ニュースリリース

オンラインシステムやバッチシステムを超高速に処理可能な
システムを構築する「大量高速データ処理ソリューション」を提供開始

  日立製作所(執行役社長:古川一夫／以下、日立)は、このたび、ミリ秒レベルの応答時間が求められるオンラインシステムや数千万件以上の大量データを一括して処理するバッチシステムを、超高速に処理が可能なシステムを構築する「大量高速データ処理ソリューション」を開発し、まず、銀行や証券といった金融機関を中心に、4月10日から提供を開始します。
  具体的には、本ソリューションでは、まず、コンサルティングによりシステム設計を行います。そして、株式市場などでの適用が検討されている超高速データ処理のための「インメモリデータ処理技術」*1や「グリッド処理技術」、「イベントストリーム処理技術」*2といった最新技術に対応した日立の統合システム構築基盤「Cosminexus」製品群を活用し、柔軟な拡張性を持ちながら、超高速データ処理を実現するオンラインシステムやバッチシステムを構築します。さらに、稼動後の保守サポートまでをワンストップで提供します。

*1

オンラインシステムやバッチシステムなどで処理するデータを全てメモリ上で超高速に処理するための技術。ハードディスクなど外部記憶装置とのやり取りにかかる時間などを削減できる

*2

流れている状態のデータ(ストリーム)を対象として、リアルタイムに分析しイベントを発生させる技術

  最近、証券取引業務などを中心に、ミリ秒レベルと呼ばれる超高速なシステム応答性能を実現するシステムの開発競争が激化しています。加えて、今後、株取引の小口化やアルゴリズム取引*3の浸透により、注文や約定件数の大幅な増加が予想されていることから、データ処理量に応じた拡張性の確保やバッチ処理の時間短縮が課題となっています。また、金融業界全体においても、リスク管理や不正取引監視などの強化が求められており、リアルタイムな状況把握ができるシステムの構築が課題となっています。

*3

コンピュータシステムが株価や出来高などに応じて、自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めて注文を行う取引

  本ソリューションでは、例えば、証券取引システムなどで求められる超高速のオンライン取引システムや金融システム向け超高速トランザクションシステムなどが構築できるほか、大量のデータでも従来に比べ大幅な処理時間の短縮が可能な超高速バッチシステムを実現できます。また、不正取引の監視やポジション管理*4など、従来バッチ処理で行うことが多かった業務のリアルタイム処理が可能なシステムの構築も可能です。そのため、従来は日次単位でしか行えなかったような分析も、リアルタイムに実施可能となるため、より鮮度の高い情報に基づいた迅速な意思決定支援や不正取引を防ぐ迅速な状況把握などが可能となり、さまざまなリスクを低減させることができます。さらに、本ソリューションを導入したシステムを活用することで、アルゴリズム取引などのように、市場に流れている大量のデータを監視・分析し、新たなビジネスチャンスの発掘などへも応用が可能です。なお、これらのリアルな監視・分析のルールについては、取引状況の変化や分析ニーズに応じて柔軟に変更することもできます。

*4

ポートフォリオの時価評価額の算出や、ポートフォリオを構成する銘柄のバランスなどを管理する業務

「大量高速データ処理ソリューション」の特徴

(1) 「インメモリデータ処理技術」など、最新技術を活用し、超高速処理を実現

株式市場などでの適用が検討されている超高速データ処理のための「インメモリデータ処理技術」や「グリッド処理技術」、「イベントストリーム処理技術」といった最新技術を活用し、柔軟な拡張性を持ちながら、超高速データ処理を実現するオンラインシステムやバッチシステムが構築できます。

(2) 日立の統合システム構築基盤「Cosminexus」製品群を活用

超高速データ処理などの最新技術に対応したソフトウェア(ミドルウェア)群を、今回、新たに、日立の統合システム構築基盤「Cosminexus」のラインアップに追加しました。超高速データ処理のためのインメモリデータ処理技術などに対応しているほか、柔軟な拡張性を実現できる仮想化技術などにも対応しています。

本ソリューションの価格及び提供開始時期

製品名	価格(税込)	提供開始時期
大量高速データ処理ソリューション	個別見積	2008年4月10日

本ソリューションに適用するミドルウェア製品

製品名	概要	価格(税込)	提供開始時期
uCosminexus TP1/Server Base Extreme Transaction Platform	インメモリデータ処理技術に対応した 高速トランザクション処理基盤製品	300万円〜	2008年 6月30日
uCosminexus Batch Job Accelerator	高速バッチ処理基盤製品	270万円〜	提供済み
uCosminexus Stream Data Platform	イベントストリーム処理技術対応の リアルタイム処理基盤製品	160万円〜	2008年 10月31日
GemFire Enterprise	インメモリ・グリッド技術対応の 高速データ処理基盤製品*5	個別見積	2008年 6月30日

*5

米国GemStone社からの導入製品

販売目標

• 2010年までに400億円

関連情報

• 日立金融ソリューションに関するホームページ
• 統合システム構築基盤「Cosminexus」に関するホームページ
• Café Cosminexusに関するホームページ

他社所有商標に関する表示

• GemStone、GemFireおよびGemFire Enterpriseは、米国GemStone Systems, Inc.の米国 およびその他の国における登録商標または商標です。
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