダイヤルイン)

以上

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