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2003年2月28日

データマイニングによる遺伝子発現解析手法を開発

大量の遺伝子発現データから疾患の原因となるパターンを順位付けして表示可能に


 日立製作所システム開発研究所(所長:小坂満隆)は、このたび、データマイニング1)技術を用いた新たな遺伝子発現解析手法を開発しました。この手法は、多数の遺伝子の発現データから特徴的な発現パターンを発見し、その解析結果を、既存の遺伝子データベースの情報と合わせて、人に理解しやすいIF-THENルール形式で提示する方式です。DNAマイクロアレイ2)から得られる多数の遺伝子発現データの解析や理解を支援する方法です。

 近年、DNAマイクロアレイ技術により、数千から一万程度の遺伝子の発現データを一度に測定することが可能になってきました。これとともに、大量の発現データを短期間で解析し、結果を理解することが重要な課題となっています。大量のデータを解析する手法として、消費者の嗜好の分析やweb閲覧傾向の分析など様々な分野で用いられているデータマイニングは、これまでに遺伝子発現データの解析にも適用され、 (1)データの可視化、(2)クラスタリング3)などが行われてきました。しかし、従来のデータマイニングの適用例では、発現データから特徴を抽出し可視化することはできますが、ユーザが求める個別事象(疾病など)に対応する発現パターンを明らかにする目的には不向きでした。

 このような背景から、今回、システム開発研究所では、データマイニングを適用し、ユーザが興味のある目的事象を指定すると、関係の強い発現パターンをいくつか発見し、順位付けした上で、IF-THENルールの形式で提示する方式を開発しました4)。この解析手法には、従来法と比較して、次のような特長があります。
(1)ユーザが指定した目的事象に対して、関係の強い発現パターンを発見することができる。
(2)個々の遺伝子とともに複数(2〜3個)の遺伝子の組み合わせと、目的事象の関係を発見することができる。
(3)目的事象に対して、関係の強い発現パターンを順位付けして複数得ることができるので、多様な視点からのデータ解析が可能となる。

 今回開発した解析手法は、生物学の基礎研究や、ゲノム創薬、テーラーメイド医療などの応用分野における研究の支援に役立つと期待しています。
 なお、本技術は2003年3月25日〜27日に東京工科大学で開催される情報処理学会第65回全国大会で発表する予定です。

【注釈】
1)データマイニング
 計算機を用いて大量のデータから規則性や因果関係を抽出する手法の総称です。

2)DNAマイクロアレイ
 特定のDNA配列を検出するプローブをスライドガラスなどの基盤上に数千個から一万個程度配置したもので、細胞中で発現している(蛋白質の合成が行われている)遺伝子を検出するのに使われます。

3)クラスタリング
 似た発現パターンを持つ遺伝子の組を発見する手法です。教師無しクラスタリングとも呼ばれます。

4)ユーザが指定した目的事象と関係の強い発現パターンを、IF-THENルール形式で表示します。目的事象としては、特定の遺伝子の発現量の大小や、特定の表現型(疾患の有無、薬剤感受性の大小など)を設定します。例えば、「薬剤Xに対する感受性が大」という目的事象を設定すると、データマイニングにより、
        IF 遺伝子Aの発現量が小 AND 遺伝子Bの発現量が大
        THEN 薬剤Xに対する感受性が大
というようなルールがいくつか得られます。これらのルールを手がかりとして、ユーザは多数の遺伝子の中から着目すべき遺伝子を絞り込むことができます。また、ルールに現れた遺伝子に関して、既に知られている遺伝子機能などの付加情報を遺伝子データベースから検索し、ルールとともにユーザに提示します。これにより、ルールの意味を理解し易くなります。以上のように、多数の遺伝子の中から興味深い遺伝子を発見し、付加情報とともに提示することにより、遺伝子発現データの解析、理解を支援します。



以上



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