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Hitachi

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2009年11月24日

小型の頭部近赤外分光計測装置を開発

脳内の血流変化を簡単に計測することが可能に

画像 : 装置全体図

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長 : 川村 隆/以下、日立)は、脳の前頭葉部分の血流変化を簡単に計測する小型の頭部近赤外分光計測装置を開発し、このたび大学などの研究機関向けに販売を開始しました。本製品はヘッドセットが約100g、信号処理ボックスと専用PCを合わせた装置全体でも約2kgと小型・軽量で、家庭やオフィス、屋外などさまざまな状況で脳内の血流変化を簡単に計測できることから、脳科学をはじめ認知学、心理学、教育など幅広い分野での活用が期待されます。なお、本製品は医療用ではないため、診断目的で使うことはできません。

  近年、脳科学だけではなく、認知学や心理学、教育などさまざまな分野で脳内の血流変化を計測し、その結果を活用する動きが広まっています。また、それに伴い、被験者の計測環境に制約を与えることなく、より日常に近い状況の中で、脳内の血流変化を計測できる装置が望まれています。このような背景から、日立はこのたび、脳の前頭葉部分の左右2点の計測に特化した小型の頭部近赤外分光計測装置を開発しました。これまで日立は、微弱な近赤外光を頭皮上から照射することで、脳内の血流変化を計測する近赤外分光法の研究を行ってきており、本製品はその知見を応用したものです。

  本製品は、ヘッドセット、信号処理ボックス、信号処理ソフトウェアをインストールした専用PCの3部分から構成されています。ヘッドセットは、搭載された近赤外受光センサーにより、前頭葉部分の左右2点の血流変化を計測します。ヘッドセットは約100gと小型・軽量で、耳掛け部分(テンプル)を折りたたむことができるなど、持ち運びも容易です。頭部への取り付けは最短で約10秒で完了し、取り付け後1分以内に計測を開始することが可能です。ヘッドセットから得られた信号を処理する信号処理ボックスは、専用PCからUSB経由で電源が供給されるため専用のACアダプタが不要で、約1.1kgという軽さです。計測の制御およびデータの表示・解析を行う専用PCは、信号処理ソフトウェアにより、PCの起動後3クリックで計測を開始できます。また、リアルタイムな脳内の血流変化の計測とともに、脈拍数、体動などのモニタリングも可能です。本製品は取り付けや操作が簡単で、総重量も約2kgと持ち運びが容易なことから、研究施設をはじめ家庭やオフィス、屋外、移動中の乗り物の中などさまざまな状況で脳内の血流変化を簡単に計測することが可能です。
  本製品の特徴は以下の通りです。

本製品の特徴

(1)簡単装着・簡単操作

  ヘッドセットの取り付けは一人で行うことができ、最短で約10秒で取り付けが完了し、およそ1分以内で計測を開始することが可能です。また、専用PCにインストールした信号処理ソフトウェアにより、3クリックの簡単な操作で計測を開始できます。

(2)小型・軽量

  ヘッドセットは約100gと小型・軽量で、耳掛け部分(テンプル)が折りたためるデザインを採用しています。信号処理ボックスは、電源が専用PCのUSB端子から供給されるため、約1.1kgと軽量で、屋外などAC電源のない場所での使用も可能です。ヘッドセット、信号処理ボックス、専用PCを合わせた総重量も約2kgと、持ち運びが容易な重量となっています。

(3)リアルタイム計測

  専用PCにインストールされた信号処理ソフトウェアにより、リアルタイムで脳活動に伴う血流変化を計測できるとともに、脈拍数、体動などもモニタリングをすることができます。また、ヘッドセットには3次元加速度センサーを内蔵しており、頭部の動きを感知することも可能です。

画像 : [左]ヘッドセット[右]装着例

製品情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 新事業開発本部 人間指向ビジネスユニット [担当 : 吉村]
〒100-8280 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
TEL : 03-4564-2584 (直通)

以上

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