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Hitachi

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2009年4月13日
株式会社日立製作所
日立GEニュークリア・エナジー株式会社

湿分分離加熱器*1の配管溶接後熱処理*2記録に関する疑義について

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村隆/以下、日立)ならびに日立GEニュークリア・エナジー株式会社(取締役社長:羽生正治/以下、日立GE)は、中部電力株式会社(以下、中部電力)の浜岡原子力発電所5号機に納入した湿分分離加熱器、および中国電力株式会社(以下、中国電力)の島根原子力発電所3号機向けに製作中の湿分分離加熱器について、日立が日本工業検査株式会社(以下、日本工業検査)に委託した、配管の溶接後熱処理に関する記録の一部に改ざんが行われたことを確認し、詳細な調査を開始しました。

  今回確認された湿分分離加熱器の配管溶接後熱処理に関する検査記録の一部改ざんの疑義については、現在中国電力が建設を進めている島根原子力発電所3号機向けに、日立にて製作中の湿分分離加熱器において確認されました。その後、日立および日立GEが日本工業検査に溶接後熱処理を委託した他の案件について調査を行なったところ、日立が2005年1月に納入した、中部電力の浜岡原子力発電所5号機の湿分分離加熱器においても、同様の事象が確認されました。

  日立ならびに日立GEでは、現在、詳細の調査を進めていますが、両電力会社をはじめ、監督官庁、地元自治体など、関係する皆様にご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫びお申し上げます。今回の事象を厳粛に受け止め、再発防止に努めてまいります。

今回の疑義確認の経緯と疑義の概要について

  2009年3月9日、日立が中国電力島根原子力発電所3号機向けに製作を進めている湿分分離加熱器について、中国電力が配管の溶接後熱処理に関する温度記録の確認を行っていたところ、昇温・温度保持後の温度降下過程(500℃付近)の記録に一部打点の不明瞭な箇所が確認されました。当該の溶接後熱処理は、日立が日本工業検査に委託し、2008年12月28日に実施されたものであり、日立において詳細を確認した結果、日本工業検査が作業を行った際に、不適切な温度管理によって基準となる冷却速度を上回る温度降下になったと思われること、および同社がその記録を消去したことが判明しました。
  その後、日立および日立GEが日本工業検査に溶接後熱処理を委託した他の案件について調査を行なったところ、2009年4月3日に、日立が2005年1月に納入した中部電力浜岡原子力発電所5号機の湿分分離加熱器においても、同様の事象が確認されました。当該の溶接後熱処理は、日立が日本工業検査に委託し、2001年7月に実施されたもので、今回、日立において温度記録を確認したところ、昇温後の温度降下過程(420〜370℃付近)の記録が同社によって消去されていることが判明しました。温度記録が消去された部分については、基準となる冷却速度を上回る温度降下になっていたと考えられます。

*1
湿分分離加熱器 : プラントの熱効率を高めるため、高圧タービンを回した蒸気を低圧タービンへ供給する際に、蒸気の湿分を除去するとともに加熱するための機器です。
*2
溶接後熱処理 : 溶接時に発生する残留応力の緩和など、諸特性の改善を目的として、溶接部を規定温度まで徐々に加熱し、一定時間保持した後、徐々に冷却を施すものです。

以上

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